日産、2013年のグローバルモータースポーツ活動計画を発表

日産及びニッサン・モータースポーツ・インターナショナル（ニスモ）は26日（火）、2013年のグローバルモータースポーツの活動概要を発表した。

主な内容は、ゼロエミッション・テクノロジーを用いた革新的なコンセプトのレーシングカーによる2014年のルマン24時間レースにガレージ56車両として参戦。さらに、日産の主要な活動の一つである、ニスモが開発したGT-Rレーシングカーでのモータースポーツ活動など。

ルマンへの参戦は新しいパワートレインをテストすると同時に、最新のテクノロジーを採用したレーシングカーが将来ルマン24時間のトップカテゴリーに復帰する際の、ACO（西部自動車クラブ-ルマン24時間レースのプロモーター）とFIA（国際自動車連盟）への必要なデータ提供が目的とされている。

日産自動車社長 カルロス・ゴーン氏は「ルマンへの復帰は当社の市販車とレーシングカーの両方にとって、最も厳しい環境下での実験の場への復帰となることでしょう」とコメント。

GT-Rレーシングカーでのモータースポーツ活動では、昨シーズン同様SUPER GT、スーパー耐久レースなど多くのレース参戦する。

SUPER GT

GT500クラス

車両：現行規則が最後となる2013年型NISSAN GT-Rは空力とエンジンに重点をおいて開発

①空力：リア周りに特徴的なシャークティース形状を採用し、床下周り形状を最適化。ダウンフォースを維持しつつ、ドラッグを大幅に減少した。

②エンジン：レスポンスとトルク特性を改善し、フリクションの低減などにより燃費性能を改良。実際のレースシーンでの速さを向上させている。

チーム体制：日産系チームとしては、NISMO、MOLA、TEAM IMPUL、KONDO RACINGが参戦し、計4台の「NISSAN GT-R」が同シリーズGT500クラスに出場。日産系チームの総監督は、引き続き柿元邦彦が努める。

GT300クラス

「NISSAN GT-R NISMO GT3」にてGT300クラスに参戦。 2013年モデルでは、エンジン出力向上及び耐久性向上、空力性能向上、ブレーキ配分の適正化、空力性能向上に伴うサスペンションセッティングの見直し、エンジン出力向上に伴うギアレシオの最適化。

チーム体制：2013シーズンは、昨年のNDDP RACINGに加え3台のプライベートチームによるGT-Rが出場。計4台のGT-RがGT300クラスに参戦。

スーパー耐久

KONDO RACINGと日産自動車大学校のコラボレーションによる、授業の一環としてのレース活動参画という、教育とモータースポーツを結びつけた「スリーボンド日産自動車大学校GT-R」プロジェクト（NISSAN GT-R NISMO GT3）に加え、3チームから6台のフェアレディZが出場。

グローバルモータースポーツダイレクターのダレン・コックス氏は「モータースポーツ活動は、日産ブランドを構築するためのものだと考えています。我々はモータースポーツを愛する方々に、世界中の数々のレース活動やGTアカデミーを通じて、日産の"イノベーション&エキサイトメント"に接してもらいたいと思っています。我々はモータースポーツへのより革新的なアプローチを模索することにより、サーキットの中でも外でも驚きを提供したいと思っています。」とコメントしている。

さらに、ニスモ取締役社長の宮谷正一 氏は、「ニスモは、日産の将来の市販車とモータースポーツ戦略のキーとなるものであり、我々は早急に日産のパフォーマンスブランドとしてのニスモブランドを作り上げたいと思います。ニスモの開発チームが1箇所に集結したことは始めてのことであり、この新しい本社は、情熱とパフォーマンスを育てる場所になり、そしてニスモの高い技術を持つエンジニアたちは、新しいヒーローを創出するために限界点を更に引き上げていくことが可能になるのです。」と述べている。

日産及びニスモは26日（火）同日、ニスモ新社屋をオープン。その内容はコチラ。