【DESIGNER’S ROOM】ダイハツ 新型「コペン」デザイナーインタビュー/ダイハツ工業株式会社 デザイン部 チーフデザイナー 和田 広文(2/5)
- 筆者: 森口 将之
- カメラマン:オートックワン編集部・ダイハツ工業
樹脂外板を使うことのメリットとは
AO:昨年、この企画でタントのデザイナーに伺ったとき、ボディパネルの一部を樹脂としたことで造形の自由度が高まったという話が出ました。コペンはドア以外のすべてが樹脂になりましたが、具体的にプラスになった場所はありますか。
◎参考:■【DESIGNER’S ROOM】ダイハツ 新型「タント」デザイナーインタビュー/ダイハツ工業 デザイン部 長井浩二[2013年12月20日]
W:たとえばトランクリッドがあります。新型は空力性能を上げるために、トランクリッドを高くするだけでなく、後端にスポイラーを追加したいと思っていました。それが樹脂のおかげで、ダックテールとして一体成形できました。スティールだったら別パーツで取り付けることになったでしょう。その結果、リアの揚力が60%も低減し、走行安定性を高めることができました。安全に安心して走れるという新型コペンのコンセプトに沿った造形だと思っています。リッド上の2本のラインは強度確保という目的もありますが、ルーフ上の2本のラインと揃えたものでもあります。
AO:ダックテール以外にも、ボディサイドからトランクリッド上に流れ込んでいく造形とか、凝っていますね。
W:この部分もスティールのプレスでは難しかったでしょう。ただ樹脂でも工夫する必要がありました。リッドの前端と後端を結んだ線と垂直方向に型を抜くことで、一発で成形することができたのです。サイドからリッドに流れていく面は、かなりエッジを効かせていますが、よく見ると凹面にはしていないことが分かると思います。垂直面とすることで、型が抜けるようにしているのです。
AO:トランクリッドの下にあるコンビランプからは、マーカーランプが垂直に伸びています。ヘッドランプの下にも同様のマーカーランプが付いていますが、これにはどんな意味があるのでしょう。
W:ローブならではの記号性を入れたつもりです。小さなクルマなので、夜に縦のバーが見えれば安全性にも寄与するでしょうし、ひと目でコペンだと分かってくれます。ヘッドランプやリアコンビランプにもLEDを採用し、二重レンズにして、光の回し込みを工夫しています。輸入車のヘッドランプを思わせる作りを目指しました。
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