メルセデス・ベンツ E63AMG 試乗レポート/岡本幸一郎(1/3)
- 筆者:
- カメラマン:オートックワン編集部
圧倒的な動力性能と優れた環境性能を両立した新エンジン
メルセデスのラインアップの多くに設定されている「63 AMG」には、少し前まで全車にM156型という6208ccの排気量を持つ自然吸気V8エンジンが搭載されていたが、このところ動力性能と環境性能の両立を図るパワーユニットとして新たに開発されたM157型5461cc V8直噴ツインターボエンジンへの換装が進んでいる。
そして、「S63 AMG」「CL63 AMG」「CLS63 AMG」に続く4モデル目として、「E63 AMG」にも同エンジンが与えられた。5461ccという排気量は、けっして小さいものではないが、考え方は昨今流行の「ダウンサイジング」そのもの。ツインターボチャージャー、大型インタークーラー、ピエゾインジェクターによる直噴システム、電子制御可変吸気バルブタイミングなど数々の最新技術を投入し、環境性能の改善を図っているのだ。
もちろんAMGだけに、新エンジンのスペックも、最高出力386kW[524ps]/5250~5750rpm、最大トルク700Nm[71.4kgm]/1750~5000rpmと強力。M156型の386kw[524ps]/6800rpm、630Nm[64.2kgm]/5200rpmと比べると、ピークパワーこそ同等だが、その発生回転数はより低く、ピークトルクについても、10%以上も強化されるとともに、より幅広い回転域で発生するようになったわけだ。
さらに、オプションの「AMGパフォーマンスパッケージ」を選ぶと、スペックはそれぞれ410kW[557ps]/5250~5750rpm、800Nm[81.6kgm]/2000~4500rpmにまでチューンアップ。
今回試乗したのも、まさに同パッケージ装着車。ドライブする前から胸が躍る。ただし、他のモデルで経験したM157型は、比較的フラットなトルク特性で、絶対的な性能ではM156型を上回るものの、フィーリングとしては高揚感に欠けると感じられる部分もなくはなかった。それがE63 AMGに搭載されるとなると、これまで持っていた、あの荒々しさが薄れてしまうのではないかという心配もあったのだが…、 それはまったく杞憂だった。
E63 AMGらしい豪快なV8サウンドを奏でながら、踏み込めば即座にドン!と来る圧倒的なパワーと力強いトルクで、まさに背中がシートに押し付けられるような感覚に見舞われる。恐ろしく速い!アクセルオフ時のバラバラバラというレーシングカーのようなアフターファイアの音も、演出の一環としてか、あえて残されている。持ち前の荒々しく麻薬的な味わいは、見事なまでに健在であった。
ちなみにJC08モード燃費は8.4~8.9km/Lと悪くない。これにはアイドリングストップ機能の効果も小さくないはずで、欧州モードでの燃費も実に22%向上と伝えられる。これほどエキサイティングで、かつ環境性能も向上しているなんて、テクノロジーの進化には、もう恐れ入りましたとしか言いようがない…。
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