レクサス CT200h 試乗レポート/藤島知子(3/3)
- 筆者: 藤島 知子
- カメラマン:オートックワン編集部
レクサスならではの強みが生かされたコンパクトハイブリッド
CT200hはプレミアムコンパクトカーとして初めて投入されたハイブリッドモデル。
その静粛性レベルは高級サルーンのレベルといえます。それに加えて、開け閉めの直前にゆっくり動作するレクサス独自のサイドウインドウの動きをみても、おもてなしを演出するうえで効果的。
乗り心地の良さ、静粛性、走りの楽しさ・・・。こうしたレクサスならではの強みを生かしたコンパクト作りは、新しいプレミアムな価値を与えてくれるといえるでしょう。
ブランドらしさを貫くという点では、個性派揃いの欧米勢と比較すると、押しが弱く見えてしまう国産勢。
曖昧さが日本の美学といえばそれまでだけど、それがプレミアムカーの話となれば、徹底したポリシーやブランドらしさをアピールしてくれないと、途端に色あせて見えてしまうことがあります。
その点、このCT200hは、いま最もホットなプレミアムコンパクトカーのカテゴリーにおいて、独自の強みを上手に生かしたモデルといえます。
私が唯一「惜しい!」と思えたのは、エクステリアのデザイン。
「顔つきは内面を表す鏡」といわれますが、力強さを表現するよりもレクサスならではの繊細さがひと目で伝わるものであって欲しかった。
アグレッシブな走りで強烈な個性を表したいなら、たくましさとか押し出しも必要ですが、レクサスが得意とする優しさや繊細さをアピールするのであれば、肩肘張りすぎたデザインよりも、スッと肩の力が抜けて、角がとれてきたとき、もっと自然に向き合えるクルマになっているハズ。
一例として、ファッションにそうした傾向が見受けられます。気合いを入れ過ぎているよりも、洗練された人は、いいモノを上手に着崩してみせるものです。
肩の力が上手に抜けたとき、レクサスは自然体の魅力が上手に引き出せて、時代に合った格好良さが表現できると思うのは私だけでしょうか?
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