【比較】ホンダ フィット1.3 vs 日産 ノート どっちが買い!?徹底比較(2/2)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
ホンダ フィット1.3G vs 日産 ノート -動力性能対決-
次に、運転感覚を比べたい。
まずは動力性能から。フィット 13G・Fパッケージは1.3リッターエンジンを搭載し、最高出力が100ps(6,000rpm)、最大トルクが12.1kgf-m(5,000rpm)になる。排気量の割には数値が高い。
実際にフィットを運転すると少し高回転指向で、4,400rpm付近から速度の上昇が活発化するが、車両重量が1,020kgと軽く実用回転域でも力不足は感じない。フィットは1.3リッターエンジンで十分に事足りる。
一方、ノートのノーマルエンジンは79ps(6,000rpm)/10.8kgf-m(4,400rpm)。基本的にマーチと同じ設定で、ノートの加速力はフィットよりも大人しい。登坂路では少し力不足を感じる場面もある。
そのためにノートでは、98ps(5,600rpm)/14.5kgf-m(4,400rpm)のスーパーチャージャー装着車を主力に据えたが、このタイプは直噴式を採用したこともあって、燃費性能まで向上する代わりに少し騒がしい。加速時にクラッチを使ってスーパーチャージャーを接続する仕組みだから、微妙なショックが伝わることもある。
ノートのノーマルエンジンはスーパーチャージャー装着車に比べて動力性能が下がるものの、運転感覚は素直で上質だ。しかもスーパーチャージャーを装着した仕様は、装備の違いを補正しても、車両価格が20万円ほど上まわる。試乗して動力性能に不満を感じなければ、割安感まで含めてノーマルエンジンを推奨したい。
ホンダ フィット1.3G vs 日産 ノート -走行安定性・乗り心地対決-
走行安定性は、フィット、ノートともに後輪の接地性が重視された。コーナリング性能はさほど高くないが、安心して使える。
その上で違いを述べると、フィットは軽快な印象でノートは車の動きが穏やかだ。
乗り心地は両車ともにコンパクトカーの平均水準だが、硬めに感じられる。フィットは少し大きな段差を乗り越えた時などに、直接的なショックが伝わりやすい。ノートは路面上の細かなデコボコを拾いやすく、微妙に上下に揺すられる。両車ともに転がり抵抗を抑えた燃費重視の14インチタイヤを装着し、足まわりのコスト低減も図ったから乗り心地が快適とはいえない。
JC08モード燃費は、フィット13G・Fパッケージが「24.6km/L」、ノートXエマージェンシーブレーキパッケージが「22.6km/L」とカタログ上の燃費はフィットが勝る。
ホンダ フィット1.3G vs 日産 ノート -安全装備対決-
装備は両車ともに実用面を充実させたが、自動ブレーキを伴う衝突回避の支援機能では差が生じた。
フィットの「あんしんパッケージ」は赤外線レーザーを使っており、作動する速度域は時速5~30km。障害物を検知できる距離が短いため、低速で走る市街地向けになる。
一方、ノートのエマージェンシーブレーキパッケージはカメラ方式を採用し、時速10~80kmの範囲で作動する。時速60km以下であれば、歩行者を見分けることも可能だ。カメラ方式だから路上の白線を読み取り、車線の逸脱も警報する。アランドビューモニターをオプション装着すれば、移動物の検知機能も備わり、モニターの視界内に歩行者などが入った時にも警報してくれる。
サイド&カーテンエアバッグは、フィットであれば「あんしんパッケージ」に含まれるが、ノートはカーテンエアバッグをX・DIG-S以上にメーカーオプション設定した。ノーマルエンジン搭載車では、カーテンエアバッグを装着できない。
なのでエアバッグの充実度はフィットが上まわるが、衝突を回避する機能はノートが優れている。
ホンダ フィット1.3G vs 日産 ノート -総評-
以上、総合的に評価すると、後席の居住性はノートが少し勝り、荷室の使い勝手とシートアレンジはフィットの圧勝だ。
動力性能もフィットが勝る。走行安定性はフィットが軽快、ノートは穏やかだ。そして安全装備は、衝突回避の支援機能を高い速度域まで達成させたノートが充実する。
フィットは幅広い機能を高めたいわば優等生だが、ノートもマイナーチェンジで衝突回避の支援機能を充実させ、安全装備で選べるクルマとなった。フィットは荷物の積載も含めた「多目的型」、ノートは後席の居住性を高めた「ファミリー型」として選ぶと良いだろう。
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