【おすすめ3選】車のコーティング剤とは? | 人気商品の解説からワックスとの比較まで(2/3)

コーティング剤の種類 ガラス系とシリコン系を比較

車のコーティング剤はシリコン系(ポリマー系)とガラス系に区分することができます。ガラス系はさらに細分化でき、ガラス繊維系とガラス硬化系に区分することができます。

車のボディ保護や艶を出すという効果は同じですが特徴はそれぞれ異なってるので、紹介しましょう。

ガラス繊維系コーティング剤とは

ガラス繊維系コーティング剤は液体タイプの商品がほとんどです。透明な容器で時間を置くと2層以上に分離することもあり、撹拌してから使用するタイプが多いです。簡単に保管ができて、液体が硬化して使用できなくなるということはありません。

基本的な成分はケイ素化合物やフッ素化合物と塗装面の電荷や表面張力、材料の特性でイオン結合するタイプが多くなっています。

一部、水性シランと呼ばれる表面改質型の硬化系コーティングに分類されるようなコーティング剤も存在します。施された皮膜の性質は弱撥水が主流で、排水(水はけ)性の高いタイプの人気が高くなっています。液体の成分によって親水に近いタイプや強い撥水効果のタイプもあります。

施行する労力も少なく、だれでも簡単に作業できるのがガラス繊維系コーティングの特徴です。

ガラス硬化系コーティング剤とは

ガラス硬化系コーティング剤は、いくつかの液体にわけられていることが多いです。それは混ぜたときの化学反応を活性化させることで性能をコントロールしやすくするためです。その反面、取り扱いや保管性が悪いという欠点もあります。

皮膜特性は主に、硬化被膜型と表面改良型があります。硬化被膜型は常温で放置した場合蒸発する成分が少なく、コーティング液剤の大半が硬化物として残留するタイプです。膜厚を確保でき、艶やキズの隠蔽に優れた性質をもっています。

その一方で、アルコールや石油などの溶剤が少ないため施工性に難がある場合が多いです。表面改良型はアルコールや石油を使用した溶剤を多く含んだコーティング剤です。ガラス硬化系のコーティング剤の主流はこの表面改良型となっています。被膜の性質は撥水、親水性どちらもあります。

ガラス繊維系に比べると労力は増します。特にコーティング剤の種類によっては施行時間が長くなります。

シリコン系コーティング剤とは

シリコンは元々、カーワックスやコーティング剤に混合されている成分です。シリコン系コーティング剤といわれている商品にはシリコンオイル、アミノシリコン、シリコン樹脂を主成分としていて、撥水コートと呼ばれることが多いです。これらの商品は光沢性、撥水性に優れています。

一方で、粘着性が強いためホコリなどが付着しやすく比較的水垢になりやすいという特徴もあります。したがってシリコン系コーティング剤を使用しているボディは定期的な水垢取りが必要と言えるでしょう。ボディに施行したシリコンに水垢が付着してしまうと、洗車だけではなかなか除去できないからです。

シリコン系コーティングも労力は少なく、手軽にできるのが特徴です。ボディに塗って拭き取るだけなので、車の大きさにもよりますが、大体10〜20分程度で終わります。

ガラス系・シリコン系コーティング剤の艶を比較

ガラス繊維系コーティング剤とガラス硬化系コーティング剤とシリコン系コーティングをボディの艶という点で比較すると、ピカピカの艶感を出してくれるのはシリコン系コーティングです。もちろん商品によって変わりますが、ガラス繊維系やガラス硬化系コーティング剤はシリコン系比べるとシットリとした艶となります。

太陽の光を反射させ眩しい光沢をのぞむ人はシリコン系コーティング剤がオススメです。

ガラス系・シリコン系コーティング剤の撥水性を比較

ガラス繊維系とガラス硬化系とシリコン系を、それぞれコーティングした際の撥水性で比較すると、商品よって変わりますが、撥水性が高いのは撥水コートと呼ばれるシリコン系コーティング剤です。ガラス繊維系やガラス硬化系の中には最初撥水性が高く、時間が経つと親水性に変わるもの。そもそも疎水性のものなどがあります。

ただ最近は撥水で弾いた水玉がウォータースポットとなり、ボディに悪影響を及ぼすとも言われています。それはイオンデポジットと呼ばれていて、不純物を含んだ水分が蒸発していく課程で水分中の不純物だけが塗装面に残り、白い輪ジミのように見える汚れです。イオンデポジットの白い輪ジミは拡大すると、汚れのフチ周りが不純物によって塗装表面が盛り上がります。その結果不純物による凹凸が生じて、同じ箇所に不純物が蓄積しやすくなるからです。

そうしたイオンデポジットを避けるために親水性の人気が高くなっています。

ガラス系・シリコン系コーティング剤の耐久性を比較

ガラス繊維系とガラス硬化系とシリコン系を、コーティング面の耐久性で比較すると、最も耐久性があるのはガラス硬化系コーティング剤です。続いてガラス繊維系コーティング剤。そしてシリコン系コーティング剤となります。

ガラス繊維系やガラス硬化系はボディに強固な被膜を形成しますから、手間が掛かる分耐久性は高くなるということです。一方のシリコン系コーティング剤は手軽にボディに施行できる反面、耐久性では一歩譲ることになります。

ガラス系・シリコン系コーティング剤の手間を比較

ガラス繊維系コーティング剤とガラス硬化系コーティング剤とシリコン系コーティング剤を、コーティングにかかる手間の観点で比較すると、最も手間がかかるのがガラス硬化系コーティング剤です。

カー用品店でも入手できますが、プロが使う業務用の商品がメインです。施行するのが難しく、硬化させるのに時間がかかるため非常に手間がかかります。ガラス繊維系とシリコン系は市販されているコーティング剤ならば、あまり手間は変わりません。

ただし、ガラス繊維系は洗車後の吹き上げが必要ないのに対して、シリコン系は水分をしっかりと拭き取ってからではないとダメという商品もあります。商品の特性によって手間は変わってきます。

ガラス系・シリコン系コーティング剤の価格を比較

ガラス繊維系コーティング剤とガラス硬化系コーティング剤とシリコン系コーティング剤の実勢価格を比較すると、シリコン系コーティング剤は500円くらいから。ガラス繊維系コーティング剤は、専用の拭き取り用クロスやスポンジがセットになって2000円ぐらいから。そしてガラス硬化系コーティング剤は2000円くらいからとなっています。

価格はコーティング剤の性能によって大きく変わってきます。価格の安いシリコン系はガラス繊維系やガラス硬化系と比べると効果が短くなります。価格と効果のバランスで選ぶようにしましょう。

ワックスコーティング剤

艶感

△〜○

撥水性

△〜○

塗装面の保護

汚れ落ちやすさ

×

△〜○

耐久性

×

△〜○

メンテナンスの手間

×

△〜○

コスト

△〜○

×〜○

撥水性コーティング剤と親水性コーティング剤の違い

撥水性コーティング剤の特長

撥水性コーティング剤の特徴は、コーティングを施したボディが水分を水玉にして弾く効果があることです。最近では、撥水した水玉がレンズのような役割をしてしまい塗装面に悪影響が出るとも言われています。

また、水玉の跡が残って乾いてしまうためウォータースポットができてしまいます。したがって、撥水コーティング剤を使用した場合は小まめに洗車をしなければなりません。とはいえ、ボディにキレイに水玉が並ぶのは撥水性コーティング剤でしか見られない光景です。

親水性コーティング剤の特長

親水性コーティング剤の特徴はボディに付着した水分が水玉にならず、スッと流れていくことです。ボディに付いた水はボディを伝って流れていくので、ウォータースポットもできづらいですし、雨で濡れた道路を走っても汚れも水と一緒に流れてしまうので、汚れが目立ちません。

さらに親水性のコーティングには自浄作用があり、屋外の駐車場に駐車している場合、雨が降ればホコリや砂などを洗い流してくれる効果があります。ちょっと洗車をサボっても、撥水に比べて車をキレイにキープしてくれるのが親水性コーティングの特徴です。

撥水性コーティング剤はこんな人におすすめ

とにかく車をピカピカに輝かせたい!そのためには小まめに洗車も行うという人には撥水性コーティングがオススメです。撥水性コーティング剤の光沢感は抜群です。

しかしその光沢感を維持するためには小まめに洗車もしなければなりません。光沢のために手間を惜しまない人に撥水性コーティング剤はピッタリです。

親水性コーティング剤はこんな人におすすめ

車はピカピカにしたいけど、洗車はそれほどしたくないという人に親水性コーティング剤は向いています。

雨が降って親水性コーティング剤を施行したボディはボディを伝って流れてしまいます。そして水と一緒に汚れも流してくれるからです。

ピカピカのボディは求めるけど手間は掛けたくないという人にピッタリです。

コーティング剤を使用した後、洗車機を利用しても大丈夫?

コーティング剤を施行したボディに洗車機を使用しても全く問題はありません。ボディにはコーティング剤による被膜ができているので、洗車することで汚れが落ちて、コーティング剤の効果が復活します。

ただし、コーティング剤によって効果の時間が変わってきますので、何度か洗車機を掛けたら再びメンテナンスをしないとコーティング剤の効果が弱まることはあります。

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