シトロエン DS3 海外試乗レポート/森口将之(2/2)
- 筆者: 森口 将之
- カメラマン:プジョー・シトロエン・ジャポン
パリの街をそのままクルマにしたようなコンパクトカー
スペックをいろいろ書き連ねてきたが、DS3はデータだけで判断するクルマじゃない。
4色のルーフ、クロームメッキとボディカラーが選択できるドアミラーとサイドモール、ルーフと同色にできるアルミホイールのセンターキャップ、8種類のインパネ、7種類のシフトレバーなどを組み合わせ、自分好みのDS3が作り出せることが最大の魅力なのだ。
同様のシステムはミニも導入しているが、あちらがポップな色使いなのに対して、DS3はシック。
ガンメタのボディにワインレッドのルーフ、白いボディにライトブルーのルーフというコーディネイトは、クルマというよりアクセサリーやスイーツを思わせる。大人の遊び心を感じさせてくれるのだ。
5月に発売予定の日本仕様でも、もちろんこの「オーダーメイド」が導入される。でも納車待ちはイヤという人のために、インポーターがコーディネイトした「ローンチパッケージ」も用意しており、3月から先行予約が始まるこちらを選べば、発売直後の納車が可能だという。売り方まで個性的だ。
キャビンに乗り込んでまず気づいたのは、レザーシートのクッションに厚みがあり、”ふっかり”した着座感が心地よかったこと。サイズもたっぷりしていて、ここだけ取り出せば、ふたクラス上のC5を思わせるほどだ。
それでいてライバルとは違い、リアシートにも身長170cmの自分が楽に座れる。ラゲッジスペース容量は285リットルと、プレミアムコンパクトとしてはかなり広い。
フランス生まれらしく、ユーティリティにも手抜きはない。インパネの造形はC3と共通だが、パネルがワインレッドだったりライトブルーだったりするから、印象はまるで異なる。
少し低めのヒップポイントで小径363mmのステアリングを握ると、クールでスポーティな雰囲気に包まれた。
試乗した1.6リッターガソリンターボは、日本でもC4やピカソでおなじみのユニットだ。
車重は1,160kgにすぎないので、アクセル全開では力強い加速を示すが、2000rpm以下からターボが効くフレキシブルな性格と、C3以上に静かなキャビンを体感すると、この力を余裕と考えてクルージングしたくなる。
シトロエンらしい優しさを感じさせたC3と比べると、こちらの乗り心地はやや固めだ。でも小刻みに上下に揺れることはなく、格上のクルマのように落ち着いている。
コーナーでも、ステアリングの切れ味こそ鋭いが、その後はむしろゆったりした身のこなしで駆け抜けていく。
コンパクトカーはキュートなデザインと軽快な走りが魅力、というのがいままでの常識だった。ミニもミトもそうだ。でもDS3はそうではない。スタイリングからハンドリングまで、すべてがおとなっぽい。
パリの街をそのままクルマにしたようなプレミアムコンパクトだった。
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