スバル 新型インプレッサ 試乗レポート/渡辺陽一郎(1/4)

スバル 新型インプレッサ 試乗レポート/渡辺陽一郎
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まるでレガシィ!?のようなフロントマスクで登場した新型インプレッサ!

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4代目となった新型インプレッサを見て、外観の雰囲気が「先代レガシィに似ている」と最初に感じた。

現行レガシィは全幅が1,780mmに達してLサイズモデルというイメージだが、新型インプレッサは1,740mm。全長も新型インプレッサ G4(セダン)で4,580mmと、さほど大柄ではない。そして丸みのある先代インプレッサとは異なる直線基調の外観が、先代レガシィの引き締まり感を思い起こさせる。

実際、開発者によると「先代型や2世代前のレガシィから代替えするケースも多い」とのこと。幅広いユーザーから注目されそうだ。

スバル 新型インプレッサ G4(4ドアセダン)スバル 新型インプレッサ スポーツ(5ドアハッチバック)

ボディバリエーションは、5ドアハッチバックの「新型インプレッサ スポーツ」とセダンの「新型インプレッサ G4」。WRX STIのフルモデルチェンジは先送りされ、エンジンは1.6リッターと2リッターのノンターボが用意される。駆動方式は2WD(FF)と4WD。

1.6リッターの4WDには5速MTが設けられるが、新型インプレッサの主力トランスミッションは「リニアトロニック」と呼ばれるCVTだ。

不思議なのは、新型インプレッサの「1.6リッター」という排気量。昔の日本車には数多く用意されていたが、今は100ccの違いで自動車税が年額5,000円増えることもあり、1.6リッターは「スズキ スイフトスポーツ」や「日産 ノート16X」など一部の車種に限られる。

1.6リッターにした理由を新型インプレッサの開発者に尋ねると、「1,200kgを超える車重には、燃費も含めて1.6リッターの方がバランスが良い。欧州の税制にも合っている」と言う。将来的には1.6リッターをベースに環境に配慮したターボ車も投入するのだろう。先代型では2リッターターボの2.0GTが選べたが、新型インプレッサでは用意されていない。

新型インプレッサのグレード構成と価格は、スポーツ・G4ともに共通。最廉価の1.6iを除く全車にアイドリングストップが装着され、1.6i-LのJC08モード燃費は「17.6km/L」、2リッターは「16.6km/L」だ。ちなみに、10・15モード燃費は1.6i-Lが「20km/L」、2リッターは「18.2km/L」になる。

また、新型インプレッサの2リッター・4WD仕様には、レガシィで人気のアイサイトも設定されている。価格もレガシィと同様、10.5万円のアップに抑えられた。アイサイトは人気の装備なのに、なぜグレードを限定するのか。

開発者は、「アイサイトでは2個のCCDカメラをフロントウィンドウの内側に装着する。ウィンドウの曲がり具合に合わせた細かな設定が必要で、車両各部との擦り合わせも行う。車両の開発が終わってから造り込む部分もあって今のところは2リッターの4WD仕様のみだが、今後は拡大を図る」と言う。

スバルの場合、自社で開発する水平対向エンジン搭載車は車種の数が少ない。全車にアイサイトを標準装着し、ユーザーが希望した場合のみ、レスオプションとして省けるようにすると良いだろう。

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渡辺 陽一郎
筆者渡辺 陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心がけている。記事一覧を見る

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