自動車ローンはどう利用する?自動車ローンの選び方について
- 筆者: 野澤 みつる
車がほしいと思ったとき、おもな購入方法の選択肢としては「現金購入」と「自動車ローンでの購入」の2つが挙げられます。
今回は、「自動車ローンで車を購入する方法・ポイント」についてご紹介。自動車は一度購入すれば長く付き合っていくものですから、ローンを賢く選ぶことでこれからのカーライフもより楽しく充実させられるはずです。
ぜひご自身に合った自動車ローンを選び、車のある豊かな暮らしを実現しませんか?
1.自動車ローンとはどんなもの?
自動車ローンとは、「金融機関が提供する、自動車を購入する場合に限って利用できるローン商品」です。
ローンとは、何かを購入するとき金融機関に代金をいったん肩代わりして支払ってもらうもの。つまりローンを契約すると、購入費用にあたるお金を金融機関から借りることになります。
自動車ローンの場合は住宅ローンなどと同様、無理のない返済プランが用意されており安心感は高いのですが、「お金を借りる」という意識をもって利用することは大切です。
また、ローンの返済時は利息を加えた金額を金融機関に支払います。自動車は大きな買い物になるため、返済1回あたりで支払う利息の金額も高め。「ローンはお金を借りるもの」である点と、「利息は思ったより大きい」ことを意識し、返済に無理がなく利息面で有利なローンを選定することが大切でしょう。
自動車ローンのメリット・デメリット
自動車ローンのメリットには、おもに以下の点が挙げられます。
■メリット
・手持ちの資金を減らさずに自動車を購入できる
・返済の予定が決まっているためマネープランを立てやすい
・ローンの種類によっては購入時に値引きを受けられる
「今は車を買うほど現金の持ち合わせがないが、借りて少しずつ返すことはできる」という場合には有用な選択肢になるでしょう。また「今ある現金では、ほしい車に手が届かない」という場合も、不足分をローンで補って憧れの車を手に入れることができます。
一方自動車ローンには、以下のようなデメリットもあります。
■デメリット
・購入代金に加えて利息を支払う必要がある
・ローンの種類によっては所有権が購入者自身に付かないことがある
また、「利用には人によって向き不向きがある」という点も場合によってはデメリットとなり得ます。安定した定期収入があり、月々やボーナス時の返済の目処が立てられる方は自動車ローンの利用に向いています。しかし、月によって収入に大小があり一定と言えない方の場合は、返済の目処を立てることが難しく自動車ローンの利用には向きません。
次の項目では、2つめのデメリットでも触れた「ローンの種類」について詳しくご説明します。
2.自動車ローンの種類
ディーラーローン
車の販売店(ディーラー)で契約できるローンです。購入者はディーラーでローンの契約をし、提携先のクレジット会社や信販会社へ返済を行います。一般的に金利は高めと言われていますが、キャンペーンなどを実施しているタイミングではかなり低金利になる場合も。
銀行・信金などの自動車ローン
銀行や信用金庫などの他、JAなどの団体が取り扱うものも銀行系自動車ローンに含まれます。金利はディーラーローンと比較し低めですが、貸付にともなう審査はディーラーローンより若干厳しくなります。
残価設定ローン
ディーラーローンの一形態で、車を使用する期間を限定してその期間分の代金だけを支払う仕組みです。数年後に車をあらかじめ設定した金額で買取る条件で売買契約をし、その金額を引いた分のローンを組みます。売却時に車の価値が設定買取金額を下回らないよう、乗り方に気を遣うことが必要などの制約はありますが、ローンの返済額を抑えられる利点があります。
先にデメリットの項目で触れたとおり、上記のうちディーラーローンを利用した場合は、車の所有権がディーラーやローン会社となり、購入者に付かないケースがあります。車の売却を自身の判断で行うことが難しくなったり、アパート・マンションの駐車場契約に支障が出たりする場合もあるため注意しましょう。
3.自動車ローンは種類によって借り換えも可能!
上記でご紹介したローンのうち「銀行系自動車ローン」の場合は、車を買い替える際に自動車ローンの借り換えができることがあります。借り換えとは、いったん契約したローンの残債を条件が有利な他のローンに契約しなおすことです。
たとえば、ある銀行ローンを契約し終わってから別のローンが低金利になるキャンペーンを始めたとします。このときに借り換えを行うことで、金利を含んだローンの総返済額を10万円単位で抑えられる場合もあります。
4.自動車ローンの金利について
自動車ローンの金利は「〇%」とパーセンテージで表示されるため、具体的な金額を意識する機会は少ないかもしれません。たとえば「金利5%」と聞くと一見安そうに感じますが、返済の期間が長くなれば思ったより多額の利息を支払うことになります。
実際に支払うことになる利息を金額として把握しておき、ローンの返済計画に役立てましょう。
返済額と利息をシミュレーションしてみよう
実際に新車を購入する想定で、月々・ボーナスの支払額と利息の総額を算出してみましょう。ここでは「ダイハツ・ロッキー Premium(4WD)」を例に、諸費用と本体価格の端数を頭金として支払い、残額を5年間のローンで支払う購入事例をシミュレーションします。
■ダイハツ・ロッキーPremium(4WD)の購入シミュレーション
[車両本体価格2,367,200円(消費税込)を5年(60か月)、ボーナス支払総額800,000円・金利4.5%で購入する場合]
元金(購入額)236万円+支払利息合計287,288円=総支払額2,647,288円
月々/ボーナスの支払額(元利均等返済)
月額29,083円/ボーナス月支払119,313円×年2回
月々の返済額は無理ない範囲に抑えやすくなりますが、意外に利息として支払う総額が大きいことに驚くかもしれません。ちなみに、同じ購入金額で利息の支払を抑える方法には「返済期間を短くする」と「金利の低いローンを契約する」の2つがあります。
上記の返済計画でローンの金利を4.5%→2.5%に下げた場合は、同じ5年の返済期間でも金利の支払総額を287,288円→157,178円にまで低く抑えることが可能です。
5.自動車ローンは何年払いで組めば良いの?
車をローンで購入する場合は、返済期間を何年に設定するかで悩みがちなものです。返済期間を短くすれば、利息の支払いは抑えられますが月々の返済額が高くなります。一方で返済期間が長いと月々の支払いは楽ですが、利息として支払う金額が高くなることに。
ローン返済期間をカーライフサイクルで考えた場合、売却や買い替えの節目になりがちなタイミングと言えば「車検時期」です。このため、「3年」「5年」「7年」など、車検がやってくる年次を意識してローンの返済期間を決めることがおすすめです。あるいは「2年」「4年」「6年」など、車検年次の前年にローンが完済できる計画で決めても良いでしょう。
自動車ローンは長いものでは10年までの返済期間を指定できるものもありますが、一般的には長くとも7年後には返済を完了することが望ましいとされています。車齢が7年を超えてしまうと、ローンの残債はあるのに下取り額はゼロという事態になる可能性も低くないからです。
6.自動車ローンは比較して賢く選ぼう!
自動車ローンには代表的な種類だけでも先にご紹介した3つがあり、ローンを取り扱う会社も数多くあります。返済の条件もさまざまですから、多くの自動車ローンを比較検討することが大切。ご自身にもっとも適した条件を備えた自動車ローンを選べるよう、賢く比較しましょう。
さまざまなローンを比較してご自身に合うものを選択し申し込みまでができる、日本最大級のローンデータベース「イー・ローン」をご存じでしょうか。「自動車ローンを組むなら銀行系で低金利のものを」「借り換えを検討中だが、どの自動車ローンがお得になるの?」など、さまざまな要望にも対応。好条件を備えたおすすめの自動車ローンや、人気のある自動車ローンなども紹介されています。
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