BMW X1 試乗レポート/渡辺陽一郎(1/2)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:茂呂幸正
1シリーズベースかと思いきや・・・
SUVは悪路の走破力を高めたクルマとされるが、最近は言葉の意味が曖昧になってきた。
例えば、日産のジュークやスカイラインクロスオーバー。開発者自身が「悪路を走ることはほとんど考えておりません」とコメントしており、ユーザーも走破力の高いSUVとして買っているわけではないだろう。
むしろ、ボリューム感のある個性的な外観、適度に高い視線が生み出す運転のしやすさ、リヤゲートの装着に伴う荷室の優れた使い勝手など、セダンやワゴンとは違うデザインや機能に魅力を感じて購入しているケースが多い。走破力の優先順位は高くないだろう。
BMW X1もこの流れに属する。最低地上高は195mmと余裕があり、デコボコも乗り越えやすいが、全高を1545mmに抑えたボディは1シリーズの拡大版にも見える。
そして車名が「X1」だから、1シリーズがベースのように思えるが、プラットフォームや前後のサスペンション、ホイールベースの数値などは従来型の3シリーズと共通だ。
少々ややこしいが、3シリーズをベースにしたSUV仕立てのモデルがX1と考えれば良いだろう。
SUVらしくない、3シリーズのような操舵感
エンジンラインナップは「sDrive 18i」(2WD)が最高出力150馬力の2リッターを搭載。2011年11月に追加された「xDrive 20i」(4WD)は同じ2リッターでもターボの装着で最高出力は184馬力へと向上している。さらに「xDrive 28i」(4WD)は、2リッターながら245馬力だ。
試乗したのは、「xDrive 20i」(4WD)Mスポーツ。ターボを装着した4WDのxドライブ20iをベースに、Mスポーツパッケージ(+44万円)のスポーツサスペンション、パフォーマンスコントロール、18インチサイズのアルミホイール&タイヤなどを装着する。
エアロパーツも備わっており、外観はかなりスポーティだ。
エンジンは近頃のターボらしく、幅広い回転域で十分な駆動力を発揮。27.5kg-mという最大トルクが、1,250~4,500回転で維持される。
従って排気量は2リッターながら、加速感は3リッタークラスだ。
184馬力の最高出力は5,000回転と少し低めに発生するが、4,000回転を上まわった時の吹け上がりは鋭い。8速ATだからエンジンパワーが有効活用され、動力性能をフルに引き出せる。
X1は、操舵感も3シリーズセダンなどに近い。小さな舵角から正確に反応して、SUVであることをあまり意識させない。
リヤゲートを備えたボディながら剛性も高く、走行安定性が優れている。この運転感覚には、Mスポーツパッケージ装着車であることも影響しているだろう。
タイヤは、18インチのピレリ P7。スポーツサスペンションと相まって乗り心地は硬めだが、コーナリング時の挙動は背の高い5ドアハッチバックという感覚だ。曲がりくねった峠道も機敏に走れる。
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