フェラーリ FF 試乗レポート/金子浩久(3/3)

フェラーリ FF 試乗レポート/金子浩久
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高度な統合制御により4輪への駆動配分を最適化

「フェラーリ FF」 インテリア・ステアリングホイール「フェラーリ FF」 インテリア・F1マネッティーノシステム 操作スイッチ

フェラーリ FFには、F12ベルリネッタや458イタリアなどと同じようにF1マネッティーノシステムが装備されており、ハンドル上のノブで走行モードを切り替えられる。モードは、COMFORT、SPORT、WET、SNOW、ESC OFFの5種類。

エンジンからの駆動力は通常後輪に伝えられ、路面のグリップが落ちたことを察知すると瞬時に必要とされる駆動力をPTU(パワートランスファーユニット)を経由して前輪に伝える。

と同時に、E-Diff、F1-Trac、PTUなどといった車輌制御システムも働いて、前後左右4本のタイヤへの最適なトルク配分を可能にしている。

しかし、正直に述べるとそれらの働きをキャパシティ一杯に使い切るような状況に遭遇することは、公道上ではまずあり得ないだろう。

雪道走行も想定した設定も

フェラーリ FF 試乗レポート/金子浩久 画像11

また、SNOWモードを試すことも今回はできなかった。ハンドル上には車高を持ち上げるボタンも付いているから、FFは雪道や多少の未舗装路なども走行することが可能なのである。高速道路を快調に走って北へ向かい、山に近付いたところでSNOWモードを選び、車高を上げればいい。

フェラーリに4人乗ってスキーに行く!

なんて素敵なドライブプランなのだろうか。クルマ好きスキーヤーにとって、夢の企画ですね。

HELEシステム標準化で25%も燃費向上

フェラーリ FF 試乗レポート/金子浩久 画像10

FFには注目点がもうひとつある。HELE(High Emotion Low Emissions System)というシステムによって、15.4L/100km(6.49km/L)と、従来のV12より25%も燃費を削減したことだ。

アイドリングストップと燃費に最適なギアを電子制御によって自動的に選択することにより、フェラーリといえどもエコに配慮するようになったという。これも時代だ。ちなみに、HELEシステムが標準装備されるのは日本が世界初だそうだ。

フェラーリFFは「意欲作」かつ「異端児」

フェラーリ FF 試乗レポートを届けてくれた自動車ライターの金子浩久さん

FFはフェラーリの中では意欲作であり、異端児である。でも、そこが大いに魅力的だと思う。フェラーリだから走りっぷりには文句は付けようがないほど飛び切りだ。物足りない人などいないだろう。

ただ、このカタチと多用途性は万人向けでないことは確かだ。受け入れられるのは、相当な“通”や“目利き”でないと難しい。かなりの上級者向けフェラーリであることは間違いない。でも、そこがいい。そこに存在意義と魅力がある。クルマ好きならば誰でもいつかはフェラーリに乗りたいと願うものだが、僕だったら「ただの」フェラーリではなくて、ぜひ「フェラーリ FF」を選べるようになりたい。それだけ、FFは新しい魅力に満ちていた。

[レポート:金子浩久]

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「フェラーリ FF」 主要諸元[欧州値]

「フェラーリ FF」 エクステリア・ラゲッジルームへのアクセスはリアゲートから

全長x全幅x全高:4907x1953x1379mm/ホイールベース:2990mm/車両重量(乾燥重量):1790kg/駆動方式:4輪駆動(AWD)/エンジンタイプ:V型12気筒(65°)/総排気量:6262cc/最高出力:660ps(486kW)/8000rpm/最大トルク:683N・m/6000rpm/トランスミッション:7速デュアルクラッチトランスミッション/最高速度:335km/h/0-100km/h加速:3.7秒/0-200km/h加速:11秒/パワーウェイトレシオ:2.7kg/ps

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金子 浩久
筆者金子 浩久

モータリングライター 1961年東京生まれ。 自動車と自動車に関わる人間について執筆活動を行う。主な著書に、『10年10万キロストーリー』(1~4)、『セナと日本人』、『地球自動車旅行』、『ニッポン・ミニ・ストーリー』、『レクサスのジレンマ』、『力説自動車』など。記事一覧を見る

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監修者MOTA編集部

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