覆面パトカーの見分け方|クラウン以外の“意外な車種”と、速度違反以外で狙われる「検挙ポイント」とは
- 筆者: MOTA(モータ)編集部
「覆面パトカーといえばクラウン」という常識が通用しなくなった今、覆面パトカーの見分けが付きづらくなってきました。
本記事では、最新の覆面パトカー事情と効果的な見分け方、さらに速度違反以外の意外な検挙ポイントまで、実践的な対策を詳しく解説します。
覆面パトカー新常識3選! 「クラウンを探せ」ではもう捕まる
警察庁による最新のデータによると、2023年では交通違反取り締まり件数(車両等)は年間約448万件。これは、実に7秒に1件のペースで、日本のどこかで誰かが検挙されている計算です。
この中には、覆面パトカーによる取り締まりも数多くありますが、多くのドライバーが「最近は覆面パトカーの見分け方が分からない」という不安を抱えているようです。
そこで、この記事では「知らなかった」では済まされない、覆面パトカーの“新常識”を3つご紹介します。
新常識1:「車種」で見るのはもう古い! 複数車種の覆面パトカーが登場
少し前までは、覆面パトカーはトヨタ クラウンのイメージがあったでしょう。しかし、いまでは「スバル WRX S4」「トヨタ カムリ」「スバル レヴォーグ」など、多様な車種が確認されています。
なぜ車種が多様化したのかというと、従来の「クラウン=覆面」という認知が広まりすぎたためです。
各都道府県警察が独自に車種を選定し、地域の道路事情や予算に応じた運用を行っており、首都圏ではセダン系が多い一方、地方ではSUVタイプの採用例も報告されています。
車種以外に見分け方も変化
このような車種の多様化と、車両の秘匿性向上によって、かつて有効だった外観による見分け方の多くが過去のものとなりました。
以下は、近年でほぼ無効となった見分け方です。
■ 8ナンバーである → 3ナンバーや5ナンバーが基本
特殊車両を意味する8ナンバーは、かつての覆面パトカーの大きな特徴でした。今は、一般車に同様に、市販車と同じ分類番号のナンバープレートを装着しています。
■ ルーフにアンテナ用の穴がある → 一般車同様のアンテナや内蔵アンテナが主流
以前までは、通信用のアンテナを取り付けるための加工が、外観から判別できました。今は、アンテナは小型化・内蔵化されたり、一般車と同じデザイン(ユーロアンテナなど)が装着されています。
■ グレードエンブレムがない → エンブレムも市販車と全く同じ
以前までは、不自然にエンブレムが外されていることが、一つの目印でした。今は、秘匿性を高めるため、警察が市販グレードをそのまま導入しており、エンブレムも装着されています。
新常識2:「速度」だけではない! “別件”での検挙も主流に
「自分はスピードを出さないから大丈夫」と思っていませんか? 速度を守っていても検挙される「別件」の実態が増加しています。
覆面パトカーは速度だけでなく、あらゆる交通違反をチェックしているため、総合的な安全運転が求められます。特に以下の違反は、検挙されやすいポイントとして注意が必要です。
| 違反名 | 反則金(普通車) | 違反点数 |
|---|---|---|
通行帯違反 | 6000円 | 1点 |
車間距離不保持(一般道) | 6000円 | 1点 |
車間距離不保持(高速道路) | 9000円 | 2点 |
横断歩道での一時不停止 | 9000円 | 2点 |
携帯電話使用 | 1万8000円 | 3点 |
▼詳細は記事の中段にて解説しています
新常識3:「サイレンなし」の追尾は、実は“合法”
「これって違反じゃないの?」と疑問に思う取り締まり方法の代表例が、サイレンを鳴らさずに追尾してくるケースです。
しかし、道路交通法施行令第14条に基づく例外規定により、速度違反の追尾に限り、サイレンなしでも合法となります。ただし、赤色灯の点灯は原則として必要です。
重要なのは、「警察のやり方が100%完璧か」と「違反した事実」は、別々に判断されるということ。
たとえ警察側の手続きに僅かなミスがあったとしても、速度超過という事実が消えるわけではありません。「サイレンが鳴ってないから無効だ!」というドライバー側の主張は、残念ながらほぼ通用しないのです。
挙動をチェック! 車種に頼らない見分け方
外観での識別が困難になった今、注目すべきは「動き」と「佇まい」です。
ただし、完璧な識別は不可能であることも念頭に置き、あくまで「警戒レベルを上げる目安」として活用してください。最終的には安全運転の徹底が最も重要な防御策となります。
観察ポイント1:不自然なほど「完璧」な規範走行
覆面パトカーの最も特徴的な走行パターンは、教習所のような完璧な規範走行です。制限速度の厳格な遵守、車線の中央キープ、ウィンカーの早めの点灯、適切な車間距離の維持など、まるで教本通りの走りを見せます。
なぜこのような走り方をするのかというと、取り締まり業務中は違反の証拠固めに集中しており、自らが交通違反をするわけにはいかないからです。
一般車両では見られない「不自然なほど完璧な走り」は、覆面パトカーを見分ける重要な手がかりとなります。特に左車線を淡々と流す「妙な落ち着き」は注目すべきポイントです。
観察ポイント2:「静から動」への瞬時の切り替え
違反車両を発見した瞬間の急変が最も分かりやすいサインです。それまでの規範走行から一転、急加速、進路変更、赤色灯点灯という一連の動作が連続して発生します。実録映像では、この「静から動」の切り替えが数秒以内に行われる様子が確認できます。
周囲の車両も覆面パトカーの急変に気づき、一斉に減速する挙動も観察されます。この瞬間を目撃した場合、自分も違反していないかすぐに確認し、適切な車間距離を保って様子を見ることが重要です。ただし、過度な減速は逆に危険を招く可能性があるため注意が必要です。
観察ポイント3:二人乗り乗員の「視線」と服装
前席2人の座り方、視線の配り方、服装の特徴も判別の手がかりとなります。運転席・助手席ともに男性が多く、服装は制服が基本です。
特に注目すべきは「視線の配り方」で、一般のドライバーとは明らかに異なる観察眼を持っています。助手席の人物が頻繁に後方確認を行ったり、速度計測機器を操作する仕草が見られる場合があります。
ただし、最近は私服での運用も増えており、服装だけでの判別は困難になっています。むしろ「職務中特有の緊張感」や「常に周囲を警戒している雰囲気」の方が重要な判別ポイントとなります。
観察ポイント4:車両外観の微細な特徴
外観上の手がかりも完全になくなったわけではありません。
ルーフの四角い切り欠き(反転式赤色灯収納部)、二重ルームミラー、濃いスモークフィルム(リア・サイド)、地元ナンバープレートなどは今でも有効なサインです。
アンテナについては、小型化・内蔵化が進んでいるものの、よく観察すると一般車両とは異なる配置や形状が確認できる場合があります。車内の清潔さや私物の少なさも特徴的ですが、これらは走行中の判別は難しいでしょう。
■ ルーフの四角い切り欠き
反転式赤色灯を格納するためのフタ。これがあれば可能性は非常に高い。
■ 二重になったルームミラー
運転席と助手席の両方から後方を確認するための装備。一般車ではまず見かけない。
■ 不自然に濃いスモークフィルム(後席・リア)
内部の機材や乗員を見えにくくするため。ただし一般車でも見られる。
■ アンテナの形状
ユーロアンテナなど、グレード不相応なアンテナが付いている場合がある。
■ 地元ナンバー
当然ながら、管轄エリア内のナンバーが付いている。
重要なのは、これらの外観シグナルに過度に依存せず、総合的な判断材料の一つとして活用することです。
地域別「要注意車種」リスト & 出没エリアマップ
全国の覆面パトカー目撃情報を基にした、地域別の車種リストと頻出エリアをご紹介します。
居住地域や通勤ルートでの注意点を具体的に把握することで、より効果的な対策が可能になります。ただし、これらの情報は目撃報告に基づくものであり、完全性を保証するものではありません。
また、覆面パトカーの配備は定期的に更新されるため、最新情報の収集も重要です。地域特有の運用パターンを理解することで、警戒すべき場所や時間帯を絞り込むことができます。
首都圏エリア(1都3県)
東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県で確認されている主要車種は、「トヨタ クラウン」、「トヨタ マークX」、「スバル WRX S4」、「トヨタ カムリ」、「日産 スカイライン」です。特に埼玉県警の「WRX S4」は話題となり、SNSでも多数の目撃情報が寄せられています。
頻出エリアは首都高速、湾岸線、中央自動車道、東名高速道路で、特に料金所付近や合流地点での待機が多く報告されています。
時間帯は平日の朝夕のラッシュ時と、週末の行楽シーズンに活動が活発になる傾向があります。
首都高速では速度違反よりも車線変更違反や車間距離不保持(いわゆる「あおり運転」につながる悪質な違反)での検挙が多いのが特徴です。
■ 主な要注意車種
・クラウン、マークX、WRX S4、カムリ、スカイライン
■ 主な出没エリア
・環状8号線、湾岸線、中央自動車道、東名高速道路
・特に各路線の料金所付近、合流地点
■ 時間帯・検挙の特徴
・平日の朝夕ラッシュ時、週末の行楽シーズンに活動が活発化。
・首都高速では速度違反よりも、車線変更違反や車間距離不保持での検挙が多い。
関西エリア(2府4県)
主な要注意車種
大阪府・京都府・兵庫県・奈良県・滋賀県・和歌山県では、「クラウン」、「マークX」、「スカイライン」などのセダンが主流です。
主な出没エリア
阪神高速での特徴的な運用パターンとして、分岐点や料金所での待機戦術が挙げられます。京滋バイパスでは速度違反の取り締まりが厳しく、制限速度の変更地点での待機が頻繁に目撃されています。
検挙の特徴
大阪府内では一般道での通行帯違反取り締まりも活発で、幹線道路の追い越し車線占拠に対する警戒が強化されています。
■ 主な要注意車種
・クラウン、マークX、スカイライン、フーガなど(セダンが主流)
■ 主な出没エリア
・阪神高速、京滋バイパス
・大阪府内の主要幹線道路
■ 特徴・注意点
・阪神高速の分岐点や料金所での待機戦術に注意。
・京滋バイパスは速度違反の取り締まりが特に厳しい。
・大阪府内の一般道では、追い越し車線の占拠(通行帯違反)も活発に取り締まられている。
その他主要エリア
主な出没エリア
東海地方(愛知・岐阜・三重・静岡)では、東海環状自動車道や名古屋高速で活動が活発です。九州地方では九州自動車道、東北地方では東北自動車道での目撃情報が多く寄せられています。
各地域とも、大型連休や年末年始には取り締まりが強化される傾向があります。
地方部では都市部とは車種も異なる場合も
地方部では「日産 エクストレイル」などのSUVを使用した覆面パトカーも報告されており、都市部とは異なる運用実態が確認されています。
北海道では冬季の路面状況を考慮した「トヨタ RAV4」などのSUV 4WDの採用例もあり、地域の気候や道路事情に応じた車種選定が行われています。
■ 場所
各地域の主要な高速道路。特に「合流地点」「料金所付近」「長い下り坂」は要注意。
■ 時期
大型連休、年末年始、お盆といった交通量が増える時期には、取り締まりが全国的に強化される。
■ 車種
都市部ではセダンが多いが、地方では実用的なSUVの報告例もあるため、セダン以外でも油断は禁物。
これらの地域情報を参考に、自分の行動範囲での注意点を把握しておくことが重要です。
速度以外も要注意! 覆面パトカーが狙う「意外な検挙ポイント」
覆面パトカーによる取り締まりは速度違反だけではありません。実際の検挙事例を基に、見落としがちな違反行為を詳しく解説します。
高速道路での隠れた違反行為
高速道路では、速度以外にも覆面パトカーが目を光らせているポイントが多数あります。特に以下の3点は、検挙の定番となっているため注意が必要です。
■ 通行帯違反
追い越し車線を走り続ける行為。覆面パトカーの最頻出ターゲットの一つ。
■ 車間距離不保持
目安は「速度計の数字=メートル」。これより短いと危険。「あおり運転」と判断される場合も。
■ 携帯電話使用等
ハンズフリー以外の通話や、ナビの画面を注視する行為。罰則が非常に重い。
車線変更禁止区間での進路変更、適切な車間距離の不保持(車間距離不保持)も要注意ポイントです。
特に高速道路では、時速80kmで走行中の適切な車間距離は約80mとされており、これを下回る状態が続くと検挙対象となります。
また、携帯電話使用については、ハンズフリー以外の通話やナビゲーション操作中の画面注視する、いわゆる「ながら運転」も違反となります。
料金所通過時の一時停止違反や、本線合流時の適切な加速を怠った場合の妨害行為(本線車道通行車妨害)も取り締まり対象です。
一般道での意外な検挙ポイント
■ 横断歩道での一時不停止
横断しようとする歩行者がいるのに停止しない。近年、取り締まりが特に強化されている最重要ポイント。
■ 一時停止違反
停止線でタイヤを「完全に」止めるのがルール。ゆっくり動いているだけの「じわじわ停止」は違反。
■ 黄信号での無理な進入
「止まれ」を意味する黄信号で、安全に停止できるにも関わらず交差点に進入する行為。
信号機のない横断歩道で歩行者が待機している場合、必ず一時停止する義務があります。横断歩道での一時不停止は「横断歩行者等妨害等違反」にあたり、反則金9000円、違反点数2点と重い処分が科されます。
駐車違反の境界線についても注意が必要で、パーキング・メーターの利用時間超過や、駐車禁止標識の見落としによる違反が後を絶ちません。
一時停止標識での完全停止も重要なポイントで、徐行程度では違反と判定される場合があります。
信号変わり際での交差点進入も危険行為として取り締まられており、黄信号での無理な進入は違反となる可能性があります。
これらの一般道での違反は、生活道路での安全確保に直結する重要な規則です。
覆面パトカー遭遇時の正しい対処法
続いて、赤色灯点灯から停車まで、適切な対応手順を法的根拠を基に解説し、パニックにならず冷静に対処するための具体的な行動指針をお教えします。
覆面パトカーに遭遇した際の対応は、その後の手続きの円滑さにも影響します。適切な対応を知っておくことで、不要なトラブルを避け、迅速に事態を収束させることができます。
また、自分に身に覚えがない場合の対処法についても詳しく説明します。冷静な判断と適切な行動次第で、不本意な検挙から自身の身を守ることができるでしょう。
停車を求められた時の対応手順
ステップ1:安全な場所へ停車し、車内で待機
覆面パトカーから拡声器で停止を指示されたら、まずは慌てずハザードランプを点灯。後続車に注意しながら、路肩や非常駐車帯など安全な場所へゆっくりと移動し停車します。
停車後はエンジンを切り、警察官が来るまで車外には出ずに待ちましょう。この間に、運転免許証・車検証・自賠責保険証の3点を準備しておくとスムーズです。
ステップ2:協力的な態度で、冷静に事実確認
警察官が来たら、指示に従って窓を開けます。大切なのは、感情的にならず、冷静かつ協力的な態度を保つことです。
違反内容の説明や測定結果(速度など)の提示を求め、もし納得できない点があれば、丁寧な言葉遣いで質問しましょう。
「これって自分?」判断に迷う場合の対処方法
状況1:赤色灯は回っているが、停止指示がない場合
慌てて停車する必要はありません。
他の緊急車両の通過支援や、前方の危険を知らせる注意喚起の可能性が高いです。
まずは安全運転を続け、自車に対して明確な停止指示(拡声器や電光掲示板)があるまで様子を見ましょう。
状況2:後ろからパッシングされた場合
違反ではなく、注意喚起の可能性があります。
ライトの消し忘れ、トランク半ドアなど、自車に何か異常がないか冷静に確認しましょう。
状況3:判断に迷ったら
どうしても状況が分からず不安な場合は、安全な場所に自ら停車し、窓を開けて警察官の指示を仰ぐのが最も確実な方法です。
覆面パトカー対策のポイントまとめ
ここまで解説した内容について、要点をまとめました。
日常的にこれらのポイントを確認することで、覆面パトカーへの適切な対策と、より安全な運転習慣を身に着けることができるでしょう。
運転前チェック項目
ルート上の要注意エリアを事前チェック
出発前に、まずルート上の要注意エリア(高速道路の合流地点、料金所付近、制限速度変更地点)をチェックします。あわせて、分岐なども把握しておくことで、落ち着いて対応できるようになります。
事前のルートチェックは、ついついナビアプリに任せっきりとなり疎かになる部分。しかし、安全運転のためにも時間が許す限りチェックをしておくのがおすすめです。
車両の装備点検と書類の携帯確認
車両の装備点検では、ヘッドライト、ウィンカー、ブレーキランプの動作確認を行います。大事な証拠をおさえてくれるドライブレコーダーもしっかりと動作確認をしておきましょう。
また、運転免許証、車検証、保険証書の携帯確認を忘れずに行ってください。
余裕をもった準備と出発
天候や交通状況に応じた余裕のある時間設定も、安全運転には不可欠です。
時間的な余裕がないと、スピードを出しすぎてしまう、一時停止などでの十分な停止を怠ってしまうなどの要因となります。
これらの事前準備により、運転中の不安や慌てを最小限に抑えることができます。
覆面パトカーに遭遇したら
覆面パトカーらしき車両発見時の確認事項として、前席二人乗り、規範走行、車両装備(ルーフ切り欠き、アンテナ等)をチェックします。
覆面パトカーと判明した場合は、冷静に対処しましょう。適切な車間距離は、時速に応じて調整し、一般道では停止距離の3倍、高速道路では時速と同じ数値(メートル)を目安とします。
車線変更時は3秒前のウィンカー点灯、後方・側方確認の徹底を心がけます。
携帯電話は完全にハンズフリー状態で使用し、画面操作は停車時のみに限定します。
これらの基本的な安全運転の徹底こそが、あらゆる交通違反から身を守る最も確実な方法となります。
知らないと損! 覆面パトカー取り締まりの「法的ルール」と「ドライバーの権利」
覆面パトカーによる取り締まりの法的根拠、証拠能力、異議申し立ての方法など、法的観点から詳しく解説します。
法的な理解を深めることで、取り締まりの正当性を判断し、適切な対応を取ることが可能になります。
また、不当と思われる取り締まりに対する正当な権利行使の方法も説明します。法的知識は、ドライバーの権利を守るための重要なツールです。
追尾式取り締まりの法的要件
追尾式取り締まりの法的要件として、赤色灯の点灯は原則必要ですが、サイレンについては道路交通法の例外規定により、速度違反の追尾に限り省略可能とされています。
測定方法の適法性については、速度測定装置のレーダーや追走式の計測による、車載式速度測定装置の精度と校正記録が重要となります。
証拠保全の現状では、警察官の証言と測定記録紙が主な証拠となっていますが、客観性担保のためのドライブレコーダー等の活用が課題となっています。
これらの法的要件を理解することで、取り締まりの適法性を判断する基準が明確になります。
■ 赤色灯の点灯(原則必須)
取り締まりを行う際は、緊急自動車であることを示す赤色灯を点灯させるのが大原則です。
■ サイレンの吹鳴(速度違反の追尾では例外的に不要)
通常はサイレンも必要ですが、「速度違反」の車両を追尾する場合に限り、例外的にサイレンを鳴らさなくても良い、と法律で定められています。
■ 正確な速度測定
レーダーなど、定期的に校正された精密な機器で、一定の距離を追尾して測定することが求められます。
ドライバーの権利と対処法
不当と思われる取り締まりに対しては、まず現場での測定結果の確認と記録保存を求める権利があります。測定時の状況説明を受けることも可能です。
その際、ドライブレコーダーの映像は有力な反証材料となるため、常時録画の設定が重要です。
不服がある場合は、行政不服審査法に基づいて公安委員会に対して審査請求をすることができます。これらの権利を適切に行使することで、公正な手続きの確保につながります。
ただし、不服申し立てや裁判を検討する場合、その手続きは複雑でハードルが高いため、速やかに弁護士などの法的専門家に相談がおすすめです。
また、自身に明らかな違反事実がある場合は、素直に受け入れることも大切です。
■ 測定結果の確認
速度計の数値などを、自分の目で見せてもらうよう丁寧に依頼する。
■ 質問する
いつ、どこから、どのくらいの距離を測定したのかなどを、冷静に質問する。
■ ドライブレコーダーの映像保存
上書きされないよう、必ず映像を保護・保存する。最も客観的な証拠になる。
■ 不服申し立てや裁判
どうしても納得できない場合は、不服申立てや裁判といった法的な手続きに進むことも可能。
覆面パトカーへの最大の対策は「徹底した安全運転」
この記事では、覆面パトカーの最新の見分け方から法的な知識まで、あらゆる対策を解説してきました。
しかし、最後にたどり着くたった一つの結論は、驚くほどシンプルなものです。それは、小手先のテクニックを気にする必要がなくなるほどの、完璧な安全運転を実践することに他なりません。
覆面パトカーを過度に恐れるのではなく、その存在を「安全運転の動機」として積極的に活用する心構えが重要です。そして交通安全は、個人の利益を超えた社会全体の課題であることも忘れてはいけません。
覆面パトカー対策「3つの鉄則」
最後に、この記事の結論として、明日からの運転をアップデートする「3つの鉄則」を覚えておきましょう。
鉄則1:「流れ」より「法令」。絶対的な法定速度の遵守
周囲の車がどんなに速くても、惑わされてはいけません。常に法定速度、もしくは指定された制限速度を守ること。これが全ての基本であり、最強の防御策です。
鉄則2:車間距離と「3秒前ウィンカー」の徹底
通行帯違反や車間距離不保持は、覆面パトカーの主要な検挙対象です。適切な車間距離を保ち、車線変更の際は必ず「3秒前」にウィンカーを出す。これを習慣化するだけで、検挙されるリスクは激減します。
鉄則3:「かもしれない運転」で危険と違反を予測する
「歩行者がいるかもしれない」「信号が変わるかもしれない」。常に危険を予測する「かもしれない運転」は、あなたを違反から遠ざけ、そして何より事故そのものを未然に防いでくれます。
技術的な見分け方も大切ですが、最終的にはこれら基本的な安全運転の徹底こそが、最も効果的で持続可能な対策となるのです。
[筆者:MOTA(モータ)編集部]
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