メルセデス・ベンツ C63 AMG クーペ 試乗レポート/岡本幸一郎(3/3)
- 筆者: 岡本 幸一郎
- カメラマン:オートックワン編集部
AMGは走らせてこそ真価を発揮する
ルックスや装備だけでも大いに魅力的だが、やはりAMGは走らせてこそ真価を発揮する!
ホールド性を重視したタイトなシートに収まると、目に入るのは、AMGならではカーボンパネルをあしらいブラックで統一されたインパネや、スポーティなデザインのメーター、そしてパワードームを備えたアルミニウムボンネットなど。その下に収まるエンジンは、スタートボタンを押して覚醒する瞬間のサウンドからして、すでに気分を高揚させる。
ドライブすると、とにかくパワフルで瞬発力があり、突き抜けるような吹け上がりと、回転の上昇につれてドラマチックに盛り上がる猛々しいサウンドを堪能させてくれる。
筆者は常々、エンジンというのは大排気量の自然吸気に勝るものナシだと思っているのだが、C63AMGのエンジンはまさにそれだ。この痛快なフィーリングは自然吸気なればこそ実現できるはず。
他のクラスのAMGモデルとなると話はまた違ってくるが、ことC63AMGに限っては、この6208ccのV8自然吸気エンジンが残されてよかったと思わずにいられない。そのパワー&トルクを余すところなく、そして瞬発力を損なうことなく伝えるのも、トルコンによるロスのないAMGスピードシフトMCTなればこそ。ダイレクト感のあるアクセルレスポンスと、瞬時のシフトチェンジを楽しませてくれる。
さらに、AMGパフォーマンスパッケージに含まれるLSDのおかげで、コーナーの立ち上がりでもパワーを逃がすことなく前へ前へと進んでいく。AMGが仕上げた至高のエンジンが生み出すパワーと、それを操る右足の動きと、リアタイヤのトラクションが見事にシンクロしているのだ。
足まわりはスポーティモデルに相応しく強化されていて、ハードなコーナリングでもほとんどロールせず、ステアリングを切った方向にグイグイと曲がっていく。限界はまだまだ遠くにあって、それがどこにあるのかわからないように感じさせるほど、そのポテンシャルは高いところにありそうだ。
これほどのコーナリングパフォーマンスを持っていながら、意外なほど乗り心地は悪くなく、跳ねることもなく、絶妙な味付けだ。セダンやワゴンよりも剛性面で有利なクーペらしく、走りにはより一体感がある。そして、こうした一連のハイパフォーマンスが、コンパクトなサイズのスタイリッシュなクーペボディに凝縮されているのが、C63AMGクーペならではの境地である。
やはりこのクルマは、全開で走らせたときにこそ、もっとも輝いて感じられる。 このクルマをドライブするのは、まさに至福のひとときであった。
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