サーキット&公道でレクサスの最新スーパースポーツセダン「GS F」を速攻・徹底試乗(3/4)
- 筆者: 河口 まなぶ
- カメラマン:原田淳
数々の電子デバイスが意のままのハイスピードドライブを邪魔せずしっかりサポート
レクサス GS Fはエコ/ノーマル/スポーツ/スポーツ+と4つのドライブモードをセレクトできる。スポーツとスポーツ+ではシフトパターンが専用となって、サーキットでも違和感がない上に素早いシフトアップ/ダウンを行ってくれる。もちろんダウンシフト時のブリッピング等も行ってくれる。
さらにシフトレバーをMポジションに入れれば、変速レスポンスが向上する上に、2~8速が全域でロックアップされるため、MT同様のダイレクトなシフト操作が可能だ。
さらにTVD(トルクヴェクタリングディファレンシャル)と呼ばれる、電子制御の駆動力制御システムは、スタンダード/スラローム/サーキットの3種類を選べる。
また車両制御を統合的に行うVDIMは今回スポーツモード付きで、万が一の場合は車両挙動の乱れを緩和するエキスパートモードも備わっている。
こうしたいくつもの技術の積み上げもあって、GS Fは様々なレベルの誰もが、運転を楽しめる1台に仕上がっている。
欧州の老舗強豪「M5」や「AMG E63」とも戦える高いコントロール性を手に入れた
しかも特筆すべきは、そうした制御を解除してもなお、運転が上手くなったと思わせるほど高いコントロール性が維持されること。
ページTOP写真では、コーナーで豪快にクルマの向きを変えてスライドをさせているが、これはVSCスイッチを長押しして、全ての制御を解除した状態で走っている。けれど、僕のドライビングレベルでは、このサイズのサルーンを自在に滑らかにコントロールするなんて結構難しい。だがGS Fをそうして走らせられるのは、やはりこのクルマがいかに素性が良いかの証だし、しっかり作られているかの証といえるだろう。
つまり、ひとつひとつの作りがしっかりとしており、操作系の情報伝達性が極めて優れているからこそ、のコントロール性の高さなのだ。そしてそれがどのくらいのレベルにあるかといえば、BMWのM5と同等以上、メルセデスAMG E63は凌ぐレベルにある。もちろんM5の方が操作感がもっとカッチリとした感覚だし、E63はクルマそのものから感じる豪快さや迫力で勝る。けれど、ことコントロール性の高さに関していえば、GS Fのそれは2台よりも高い、といえるのだ。
[では公道ではどうなのか・・・次ページへ続く]
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