クライスラー 300 SRT8 試乗レポート/今井優杏(2/3)
- 筆者: 今井 優杏
- カメラマン:オートックワン編集部
V8 6.4リッター「あえての」OHVサウンドに陶酔
さて、クライスラー 300 SRT8はStreet and Racing Technologyの名の通り、圧巻の中身を持つ。
先述のグランドチェロキーSRT8と同じ6.4リッター V8、SRTエンジニア陣こだわり“敢えての”OHVエンジンを搭載、実に472ps、631Nmを生むそれは、『ごるるるる~』といかにもアメリカっぽいVサウンドとともに見事なまでにどこまでも深く加速する、懐の深い伸びやかなトルクを生み出していく。
最近はとにかく環境負荷対応型の小排気量エンジンにばかり試乗していたので、6リッター越えのV8、NAエンジンなんてものに乗ると無条件にキャハキャハしてしまうのは仕方が無いとはいえ、ぶわっと膨らむトルクの出し方もいかにもアメリカ的で好感が持てる。
やっぱり大排気量車は単純にキモチイイし、アメ車最高、イエ~イ!とイケイケ気分に火がついてしまう。
濃厚なアメリカンテイストに欧州車風のしなやかさをプラス
しかし、ペダルフィールはしっかりと重めに作られているので、チョンと踏めばあっという間に法定速度オーバーしちゃう、というような軽快な感じではないのだ。加速を良い意味でルーズに楽しめるしかけは、欧州メーカーに無い味付けだと思った。
300 SRT8だけでなくすべてのSRTモデルにはビルシュタイン製のダンパーが装着されているのだが、こちらもビルシュタインだからといってガチガチのレーシング仕様ではもちろんない。
走行モードが選べる可変ダンパーは「オート」「スポーツ」「トラック」と選べ、普段はオートを選んでおけばクルマ側が勝手に路面に合わせて走行モードを選んでくれるのだが、一番ソフトなはずであるオートでもかつてのクライスラーにあったようなボワンボワンとした反響の残る、柔らかすぎるバネのような挙動はない。
その辺はきっちりとドイツ車さながらで、初期はしっかりと硬く路面を捉え、後半にふわっと入力をいなす、というように、現代版の解釈をされた減衰になっていて、完全にアメリカ車を忘れたわけではないところにさらに好印象を持った。
スポーツはさらにダンピングが固められ、さらにトラックはおそらく“レーシングトラック”というところから来ているサーキットモード的な意味で、この“トラック”ではシフトパターンも変化し、さらにスポーティーな走行を楽しめる。が、このモードを選んだら何しろ6.4リッター V8エンジンだから、あっという間にどえらい速度域にまで達してしまうので、その辺色々気をつけていただきたい(ただし繰り返すようだが、こういうエンジンはちまちま運転しないでガッツリ踏んだ方が500倍楽しいのが悩ましい)。
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