VW、パサート/パサート ヴァリアントがモデルチェンジで20.4km/Lの低燃費を実現

予防安全テクノロジーでも世界をリード

フォルクスワーゲン パサートヴァリアント
フォルクスワーゲン パサート

フォルクスワーゲン グループ ジャパン は、フルモデルチェンジして8世代目に進化した新型「パサート」と、ステーションワゴンの新型「パサート ヴァリアント」を7月16日より発売する。

「パサート」は、1973年に初代モデルが発売されて以来、過去7世代42年間にわたってフォルクスワーゲンの主力商品であり続けてきたミドルサイズカーの世界的ベストセラー。

2013年には全世界での販売台数が、約110万台に達するなど、フォルクスワーゲンのラインナップのなかで、ゴルフと並ぶ国際的人気商品となった。

8世代目にあたる新型「パサート」は、フォルクスワーゲン グループの新しいモジュラー戦略「MQB」に基づいて開発されたモデルの1台で、ドイツを含むヨーロッパ地域では昨年秋にデビューしたが、その高い技術的完成度と卓越したバリュー、さらに、数々の予防安全システムに代表される革新テクノロジーが評価されて、自動車の表彰では権威のある欧州「カー オブ ザ イヤー 2015」に選ばれた。

エクステリア、インテリアだけでなく、シャシーからボディの骨格まで「MQB」の原則にしたがって全面的に再設計されており、先代発売時に話題を呼んだダウンサイジングエンジンの「1.4リッターTSI」 も新開発のMQBユニットとなって、ドライビング性能と燃費効率がさらに改善した。

今回発売する新型「パサート」、「パサート ヴァリアント」は、1.4リッターTSI エンジンを搭載した「TSI Trendline」、「TSI Comfortline」、「TSI Highline」、「TSI R-Line」の合計8モデルで、全車右ハンドル、7速DSG(オートマチックトランスミッション)を採用している。

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▼新型「パサート」および「パサート ヴァリアント」の主な特長

「全方位アドバンスド・セーフティ」

追突防止のためのプリクラッシュブレーキシステム、安全な車線移行のためのレーンチェンジアシストシステム、後退時の事故防止のためのリヤトラフィックアラートを全車に標準装備。ドライバーと乗員は、あらゆる方向からの危険に対し守られるようになった。

伸びやかでダイナミックなプロポーション

MQBモデルとして全面的に再設計されたことで、全長はほぼそのまま、その一方で、ホイールベースは80mm伸びて前後オーバーハングが短くなり、ノーズの比率も長くなった。結果として、より伸びやかでダイナミックなプロポーションが実現した。

新しいフロントデザイン

3本のクロームバーを渡したラジエターグリルと立体的造形のヘッドライト、中央のVWバッジで構成された新しいフロントデザインは、フォルクスワーゲンらしい精密感とともに、これまでにない華やかな雰囲気を醸し出している。

さらに広く快適になった居住空間

横置きエンジンの利点を活かして、もともとクラストップレベルの居住スペースを誇っていた「パサート」だが、 ホイールベースを大幅に延長したことで室内長が33mm拡大、さらに広くて快適なキャビンが実現した。

クラスナンバーワンのラゲージスペース

新型「パサート」の 586L、新型「パサート ヴァリアント」の 650L~1,780Lというラゲージスペース容量はいずれもミドルサイズクラスではトップの値であり、荷室の広さと使い勝手においては、ひとまわり大きいアッパーミドルクラス のクルマと比べても引けを取らない。

輸入車クラストップ 20.4km/Lの燃費効率を実現

効率に優れた新エンジンに加えて、軽負荷走行時に4気筒のうち2気筒を休止させるアクティブシリンダー マネジメント(ACT)、Start/Stopシステムとブレーキエネルギー回生システムからなる“BlueMotion Technology”を全車に採用。「パサート」として史上最高、輸入車ではクラストップの燃費効率、20.4km/L(JC08 モード)を実現した。

●7速DSGを全車に標準装備

マニュアル並みの伝達効率を発揮し、素早くスムーズなギヤシフトでスポーティなドライビングにも対応するデュアルクラッチタイプのメカニカルオートマチックトランスミッション、7速 DSGを全車に搭載した。

▼新型「パサート」「パサート ヴァリアント」に搭載される主な新テクノロジー

レーダーとカメラを併用したプリクラッシュブレーキシステム “Front Assist”

フォルクスワーゲン パサートヴァリアント

新型「パサート」に搭載(全車標準装備)しているプリクラッシュブレーキシステム“Front Assist”の最新仕様は、30km/h未満の走行速度で、前方の危険に対応するシティエマージェンシーブレーキの機能を統合しており、歩行者の検知まで行える点が大きな特徴。

追突の危険をドライバーに知らせ、状況によっては自動緊急ブレーキまで発動させる機能は走行速度に関わらず有効で、そのためにフロントに設置したレーダーによって、前方の道路状況を常にモニタリングしている。

30km/h未満で走行中の場合には、そのレーダーとルームミラーの付け根に設置したカメラが連携して、前方の車両だけでなく歩行者の存在まで検知。そこで衝突の危険を察知すると、最初にブレーキ圧を高めて緊急ブレーキに備えるとともに警告音と警告灯によりドライバーに注意喚起をする。

それでもドライバーが適切な対応をしない場合、システムが自動的にブレーキを作動させて衝突を回避、もしくは万一衝突してもそのダメージを軽減する。

安全な車線移行を助けるレーンチェンジアシストシステム“Side Assist Plus”

追突回避のための“Front Assist”に対し、車線移行時の安全確保を司るのがレーンチェンジアシストシステム “Side Assist Plus”(全車に標準装備)。

これは10km/h 以上での走行時に作動するもので、後方から接近する他車に気付かないままドライバーが車線変更を行うと、ドアミラーのインジケーターの点滅とステアリングホイールの振動により警告を発するとともにステアリングを自動補正する介入を行い、接触の回避を図る。

後退時の安全確保のためのリヤトラフィックアラート

新型「パサート」で初採用(全車に標準装備)となったもう一つの予防安全システム、リヤトラフィックアラートは、 後退時にレーダーセンサーにより車両後方の交通状態をモニタリングし、近づく車両などを検知した場合、ドライバーに注意を喚起するとともに状況によっては自動ブレーキも発動させ、衝突の危険を減らすシステムとなる。

渋滞時追従支援システム“Traffic Assist”

交通の流れに応じてブレーキだけでなく停止後の再発進まで自動で行うアダプティブクルーズコントロール“ACC”と、ステアリングの補正を含めた車線維持のアシストシステム“Lane Assist”が連動することで、渋滞時追従支援システム“Traffic Assist”の機能が実現した。

プロアクティブ・オキュパント・プロテクション

フォルクスワーゲンが独自開発した安全テクノロジーのひとつ、プロアクティブ・オキュパント・プロテクション(全車に標準装備)は、事故の可能性を察知してシートベルトのテンションをあらかじめ高めることで、車内に合計9つあるエアバッグの保護効果を最適化するシステム。

危険察知時、シートベルトのテンションを高めると同時に、ウインドーとスライディングルーフも自動的に閉じ、各エアバッグの効力を最大限発揮できるように備える。

新しいタイプ(国内初認可)のインフレーターを使ったエアバッグ

助手席のフロントエアバッグには、水素を用いた新しいタイプ(国内初認可)のインフレーターを採用した。 収蔵ガスの主成分は水素と酸素とアルゴンガスで、エアバッグが展開しても水蒸気しか発生しないため、人にも環境にも害を及ぼさない。水素と酸素は別個のタンクに収納されているため、装置が起動するまで混合して爆発する危険はない。

また、構成パーツの99パーセントにリサイクル可能な素材を使用した、クリーンでグリーンなエアバッグシステムとなる。

パワーテールゲートと“Easy Open”機能

「パサート」、「パサート ヴァリアント」としては、初のパワーテールゲートを「Highline」、「R-Line」に標準搭載した。そのうち「Highline」には“Easy Open”機能を付加し、キーを持った人が、リアバンパー下部にあるセンサーを足で反応させると、トランクリッドもしくはテールゲートが自動的に開く。

それにより、荷物などで両手がふさがっている場合でも、手を使わずにトランクリッド/テールゲートを開けることが可能となる。

誤作動を防止するため、キーの保持者が車両のリア近くにいる場合にしかセンサーは反応しない。

トランクリッド/テールゲートを閉じるときにも簡単な操作により自動的に閉まるが、その場合は挟み込み防止機能により安全が確保さる。

価格(消費税込)

フォルクスワーゲン パサートヴァリアント

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筆者
樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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