ジープから新型”コンパス”発表|グランドチェロキーの弟分はプレミアムコンパクトSUVブームの波に乗れるか!?

老舗SUVブランド”Jeep”から注目のプレミアムコンパクトSUVが新発売

SUVの老舗ブランド”Jeep”(ジープ)から、新型コンパスが発表された。発売は2017年12月2日から。

ジープといえば、デザインが魅力のコンパクトモデル「レネゲード」から、ジープの定番ブランドである「チェロキー」や「ラングラー」、そして上級モデルの「グランドチェロキー」と、明確な個性を持つ多彩なラインアップが用意されている。ただその中でコンパスは、正直なところちょっと影が薄かった。

しかし今回は違う。外観のデザインを見ても、コンパス独自の個性が感じられる。兄貴分グランドチェロキー譲りの上質感を持たせつつ、よりモダンで軽快さも持ち合わせているのだ。

新しく生まれ変わったコンパス。発売に先駆け、10月30日に行われた報道発表会で見聞きした情報を交えつつ、レポートする。

>>Jeepブランドの新しいプレミアムコンパクト”新型ジープ コンパス”の画像を見る

新型コンパスは”グランドチェロキーの小型版”

日本での報道発表に合わせ訪日したのは、FCA USのデザイナー、クリス・ピシテリさん。ジープ コンパスのエクステリアデザイン責任者だ。

既に様々なラインナップがあるジープブランドだが、その中の位置付けについてクリスさんは、グローバルで受け入れられるデザインとボディサイズが特徴だと語る。しかしただ小さいだけではなく、新型コンパスを”グランドチェロキーの小型版”のような車にしたかったともいう。

グラチェロのミニ版とはどういうことか、さらにクリスさんへ問うと「グランドチェロキーは特徴的なプレミアムモデルで人気もあるが、大き過ぎるという声も少なからずあった」と明かす。裏を返せば、ジープのコンパクトなプレミアムモデルに対する潜在需要の高まりをメーカー自ら感じているということだろう。

新型コンパスの全長×全幅×全高は4400×1810×1640mm。コンパクトクラスのレネゲード[全長4255mm(4WDは4260mm)]と、コンパスの上位モデル、チェロキー[4630mm]、ちょうどその間を突いた格好だ。

FCAでは、このジープ コンパスをブラジル・メキシコ・中国・インドの4か所のFCAグループ工場で生産し、合計で17通りのパワートレインを用意。およそ100か国でそれぞれ仕向け地毎にあった仕様を販売出来る世界戦略車に定め、拡大中の小型プレミアムコンパクトSUV市場に攻勢をかける目論見だ。

なお今回発表された日本仕様は、全車が直列4気筒2.4リッター”マルチエア”ガソリンエンジン(175ps/229N・m)を搭載。FFモデル2グレードが6速AT、4WDの上級モデルが9速ATとそれぞれ組み合わされる。

迷える30代半ばの男女に!? ”コンパス”が指し示す人生の道しるべ

FCAジャパン マーケティング本部のプロダクトマネージャー 渡邊 由紀さんは、新型コンパスのキャッチコピーに”人生のコンパスになる”を掲げた理由について語った。

コンパスのメインターゲット層は30代半ばの男女。昇進、転職、結婚など、何かと慌ただしく、そして人生についても改めて考えを巡らせる事が増える時期と渡邊さんは分析する。

コンパスとは方位を指し示す”羅針盤”のこと。そこには”人生の道を導く”という意味が隠されている。アクティブな生活を象徴するジープブランド、中でも大人のふたりに似合うプレミアムな新型”コンパス”を手に入れることで、迷える(!?)30代の男女が、新たな人生の道も自ら切り開いて欲しい・・・そんな願いが込められているようだ。

新型コンパスの価格は、ベーシックなFFモデルのSport(スポーツ)が3,230,000円、ブラックペイントルーフで上質さを高めたLongitude(ロンジチュード:これも”経度”を意味する)が3,510,000円、4WDの最上級グレードLimited(リミテッド)が4,190,000円となっている。さらに日本デビューを記念し、ローンチエディションが4,290,000円で設定される。これはLimitedをベースに27万円分のメーカーオプション(ラグジュアリーパッケージ:デュアルペインパノラミックサンルーフ・パワーリフトゲート)を追加しながら、10万円高に抑えたもの。Limitedを狙うなら絶対こちらがほうがお得だ。ただし100台限定なのでお早めに。

(価格は全て消費税込み)

市場拡大が著しいコンパクトSUVカテゴリーに満を持して投下された新型コンパスは、日本法人のFCAジャパンにとっても非常に重要な戦略モデルだ。FCAジャパンのポンタス・ヘグストロム社長は、2009年の時点では年間1000台程度だったジープブランドの国内販売台数も、2017年は10000台の大台を目指していると宣言。新型コンパスという強力な武器を得て、2017年はきっと記録的な年となるだろうと笑顔で語った。

[レポート:トクダ トオル(オートックワン編集部)/Photo:茂呂幸正・FCAジャパン]

ジープ コンパス 主要スペック表

ジープ コンパス 主要スペック表
車種名 Jeep Sport Jeep Limited

グレード

Sport

Limited

駆動方式

前2輪駆動

4輪駆動(オンデマンド方式)

トランスミッション

電子制御式6速オートマチック

電子制御式9速オートマチック

価格(税込)

3,230,000円

4,190,000円

JC08モード燃費

11.9km/L

9.6km/L

全長

4,400mm

4,400mm

全幅(車幅)

1,810mm

1,810mm

全高(車高)

1,640mm

1,640mm

ホイールベース

2,635mm

2,635mm

乗車定員

5名

5名

車両重量(車重)

1,490kg

1,600kg

エンジン

直列4気筒 マルチエア 16バルブ

直列4気筒 マルチエア 16バルブ

排気量

2,359cc

2,359cc

エンジン最高出力

129kW(175PS)/6,400rpm

129kW(175PS)/6,400rpm

エンジン最大トルク

229Nm(23.4kgf-m)/3,900rpm

229Nm(23.4kgf-m)/3,900rpm

燃料

無鉛レギュラーガソリン・60

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トクダ トオル(MOTA)
筆者トクダ トオル(MOTA)

昭和44年生まれ。週末は愛車に乗って(時に鉄道に乗って)家族とともにドライブやキャンプを楽しむ1児のパパ。自動車メディアに携わるようになってから15年余りが経過。乗り換えに悩むユーザーの目線に立った平易なコンテンツ作りを常に意識し続けている。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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