フィアット アバルトプントエボ 海外試乗レポート(2/2)
- 筆者: 西川 淳
- カメラマン:フィアット グループ オートモービルズ ジャパン
内外装以上に注目したいのが、新開発165馬力のマルチエア1.4ターボガソリンエンジンだ。このエンジンはスロットルバルブを利用せず、電子制御式油圧システムで吸気バルブの開弁時期やリフト量を制御するもの。
同じ排気量の従来型ガソリンエンジンと比べると、パワーで約10%、トルクで約15%、燃費で約10%向上されている。また、CO2で約10%、PM(粒子状物質)で約40%、NOx(窒素酸化物)で約60%もの排出量低減も実現したという(いずれもメーカー公表最大値)。
また、以前はIHI製ターボであったが、今回からギャレット製の新型大径ターボチャージャーを組み合わせた。0~100km/h発進加速がわずか7.9秒というから、まさに「韋駄天」である。
全域でパワフルなエンジンと高いコントロール性
グランデプントアバルトといえば、シャシーを同じくする「アルファロメオ ミト」に比べてずっと若々しく、ワイルドでシャープな走りをみせるクルマ、というイメージがあったのだが・・・。
動かした瞬間に“変わった!”と思った。
ミトほどではないにせよ、サスペンションの反応に“柔らかみ”が増し、ぐっと大人の乗り味になっている。以前の形の方が似合うだろうに、と思うくらいに洗練されていたのだ。
もちろん、それはステアリングフィールにも現れていた。以前は輪郭のはっきりとした、どちらかといえば多角形を描くようなハンドリングだったのだが、かなりミト寄りになり、アジリティ豊かだが角が随分と取れたように思える。
そういう意味では過激さが影を潜めたか?コントロール性は相変わらず高く、FFのスポーツカーとして基本に忠実な走りをみせてくれた。
マルチエアの新エンジンは、低回転域からのリニアなパワーの立ち上がりと、持続力あるトルクフィールが魅力。いきりたつような派手さはないけれども、全域でパワフルである。また、スポーツとノーマルとでは、以前に比べてもかなり差がある。当然、スポーツの方が相当に刺激的だ。
もちろん、このモデルにも180CVのエッセエッセ(SS)キットが追加される予定だ。
従来に比べて内外装は派手になったが、乗り味は洗練された。そのギャップがまた、アバルトらしくて面白い。日本デビューは本年9月の予定だ。
愛車の売却を、もっと楽に!もっと高く!
-
一括査定はたくさんの買取店からの電話が面倒?
これまでの一括査定は、たくさんの買取店からの電話が面倒でした。MOTA車買取なら、最大20社の査定額をwebで簡単比較。やり取りするのは査定額上位の3社だけ。車の査定が楽に完結する仕組みです。
-
一括査定は本当に高く売れるの?
これまでは、買取店に会わないと査定額がわからず、比較がしづらい仕組みでした。MOTA車買取は最短3時間後、最大20社を簡単比較。加えて、買取店は査定額上位3社に選ばれるために競い合うから、どうしても高く売れてしまいます。