BMW 新型6シリーズカブリオレ 試乗レポート(3/3)
- 筆者: 西川 淳
- カメラマン:BMW Japan
ボディ剛性の高さに加えツインターボエンジンと8速ATの相性は抜群
まずは“クーペ”で乗ってみる。
最近はソフトトップでもそう感じさせないモデルが多い。弟分のZ4でもそうだった。
6シリーズはさらに上の快適性を手に入れており、ソフトトップ特有のばたつきやたわみを感じることなく、クーペの硬い金属ルーフ(実際にソフトでも硬いのだが!)と何ら遜色ない、という表現は実際に比べたわけではないのでおかしいかも知れないが、ソフトトップであることを意識することはまるでなかったのは事実である。
走りの方も、屋根開きを感じさせない。
正確には、アシ回りのコンフォートモードでわずかにぶるぶるとバタツキを感知するが、気にするレベルではない。スポーツモードではボディ全体がしっかりと反応するから、(バタツキそのものは)コンバーチブルだからというより大きなタイヤのせいと言えるのかも知れない。
オープンにする。
“肩の力を抜いた気分”に思っていたほどならないのは、やはりオープン時におけるボディの剛性が考え抜かれているからだろう。
8速ATとツインターボエンジンとのマッチングは相変わらず抜群で、ゆっくり走りたいときにはコンフォートかノーマルモードで早めのシフトアップを促しながら、路面をエンジンでなでるように走る。
電動パワーステアリングと、インテグラル・アクティブ・ステアリングのフィールには少しの慣れが必要だが、半時間もすれば“ナシでは生きて行けない”身体になるので、ご安心めされ(我々には大問題だが)。
ここぞ!(たとえばワインディングロード)という舞台に出くわしたならば、スポーツ+モードで全開体制に入り、シャシーの硬度アップとエンジンサウンドによってドライバーも戦闘モードに移っていく。
5シリーズよりもふんばりがあり、7シリーズよりもダイレクトで、そして何より大きさを感じさせないリニアリティの高いハンドリングに、ついついコーナーへの進入速度が高くなっていく・・・。
最近のBMW、公道向けサスペンションのセッティングは無敵であると言っていい。
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