シトロエン DS3 海外試乗レポート/河村康彦(2/2)
- 筆者: 河村 康彦
- カメラマン:プジョー・シトロエン・ジャポン
信じられないくらいスポーティな仕上がり
パリ市内のイベントホールを基点として開催された国際試乗会。用意されたテスト車は、シリーズ中で最もスポーティな「THP150」と呼ばれる仕様であった。BMWとの共同開発によるターボ付きの直噴1.6リッター・ユニットが発する最高出力は「156ps」。
基本構造を共にする心臓を積んでいるミニ クーパーSにはAT仕様が用意されているにも関わらず、こちらは組み合わせるトランスミッションを6速MTに限定。こうした点に、意外にもこのモデルでは“硬派”な走りが志向されている事が想像される。
実際、そんなDS3の走りのテイストは、それが基本コンポーネンツをC3と共有しているとはにわかには信じられないくらいスポーティに仕上げられていた。
1.1トン台という車両重量に対して156psのエンジンを搭載する故、動力性能に長けている事はあらかじめ予想の出来た事柄。ストロークは小さくないもののシンクロも強力で操作は確実に決まるトランスミッションも、「シフトワークを楽しませてくれる」と表現の出来る仕上がりだ。
殆どロールも感じさせずにコーナーをクリアして行く感触や、低速域では路面凹凸を舐めて上下Gがダイレクトに伝えられる感覚などは、C3のそれとは見事なほどに足回りのしつらえ方が異なる事を示す。
クラッチペダルの踏力やステアリングの操舵力なども、予想していた以上のどっしり感が印象的となった。
かくして、「ちょっとスパルタン」と思えるほどのこうした走りのキャラクターも、やはりシトロエン流の「モダンな答え」のひとつでありそう。ターボ付エンジンを搭載するDS3は、シトロエン車全体の走りのイメージリーダーでもあるのだ。
もっとも、こうしたモデルと共に日本導入が発表されている120psの自然吸気エンジンを搭載した4速AT仕様では、フットワークの仕上がりもターボ付きモデルとは全く異なる事が想定される。こちらは恐らく、よりC3の雰囲気に近い「優しい走りのテイスト」の持ち主である事だろう。
走りのテイストにこれまでのラインナップ以上の特徴をもたせるというのも、『DS』を名乗るモデルに意図された味付けである可能性は大きい。この先も、様々なバリエーションで「何かをやってくれそう」なシトロエンのDSラインナップ。
すでに発表されている“DS4”や“DS5”のリリースも待ち遠しい。
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