トヨタ 新型アクア vs 日産 新型ノート オーラ “プレミアムハイブリッド対決”! 内装の質感・使い勝手はオーラの圧勝だ【前編・内装&使い勝手勝負】

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トヨタのコンパクトハイブリッドカー「アクア」がフルモデルチェンジを実施した。初代アクアが登場した2011年当時とは異なり、コンパクトハイブリッドカーのライバル車も増え、競争も激化している。中でも最大のライバル車が日産の新型ノート オーラだ。共にプレミアム性も重視したコンパクトカーのライバル2台を国内外の新車事情に精通するカーライフジャーナリストの渡辺 陽一郎氏が徹底比較。今回は前編として内装と使い勝手について検証する。

目次[開く][閉じる]
  1. ヤリスをベースに誕生した“プレミアムなコンパクト”新型アクア
  2. コンパクトカーの競争がますます激化! その象徴が2021年6月登場の「日産 ノート オーラ」だ
  3. 室内の広さ、視界の良さ、質感ともに日産 新型ノート オーラの圧勝

ヤリスをベースに誕生した“プレミアムなコンパクト”新型アクア

2021年7月、トヨタ アクアがフルモデルチェンジした。従来と同じく5ナンバーサイズのハイブリッド専用車で、基本部分はベーシックなコンパクトカー「ヤリス」をベースに開発された。

それでもホイールベース(前輪と後輪の間隔)を50mm拡大して後席の居住性に余裕を持たせ、オプションでは運転席の電動調節機能も選べる。内外装の造りや居住性は、ヤリス ハイブリッドよりも上質だ。

その一方で価格は割安で、最上級のZは240万円(消費税込)に収まる。ヤリス ハイブリッドの最上級グレード Zに比べて7万6000円高いが、新型アクアの最上級グレード Zは100V・1500Wの電源コンセント(ヤリスのオプション価格は4万4000円)、アルミホイール(5万円相当)などを標準装着した。

新型アクアは前述の通り後席の居住性や内装の質も向上させたから、買い得度はヤリス ハイブリッドを上まわる。

従って今後の売れ方は、価格の高いハイブリッドについては“プレミアムなコンパクト”の新型アクア、価格の安いノーマルエンジン(ノンターボ・ガソリンエンジン)はベーシックなヤリスへと、移行していくだろう。

コンパクトカーの競争がますます激化! その象徴が2021年6月登場の「日産 ノート オーラ」だ

この割安感の背景には、コンパクトカーの競争激化がある。それを象徴するのが2021年6月に発売された日産 新型ノート オーラだ。

ノート オーラは新型ノートの上級モデルで、内外装を上質にして装備も充実させた。ノート オーラ Gの価格はノートに比べて約42万円高いが、その内の26万円は、安全装備などの上級化で埋まる。従ってノートオーラが内外装の質、モーターの動力性能、走行安定性などを向上させた対価は約16万円だ。

つまり新型アクアがヤリス ハイブリッドよりも買い得なのと同様、新型ノート オーラも新型ノートに比べて価格を割安に抑えた。

そこで今回は“プレミアムハイブリッド対決”と題して、トヨタ 新型アクアと日産 新型ノート オーラを徹底比較してみよう。

室内の広さ、視界の良さ、質感ともに日産 新型ノート オーラの圧勝

勝負その1! ボディスタイル/視界/運転のしやすさ比較

新型アクアのボディは、従来型と同様、フロントウィンドウを大きく寝かせた。全長は4050mm、全幅は1695mmの5ナンバー車で、売れ筋グレードの最小回転半径は5.2mになる。

新型ノート オーラの全長はアクアと同等の4045mmだが、全幅は1735mmに拡幅されて3ナンバー車になった。最小回転半径は5.2mでアクアと同じだ。両車の取りまわし性はさほど変わらない。

視界はアクアがサイドウィンドウの下端を後ろに向けて大きく持ち上げたので、先代型に比べて斜め後方が見にくい。ノート オーラと比べても、アクアは視界が悪い。

■勝者:ノート オーラの勝ち

勝負その2! 内装の質感と操作性比較

インパネ周辺の質感は新型アクアも満足できるが、ノート オーラはさらに高い。液晶メーターからナビ画面、その左側に位置するツイード調織物を巻いたインパネの上面など、見栄えが優れている。メーターの視認性、スイッチの操作性などは同程度だ。

■勝者:ノート オーラの勝ち

勝負その3! 前後席の居住性と乗降性比較

前席の居住性は両車とも同等だ。ノート オーラの本革シートは、内部の構造を変更して座り心地をしなやかに仕上げたが、標準装着のシートで比べるとほとんど差はない。

後席はノート オーラが快適だ。足元空間は同程度だが、頭上はノート オーラが広い。

ノート オーラの全高は1525mmで、身長170cmの大人が座った時、頭上には握りコブシ1つ分の余裕がある。新型アクアの全高は1485mmと低く、しかも天井を後ろに向けて下降させたので、頭上空間も握りコブシ半分弱に狭まった。

着座姿勢も異なる。新型アクアは座面の前側を大きく持ち上げて、小柄な同乗者が座ると、大腿部を押された印象になる。またアクアは後席のサイドウィンドウが小さいから、後席に座ると側方が見にくい。ノート オーラに比べて閉鎖感も伴う。

乗降性も同様だ。アクアはルーフラインを後ろに向けて下げたので、ノート オーラに比べると、頭を下げて乗り降りする。

■勝者:ノート オーラの勝ち

勝負その4! 荷室とシートアレンジ比較

荷室の奥行寸法は新型アクアに余裕がある。その代わりノート オーラは荷室開口部が広い。路面から荷室床面までの高さも、ノート オーラが低いので、重い荷物を積む時は有利になる。

■勝者:ノート オーラの勝ち

内装や使い勝手面では新型ノート オーラの圧勝! 走りやコスパ面で新型アクアの勝ち目はあるのか!

前編・内装&使い勝手勝負は、日産 新型ノート オーラの圧勝に終わった。走りの性能やコストパフォーマンスの面では、新型アクアのリベンジとなるのだろうか。次回後編では、トヨタ 新型アクア vs 日産 新型ノート オーラ【動力性能&コスパ勝負!】をお届けする。

>>後編は2021年8月18日(水)公開予定! 乞うご期待!

[筆者:渡辺 陽一郎(カーライフジャーナリスト)/撮影:小林 岳夫・茂呂 幸正]

トヨタ/アクア
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新車価格:
214.6万円283.7万円
中古価格:
29.7万円332.9万円

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渡辺 陽一郎
筆者渡辺 陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心がけている。記事一覧を見る

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