マツダは路線変更!?「RX-9」を頂点としたプレミアムブランドを目指すのか?(2/2)

マツダは路線変更!?「RX-9」を頂点としたプレミアムブランドを目指すのか?
マツダ 新型 アテンザ(2016年夏 一部改良モデル) マツダ 新型 アテンザセダン「25S L Package」[FF/ボディカラー:ソウルレッドプレミアムメタリック(特別色)] 中国で発表されたマツダの新型SUV、マツダCX-4 マツダの新型ロータリーを搭載するコンセプトモデルの「RX-VISION」 魂動デザインで世界中を唸らせたアテンザのコンセプトモデル「SHINARI」 マツダの新型ロータリーを搭載するコンセプトモデルの「RX-VISION」 マツダの新型ロータリーを搭載するコンセプトモデルの「RX-VISION」 マツダの新型ロータリーを搭載するコンセプトモデルの「RX-VISION」 アクセラに続きアテンザにも採用した、「G-ベクタリングコントロール」(GVC) マツダ 新型 アテンザセダン「XD PROACTIVE」(クロスディー・プロアクティブ) マツダ 新型 アテンザセダン「25S L Package」[FF/ボディカラー:ソウルレッドプレミアムメタリック(特別色)] 画像ギャラリーはこちら

マツダラインナップ第7世代へ最終準備段階

マツダ 新型 アテンザセダン「25S L Package」[FF/ボディカラー:ソウルレッドプレミアムメタリック(特別色)]

新型アテンザは、ボディカラーに新色の「マシーングレー」採用の他、上級モデル「Lパッケージ」での内装では天井部分とAピラーにブラックを利用したり、ダッシュボードのチタン調の加飾など、車内空間の「引き締まり感」が高まった印象だ。

そのほか、先に改良されたアクセラでも導入した、Gベクタリングコントロールや、ディーゼルエンジンの「SKYACITV-D」で「DE精密過給制御」、シリンダー気筒内での燃焼を最適化する「ナチュラル・サウンド・周波数コントロール」、そして加速時の音振を軽減する「ナチュラル・サウンド・スム―ザー」を標準装備。

また、高度運転支援システムの「i-ACTIVSENSE」では、イスラエルのMobileye社製の画像認識技術を活用するなど、走りと安全のレベルがまた一段と引き上がられた。

こうした新技術の集積によって、アテンザを含めたマツダの全ラインアップの「質感」がドンドン向上していく。これぞ、マツダが新しいモノづくりの方法として推進している、「一括企画」の賜物である。

■[過去記事]>マツダが挑戦する「ものづくり改革」はスゴイけど伝わりづらい理由 

2017年いよいよマツダの第7世代がスタートか

マツダの新型ロータリーを搭載するコンセプトモデルの「RX-VISION」

今回のプレゼンの冒頭でも、アテンザの開発主査が「人間中心の開発哲学を貫く」を明言。その中で、一括企画の重要性を熱く語った。

結局、この一括企画による商品の「質感向上」が、ユーザー側から「マツダのプレミアム化」に見えてしまうのかもしれない。

また、「質感向上」を期待し、市場によっては新モデルの要求が高まり、「CX-4」のような事案が生まれたのだと思う。

マツダは2012年の「CX-5」と「アテンザ」を皮切りに、商品ラインアップが第6世代となった。そしていま、マツダは広島本社、米西海岸、ドイツの3拠点を開発の中核とし、さらに中国やタイなど東南アジアからの市場の声を集約しながら、第7世代に向けた最終準備段階に入っている。

第7世代では当然、「RX-9」をフラッグシップとすることが十分に考えられる。だが、マツダはけっして、「第7世代=プレミアム化」と位置付けているわけではないはずだ。

なぜなら、第7世代を睨んだ新色マシーングレーのコンセプトは、「ヘリテージ(伝統)」であるのだから。マツダの、地に足の着いた、さらなる進化に期待したい。

[Text:桃田健史]

>>マツダプレミアムを具現化している新型アテンザ等(画像22枚)

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桃田 健史
筆者桃田 健史

日米を拠点に、欧州、BRICs(新興国)、東南アジアなど世界各地で自動車産業を追う「年間飛行距離が最も長い、日本人自動車ジャーナリスト」。自動車雑誌への各種の連載を持つ他、日経Automotive Technologyで電気自動車など次世代車取材、日本テレビで自動車レース中継番組の解説などを務める。近著「エコカー世界大戦争の勝者は誰だ?」(ダイヤモンド社)。1962年東京生まれ。記事一覧を見る

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