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試乗レポート 2012/2/15 15:49

ポルシェ カイエンS ハイブリッド 試乗レポート/御堀直嗣(2/2)

関連: ポルシェ カイエン Text: 御堀 直嗣 Photo: 茂呂幸正
ポルシェ カイエンS ハイブリッド 試乗レポート/御堀直嗣

見事な制御の完璧さに、感動!

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日常的には、発進時の電気モーターのみでの走行状況以外は、電気モーターによるさらなる加速感を体感することはない。しかし、ひとたびアクセルペダルを床まで一杯に踏み込んでみると、スーパーチャージャーの過給と、電気モーターの出力とを総動員した、猛烈な加速をしはじめる。

このとき、トランスミッションはいったんシフトダウンし、ギアの力も加わるわけだが、そのギアチェンジの際にもショックはほとんど感じない。ただ、V型6気筒エンジンと電気モーターが最高の仕事をしているという感触のみだ。したがって、全速力の加速にはいる過程も非常に滑らかで、上質なのである。 日本国内の高速道路を走行中であれば、アクセルペダルを戻して速度調整する際にはすぐにエンジンが停止し、燃料消費を抑える。

再び加速する際にはエンジンが始動するが、このとき、それなりの高い速度で走行中にエンジンを再始動することになるにもかかわらず、ここでもショックは感じない。 減速時には、まずエンジンが停止する。それから電気モーターが発電機に切り替わり、回生を行う。そしてハイブリッド用ニッケル水素バッテリーへの充電を行う。

このとき、トランスミッションは自動的にシフトダウンを行い、回生を最大に行えるギアが順次選ばれていく。ここでも、ショックは一切感じない。 走行のすべての領域において、電気モーター走行であろうが、V型6気筒エンジンでの走行であろうが、あるいはその二つの動力を一緒に働かせる場合であろうが、さらには、回生によって蓄電を行う減速時においても、少なくとも私の試乗した間においてはショックによる不快感を覚えることはなかった。その見事な制御の完璧さに、感動した。

実に親しみのある一台

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ハイブリッドとは別の点においても、3代目となる最新のカイエンについて一言述べておきたいことがある。それは、カイエンの前方視界の良さだ。フロントサイドウィンドウに小さな三角窓が設けられている。これと、フロントウィンドウを支える柱のピラーと、ドアミラーと、その三者の関係が実に適切で、運転中、どのようなカーブを曲がろうが、また路地を曲がってみようが、死角に不安を覚えることはなかったのであった。これによって、ワインディングロードでは前の見通しが良いので攻めの運転を楽しませてくれた。

もちろん、市街地を走る際にも、歩行者の確認などで不安を覚える心配がないという利点は大きい。ドライバーにとって、また歩行者にとってもやさしいクルマであることが徹底されている。ポルシェに乗る意味の最大なるものは、世界有数のスポーツメーカーが作る名車に乗る歓びだと思うが、それはSUVのカイエンとて同じであり、さらに、カイエンSハイブリッドは、上質な乗り味と、日々運転することへの安心を与えてくれる、実に親しみのある一台と言えるのである。

ポルシェがハイブリッドカーを作るとこうなるのか!という、感動の一日となった。

筆者: 御堀 直嗣

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