ホンダが電動化戦略の最新情報を発表! NSXの後継となる電動スポーツカーも登場予定だ

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2022年4月12日(火)、ホンダが「四輪電動ビジネス説明会」をメディア向けに開催した。現社長である三部敏宏氏が社長に就任した際から、2050年のカーボンニュートラルに向けて純粋なエンジン車を徐々に減らしていくことは発表済み。

目次[開く][閉じる]
  1. 2030年にはホンダのグローバル販売の4割が電気自動車になる
  2. 日本向けには2024年発売予定の軽商用EVからスタート
  3. 2020年代半ばに2台のスーパースポーツEVをローンチする!

2030年にはホンダのグローバル販売の4割が電気自動車になる

またグローバルで車種を整理するなど事業体質の強化にも勤しんでいる。そんなホンダの電動化戦略は、非常に複雑なスキームで進んでいる。

ご存知のように北米市場ではGMと共同開発を進めている領域もあるし、中国ではCATL社との連携を深めつつ、2か所にBEV専用工場を建設するという計画となっている。ソニーとのジョイントベンチャーによってコネクティッド領域まで含めた共同開発を進める計画があることも先日発表されたばかりだ。

個々の電動化においても、その戦略は複雑だ。小型二輪ではバッテリー交換モデルを他社と共同で進めている。また四輪用の大型バッテリーとして全固体電池の開発を進め、2020年代後半には量産化を目論んでいる。水素燃料電池についてもプロジェクトを止めたわけではなく適材適所で利用していこうというスタンスだ。

さらにホンダのカバーする範囲は陸上だけではない。ホンダマリン(海)やホンダジェット(空)といった領域においてはカーボンニュートラル燃料の活用も考慮。CO2吸収ビジネスへの挑戦も続けている。

今後10年で8兆円の研究開発費を投入していくというホンダ。手短に書けないほど、カーボンニュートラル実現に対するプロジェクトやアプローチは多岐にわたっているのだ。

ともあれ今回の発表をまとめると、四輪部門においては2030年までにグローバルで30機種の電気自動車を展開、販売規模は200万台という目標が掲げられた。

日本向けには2024年発売予定の軽商用EVからスタート

そのスタートとなるのはGMの車台を用いた北米での新型BEV「プロローグ」や、2027年までに10機種のBEVを投入するという中国市場だが、日本においては2024年に軽自動車のBEVを発売することが明らかになった。

以前から「2024年、軽自動車、BEV」というキーワード的な情報は公表されていたが、今回の注目点は「100万円台で買える軽商用BEV」という、より具体的な情報が出てきたことだ。

100万円台という価格が補助金を考慮しているのかどうか不明だが、ビジネスユースから入るというのは、考え抜かれた戦略という印象を受ける。

一般のホンダファンからすると寂しく感じるかもしれないが、ホンダの中では電動化で先行している二輪部門でいえば郵便事業向けに電動スクーターを展開しているのは、ご存知の通り。そうした部分でのノウハウを活かせるのが軽商用BEVということだろう。郵便局で使う配達用の軽商用BEVのニーズにも食い込んでいこうという狙いがあるのかもしれない。

なお、この軽自動車EVで使われるアーキテクチャーは、小型BEVの基本プラットフォームとなるもので、日本やアジアなどコンパクトな電気自動車が求められる市場で展開していく予定だという。2020年代後半には、安価な小型BEVが登場することも期待できるというわけだ。

2020年代半ばに2台のスーパースポーツEVをローンチする!

もう一つ、日本でも買える電動車両として紹介されたのが「スペシャリティとフラッグシップ、2つのスポーツモデル」だ。

グローバルでホンダの電動化における象徴となるべく開発されている2台のスポーツカーのローンチスケジュールは、三部社長の発言によれば“2020年代半ば”。

一台はNSX後継といえるミッドシップスポーツカー的なシルエットで、もう一台はラグジュアリークーペといった雰囲気となっている。いずれにしても、海外では「ACURA(アキュラ)」ブランドで展開されると予想されるスーパースポーツだ。

こちらも詳細についての発表はなかったが、ホンダ不変のスポーツマインド、こだわり続けてきた「あやつる喜び」を電動化時代に継承するモデルとコンセプトが示されている。

はたして、どのようなメカニズムを採用しているのか想像するしかないが、今回の発表で燃料電池への言及があったことを考えると、どちらか一方は燃料電池車であるとも考えられそうだ。

また、NSX後継のようなスタイルのクルマは前後のホイールの部分が青く光っているのはなんらかのヒントだろう。現行NSXの特徴であるSH-AWDを発展させた電動化時代にふさわしいスポーツモデルとなっていると期待が高まるのは筆者だけだろうか。

【筆者:山本 晋也】

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山本 晋也
筆者山本 晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ1969年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、雑誌編集長などを経て、2010年代からWEBを舞台に自動車コラムニストとして活動している。タイヤの数や有無にかかわらずパーソナルモビリティの未来に興味津々。「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることもポリシーのひとつ。個人ブログ「クルマのミライ」やYouTubeチャンネルでも情報発信中。記事一覧を見る

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