フォードが推し進めるダウンサイジング戦略の真価とは/フォード 新型 フォーカス 試乗レポート(1/4)
- 筆者: 金子 浩久
- カメラマン:和田清志
外観ばかりじゃない! 大きく進化を遂げた新型「フォーカス」
9月にオーストラリアのアデレードで試乗してきた新型「フォード フォーカス」の日本仕様が早くも導入され、箱根で乗ることができた。
今回のビッグマイナーチェンジの内容は盛りだくさんだ。まず、外観が変わったのが一目でわかるだろう。
特にフロント部分が大きく変わり、ヘッドライト、グリル、バンパーとその周辺、エアインレットなどとボンネットまで一新された。顔付きは、ヨーロッパの「モンデオ」やアメリカの「フュージョン」(どちらも日本未発売)などに似た上下に薄い6角形のフロントグリルが特徴的だ。
◎旧モデルの試乗レポートはコチラから:
■フォード 新型 フォーカス(3代目・2013年モデル) 試乗レポート/飯田裕子[2013年3月18日]
フォードが推し進めるダウンサイジング戦略「EcoBoost(エコブースト)」
フォードは現在、エンジンのダウンサイジング化を急速な勢いで進めている。
そのダウンサイジング版「EcoBoost(エコブースト)」エンジンの特徴は、ガソリン直噴、ターボ過給、可変バルブタイミングなどだ。1.0リッター3気筒から3.5リッターV6までと排気量の幅が広いことに加え、マスタング用には2.3リッター4気筒の縦置き仕様も用意されているなど、そのバリエーションはとても幅広い。
そして今回フォーカスにマイナーチェンジが施され、新たに1.5リッターのEcoBoostが搭載された。これまで日本仕様のフォーカスには、2.0リッター4気筒NAエンジンが搭載されていたが、最高出力は10psアップの180ps、最大トルクは3.9kgmアップの24.5kgm。2.0リッターから1.5リッターになったことで、自動車税も安くなる。
あえてDCTからトルコンATへと変更した理由とは
新型フォーカスのEcoBoostエンジンに新たに組み合わせられる6速ATも、これまでのDCT(デュアルクラッチ)タイプからトルクコンバーター(トルコン)タイプに変わった。
フォーカスの属するCセグメントぐらいまでのサイズのクルマには、燃費の面からDCTを採用する例が増えてきているから、この変更は意外だった。日本には入っていない1.0リッター3気筒版もトルコンATだという。
アデレードのメディア試乗会場には、フォード社チーフプログラムエンジニアのマーク・ランプリング氏が参加していたので、その理由を訊ねてみた。それによると、決め手となったのは、世界中で実施した顧客満足度調査の結果だったという。DCTの変速ショックが大きく、予想以上に不評だったのだという。
「DCTによって稼げる以上の燃費向上を、EcoBoostエンジンに変更することによって稼いでくれますから問題はありませんでした」
ランプリング氏の言うほどフォーカスのDCTのショックが大きく不快なものだったとは記憶していないが、新型はスムーズそのものだった。
[エコブースト+6速AT化の効果は・・・次ページへ続く]
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