異例の事態!トヨタが震災以来の国内完成車ラインを長期休止!新型プリウスの納期にも影響か
- 筆者: 国沢 光宏
トヨタ自動車は2月8日から2月14日まで、国内全ての自動車工場の操業を休止すると発表した。
すでに2月1日より残業と、休日出勤を休止しているため、2月5日の定時退社から最短で10日間のライン停止ということになる。これだけ長い期間、国内全ての完成車ライン工場の操業を止めるのは、東日本大震災を除き異例。
なぜこんな事態になったのか?
始まりは1月8日の深夜、愛知製鋼というトヨタ向けに特殊鋼を作っている工場で発生した爆発事故である。幸いケガ人など出さなかったものの、鉄を溶かす『炉』に決定的なダメージを受けてしまう。
愛知製鋼によれば「生産再開は3月末になりそう」。鉄を溶かす炉は特殊な構造になっているからだ。
愛知製鋼で生産されていた特殊鋼は、エンジンなどに使われているようだ。普段あまり話題に上がらないものの、安全性に深く関わる足回りや、耐久性と密接な関係を持つエンジン内部などに使われている金属は門外不出のノウハウや機密事項などあり、調達先がかなり絞られている。どこでも作れるというワケでないという。
生産不能の原因はクランクシャフトか?
だからこそ今回、愛知製鋼の炉が壊れただけで、すべてのトヨタ車の生産を止めなければならない事態になってしまった。
事故を受け、同じく特殊鋼を作っている『大同特殊鋼』や『神戸製鋼所』に代替え鋼のオーダーを入れたようだが、それも品質のチェックなどが必要となり、果たして15日と言われる再開後もフル生産になるか不明。
今回トヨタからも愛知製鋼からも生産不能になった具体的な部品の情報ないけれど、足回り部品であれば割と融通が効くと考える。
クランクシャフトなどだと(現状は100%愛知製鋼で作られているため、最も可能性高い)、全てのトヨタ工場に使われているため、本格的な生産回復は3月一杯かかってしまうかもしれない。
大きな影響を受けるのがたくさんのバックオーダーを抱えているプリウスやシエンタといった人気車だ。今でも納期が長いのに、操業再開後もフル生産にならなければ品薄状態が続く。
もちろんプリウスの場合、輸出モデルも日本製。納期が一か月程度長くなることを認識しておくべきかもしれない。
参考までに書いておくと現在開発中の次世代エンジンは愛知製鋼以外の特殊鋼も使う予定だという。
[Text:国沢光宏]
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