マツダ 新型BセグメントSUV『CX-3』をLAオートショー2014でワールドプレミア ~直線的な魂動デザインに国内ではSKYACTIV-D 1.5を搭載~(3/3)

  • 筆者: 川端 由美
  • カメラマン:川端由美/マツダ株式会社/Mazda USA

「BセグメントSUV」とは思えない質感の高さ・・・最も悔しいのは「CX-5」オーナーかも

新型「Mazda CX-3」
新型「Mazda CX-3」

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ドアを開けて運転席に座ると、「BセグメントのSUV」というカテゴリーから想像する以上の質感に驚かされる。

「デミオ」でも十分にインテリアの質感が高まったと感じたが、「CX-3」ではインストゥルメントパネルやドアトリムといった、目で見て、手で触れる部分の質感がさらに上がった。

冨山氏が示唆した価格帯からすると、正直なところ、コストが見合うのか心配になるが、「見えない裏側を共通化することで、コストは十分に抑えられます。そのぶん、表面の目に付くところで質感を高めて、個性を演出しています」という。きっとこのクルマの内装を見て一番悔しいのは、「CX-5」のオーナーに違いない。

シートの座り心地は「デミオ」同様、ふわふわと柔らかくはないものの、サポート感が高く、長距離のドライブでも体を支えてくれそうだ。全高が立体駐車場に収まるまでに抑えられてはいるが、デミオと比べたら、多少はアップライトに座るために、前方の見晴らしもいい。

惜しむらくは、サイドミラーの位置が後方にあるため、左右を確認しようとすると、大きく首をふることになる。デザインや空力を考えると、ミラーの位置が後ろになるのは時流なのだろうが、今後、なんらかの対策が望まれるようにも思える。当然、アクセラ以降搭載されておなじみのインフォテインメント機構「マツダ・コネクト」も搭載されている。

1回の給油で1000km走れることを目標に

新型「Mazda CX-3」
新型「Mazda CX-3」(北米仕様車)新型「Mazda CX-3」(北米仕様車)

格好だけではなく、中身もユニークだ。

アメリカでは2リッターガソリンのスカイアクティブDを発売するが、日本では1.5リッターのディーゼルのみで勝負する。その代わりというわけではないが、2WD/4WD、MT/ATのすべての組み合わせが選べるようになるという。

もうひとつ気になるのが、デミオでも少々硬いと思われた足回りだ。前:マクファーソン・ストラット/後:トーションビームという足回りはシンプル極まりなく、乗り心地の悪さにつながらないか心配だからだ。

「低燃費のディーゼルユニットを積んだメリットを感じていただきたいので、一回の給油で1000km走れることを目標にして開発しました。それだけの長距離を走っていただくのですから、シートの掛け心地に加えて、足回りのセッティングにもこだわりました。従来、マツダでは欧州と日本のセッティングにあまり大きな違いはなかったのですが、日本独自の低速域で段差を越えるようなシーンなどにもしっかり対応した大人っぽい乗り味のセッティングにしています」

まだ見ぬ…いや、まだ乗らぬ段階では想像をたくましくするしかないが、冨山氏の自信のほどから察するに、見た目から想像するレベルに中身も達していることを期待しておきたい。

[レポート:川端由美]

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新型「Mazda CX-3」(日本仕様車)新型「Mazda CX-3」(日本仕様車)新型「Mazda CX-3」(日本仕様車)新型「Mazda CX-3」(日本仕様車)新型「Mazda CX-3」(日本仕様車)
新型「Mazda CX-3」インテリア(日本仕様車)新型「Mazda CX-3」シフトノブ AT(日本仕様車)新型「Mazda CX-3」インテリア(日本仕様車)新型「Mazda CX-3」インテリア(日本仕様車)新型「Mazda CX-3」インテリア(日本仕様車)
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川端 由美
筆者川端 由美

1971年生まれ。大学院 工学専攻 修士課程修了。1995年住友電工にて、カーエレクトロニクスやタイヤの研究にたずさわる。1997年、二玄社『NAVI』編集部に編集記者として転職。2004年からフリーランスの自動車ジャーナリストとなる自動車の新技術と環境問題を中心に取材活動を行なう。エンジニア、女性、自動車ジャーナリストといったハイブリッドな視点でリポートを展開する。国土交通省・独法評価委員会委員、環境省・有識者委員ほか。記事一覧を見る

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