利用者の認識不足? 月50円増の電気代は猛反対で、首都高の大幅値上げには沈黙の謎
- 筆者: 国沢 光宏
電気料金が月に50円上がるとなれば大騒ぎする大手メディアながら、首都高の大幅値上げについてはほとんど反応していない。むしろ「近距離の利用は安くなる」とか「どのルートを通っても同じ料金になる」に代表されるメリットばかり取り上げている。
しかし乗用車ユーザーからすれば、明確な値上げだということを認識すべきだ。
加えて値上げ幅は遠慮会釈無し!何しろ930円から1300円と370円増になる。以前から首都高の料金は昼飯代くらいと言われてきた。
いや、直近はデフレのため昼飯代は安くなってきているため、首都高の方がずっと高い?ちなみに700円から900円に値上がりしてから4年4ヶ月しか経っていない。これほど騒がれず容易に値上げできるなんて凄いと思う。東京ディズニーランド/東京ディズニーシーのパークチケット代500円増は凄く騒がれているのに。
大幅値上げでも利用者の利便性は改善されない
参考までに書いておくと、私が頻繁に首都高を使っている区間は全て値上がりになる。逆に値下がりになる短い区間など普段から使わない。多くの利用者が同じだと考える。
東名道や中央道から首都高通ってディズニーランドに行く場合、現在は930円。4月1日以降は1300円に値上げされ、往復で740円も余分に支払わなければならない。
こう書くと高速道路会社は「圏央道の値下げを行った。今まで首都高速を通過するルートより迂回ルートを使うようになるため都心部の交通渋滞を少なく出来る」などと言い訳をすることだろう。
だとしたら中型車や大型車に限った料金体系を設定すればいい。そういったキメ細やかな料金制度を実現出来るのがETCなのでは?
また、1300円と大幅値上げしたにも関わらず利用者の利便性は改善されていない。
例えば4月1日以降も、事故や激しい渋滞区間を一般道で迂回した場合、次に乗ると新規料金になってしまう。最初は700円で降り、次に1300円乗ったら2000円ということ。「乗り継ぎ制度を作る」と言ってたのにアッサリ見送られたようだ。
利用者はETCで課金で痛みを感じない?
利用者はETCで課金されるため、痛みを感じなくなっているのをいいことに、首都高速など高速道路会社は、何の努力もせず値上げだけ行おうとしているのだった。
大手メディアの記者さん達だって自分出費のクルマに乗らないから重大なニュースだという意識を持っていない。
せめて利用者が反対すべきじゃなかろうか。それとも1300円でOKですか?
[Text:国沢光宏]
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