レクサス IS・BMW 3シリーズ・メルセデス・ベンツ Cクラスを徹底比較 -後輪駆動の高級ミドルサイズセダン-(2/4)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:茂呂幸正
日本の街中でも運転のしやすい比較的コンパクトなボディに低燃費のハイブリッドシステムを搭載
ISはレクサスのセダンではコンパクトな部類に属するが、後輪駆動を採用してプラットフォームはレクサス GSに準じる。燃料タンクから前側は2003年に登場した12代目トヨタ クラウンを継承するが、後部は刷新された。
現行型の特徴は、直列4気筒2.5リッターエンジンをベースにしたハイブリッドを用意すること。現行クラウンに先行採用され、エンジンとモーター駆動を合計したシステム最高出力は220馬力だ。3リッターのノーマルエンジンに匹敵するが、JC08モード燃費は23.2km/Lに達し、燃料消費量は1.3クラスのコンパクトカーと同等だ。
ボディサイズは全長が4665mm、全幅は1810mm。全幅は少しワイドだが、全長は適度に切り詰められ、最小回転半径も5.2mだから街中での取りまわし性も悪くない。日本の道路環境に合ったレクサスとなった。
その一方で後輪駆動を採用し、前後輪の重量配分は前輪側が840kg、後輪側は830kg。後輪駆動のメリットでバランスが良い。
外観も後輪駆動らしさを表現しており、ボンネットは長く、トランクフードは短い。ボディを真横から見ると、リア側のドアの下から後方へウネるようなラインが入る。弓なりの形状でテールランプに続くあたりは少し煩雑だが、フロントマスクに装着されたレクサスブランドの統一デザインであるスピンドル(糸巻状の)グリルとのバランスは取れている。
クルマの外観は、開発思想の表現手段。となれば新型ISは、際立ってスポーティーなクルマ造りを目指したとも受け取られる。
こういった事情も踏まえ、試乗車はハイブリッドの300h Fスポーツ(538万円)。電子制御式ショックアブソーバーを備えたスポーツサスペンション、18インチタイヤなどを装着している。
クリーンディーゼルターボは3.5~4リッター並みの動力性能とハイブリッドに匹敵する低燃費を両立
スポーティーな方向に発展したレクサス ISのライバル車として、筆頭に挙げられるのがBMW 3シリーズだろう。BMWはすべてのバリエーションが後輪駆動と、これをベースにした4WDで統一される。セダンが中心の品ぞろえでありながら、スポーティー指向が強い。
特に3シリーズはボディが比較的コンパクトだから、曲がりくねった峠道でも運転の楽しさを味わえる。
ボディサイズは、全長が4625mmで全幅は1800mm。全幅の数値は日本市場向けに抑えられ、最小回転半径も5.4mに収まる。2810mmのホイールベース(前輪と後輪の間隔)を含め、いずれの数値もレクサス ISに近い。日常的な移動でも使いやすいセダンに仕上げた。
外観はどこから見てもBMWらしい。フロントマスクに収まる左右に二分割されたグリルは、今やBMWの伝統となってクルマ好きでなくても知っている。長いボンネットも同様だ。
エンジンは、かつてのBMWでは直列6気筒が中心だったが、現在の3シリーズを見ると6気筒を採用するのはアクティブハイブリッド3のみ。このグレードはメカニズムも凝っているので、車両価格は699万円と高めの設定だ。
そこで今回は直列4気筒2リッターのクリーンディーゼルターボを搭載する320dブルーパフォーマンス・モダン(490万円)を取り上げる。最高出力は184馬力(4000回転)、最大トルクは38.7kg-m(1750~2750回転)。最高出力は2リッターのガソリンターボを搭載した320iと同じで、最大トルクはノーマルタイプのガソリンエンジンに当てはめれば3.5~4リッターに相当する。
しかもJC08モード燃費は19.4km/Lと優秀。軽油はレギュラーガソリンに比べて1L当たり20円ほど安く、高い動力性能とハイブリッド並みの走行コストを両立させた。
全幅が1800mmを下まわるボディは日本のユーザーにとって馴染みやすい雰囲気
「日本の市場動向を考えると、メルセデス・ベンツの高級車イメージがマイナスになることがあります。そこでAクラスを積極的に売り込みます」とメルセデス・ベンツのディーラー関係者は言う。ブランドを浸透させる上で高級車のイメージは大切だが、行き過ぎると「近寄り難い高価格車」と敬遠され、売れ行きを妨げてしまうのだ。
特に今はエコロジーも重視され、高級車に乗ることが後ろめたい風潮もあるから、Aクラスに力が入るのだろう。
しかしCクラスは、最廉価のC180ブルーエフィシェンシーが399万円なのだが、先のディーラー関係者は「市場調査を行うとCクラスも500万円以上のイメージで困る」と悩んでいた。が、そこはアピールの仕方次第だ。
エンジンは直列4気筒の1.8リッターターボを主力に搭載し、試乗車のC180アバンギャルド(449万円)は最高出力が156馬力(5000回転)、最大トルクが25.5kg-m(1600~4200回転)。動力性能をノーマルエンジンに当てはめると2.5リッタークラスで実用的には十分。JC08モード燃費は13.2km/Lで、ライバル2車に比べると少し見劣りする。
ボディサイズは、全長が4640mmで全幅は1770mm。日本のユーザーには1800mmを下まわる全幅が馴染みやすい。ホイールベースは2760mmと少し短いが、ボディがホイールから前後に張り出した部分が長いため、外観はスマートに見える。
今日のメルセデス・ベンツでは、Cクラスを含めて主力グレードがアバンギャルドになった。大きなエンブレムをラジエターグリルの内部に収める。メルセデス・ベンツの外観は基本的に存在感が強く、大胆なデザインのグリルは控え目な雰囲気を求めるユーザーには違和感が伴う。従来のボンネットの先端上部に小さなエンブレムを装着したフロントマスクも用意して欲しい。
エンジンはISが2.5リッターのハイブリッド、3シリーズが2リッターのクリーンディーゼルターボ、Cクラスが1.8リッターのガソリンターボになる。日本では優れた環境性能といえばハイブリッドだが、欧州車にはターボが多い。日本車も軽自動車にはターボが豊富で、過去にはディーゼルを含めて小型&普通車のターボもたくさんあったが、今は廃れて欧州勢に環境エンジンとして先を越された。
3車種の1km当たりの走行単価を割り出すと、IS300hが7.6円、320dが7.9円、C180が14.3円になる。実用燃費をJC08モードの85%、1L当たりの燃料代はレギュラーが150円、ハイオクが160円、軽油が130円として計算した。
特に320dは燃費が優れ、軽油価格も安いため、走行コストはハイブリッドのIS300h並み。しかも駆動力は320dが20%以上の上乗せだから、走りも加味すれば効率が高い。加えて標準グレードの価格は、IS300hの480万円に対し、320dは470万円に抑えた。
一方、CクラスはC180ブルーエフィシェンシーの399万円が決め手。BMW、メルセデス・ベンツともに、日本市場に合った商品を戦略的な価格で投入している。レクサス ISは、今以上に割安感を強める必要がありそうだ。
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