今では当たり前の軽自動車に白ナンバー もはや黄色である意味はなかった!?

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日本で公道を走るにはナンバープレートが必須。ナンバープレートにはいくつか種類があり、軽自動車や普通車、自家用車と事業用車によって色分けがなされている。

だが、2017年4月からは軽自動車用の白ナンバーが交付されるようになり、2018年からは地方版図柄入りナンバープレートなど、カラフルなものも登場している。ではなぜ軽自動車ナンバーはもともと黄色だったのだろうか。普通車と軽自動車ナンバーで色を分けられている理由を紹介したい。

目次[開く][閉じる]
  1. かつては全て白ナンバーだった!
  2. 軽自動車が黄色ナンバーになったのは普通車と一目で見分ける必要があったからだ
  3. オリンピックナンバーは軽自動車の割合がおよそ9割だった

かつては全て白ナンバーだった!

日本では1907年からナンバープレートの装着が義務付けられている。1951年からは全国統一規格としてナンバーの色が定められるようになったが、このころには軽自動車も普通車と同じ白ナンバーだった。

1955年から軽自動車も普及し始め、自動車保有台数が増えたことをきっかけに、1973年に軽自動車ナンバーが黄色に定められた。

軽自動車が黄色ナンバーになったのは普通車と一目で見分ける必要があったからだ

なぜ色分けが必要だったのだろうか。黄色に決められた理由は2つある。

一つ目は当時の高速道路の料金が軽自動車は2割引きとなり、料金所の係員がすぐに見分けられるようにするため。

二つ目は当時の高速道路の制限速度が軽自動車は時速80kmと決められており、普通車は時速100kmと区別されていた。これにより、スピード違反を取り締まる警察官が軽自動車だとわかるよう差別化されたという。

現在ではETCが普及しており、料金所でもカメラなどで車両を識別する技術も高まっている。一般ゲートで係員が軽自動車と普通車を見分ける必要はないのだが、見た目で軽自動車と普通車を区別しやすくするため、その名残りというわけだ。

また、高速道路の制限速度は軽自動車と普通車も変わらないため、現在では黄色ナンバーである必要はほとんどない。

オリンピックナンバーは軽自動車の割合がおよそ9割だった

2017年から申し込みを開始した東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会特別仕様ナンバープレート(オリパラナンバー)は今年9月に終了した。また、2019年に開催されたラグビーワールドカップの特別仕様ナンバープレートでも軽自動車に白ナンバーが選択できた。

これらの特別なナンバープレートは普通車の白ナンバーとほとんど変わらないデザインであるため、軽自動車の黄色ナンバーに不満を持つ軽自動車オーナーから特に人気があったようだ。

オリパラナンバーでは約289万件の申し込みのうち、軽自動車でも白ナンバーが選択できることから約9割が軽自動車だったという。

軽自動車と普通車の区別をする必要はあるのだろうか。現在でも一部の有料道路では普通車と軽自動車で利用料金が異なることがある。ETCであれば自動で判別されるが、料金所では見分けがつきにくいこともあるため、区別するための手段は必要だろう。実際オリパラナンバーの軽自動車の場合、係員に聞かれたり自己申告する必要が生じているようだ。

今後地方版図柄入りナンバープレートでは、事業用や軽自動車の区分を判別できるよう色枠が追加されるという。軽自動車の黄色ナンバーは不評なようだが、今後も特別なナンバーは選べるようだ。すでに2022年4月に交付予定の図柄入りナンバープレートも用意されている。

軽自動車もいずれ白ナンバーが当たり前となる時代が来るかもしれない。

【筆者:篠田 英里夏(MOTA編集部)】

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篠田 英里夏(MOTA編集部)
筆者篠田 英里夏(MOTA編集部)

クルマ好きが高じて、大学卒業後は自動車専門紙の記者や自動車メディアの編集を経験し、現職に至る。MOTA編集部ではこれまでの知識を生かし、主に記事制作や取材、企画などを担当。最近ではeモータースポーツのレースにもたびたび参戦している。記事一覧を見る

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