三菱 MiEV Power BOX 発表会速報

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三菱 MiEV Power BOX 発表会速報
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“EVから電気を取り出せたら・・・”そんな声にお応えしました!

EV(電気自動車)といえば、まだまだインフラ整備に時間を要し、さらにはEVそのものの値段が未だ高いなど、我々一般市民への普及はまだまだ牛歩並みに遅いのが現状だ。

しかし、ここで、あの出来事を思い出して欲しい。1日で日本を変えてしまった、3.11東日本大震災だ。

この出来事を境に、我々は電気の大切さを身にしみてわかったはずだ。計画停電では、一時的だが多くの人が電気を自由に使えない不便な生活を強いられた一方で、電気を無駄に使うのはやめようと、人々の心に節電意識が高まった。

また同時にEVへの考え方も変わり始め、災害に重宝するクルマとして期待の声も高まっている。

そこでEV量産販売のパイオニアである三菱自動車は考えた。EVをもっと、充電、蓄電という観点からアピールし、EVと電気を有効活用させるにはどうしたらよいかと。

携帯電話なら1000台分の充電が可能です!

今回三菱自動車が発表したのは、屋外でも家電製品への電力供給を可能にした持ち運び用のバッテリー、その名も「MiEV Power BOX」だ。

これは、同社で販売しているEV『i-MiEV』、もしくは『MINICAB-MiEV』の急速充電コネクターに接続して、駆動用バッテリーに蓄えられている電力の一部を、交流(AC)100Vで最大1500Wまで取り出すことができるという重さ10kgほどの箱型装置。

そのポテンシャルは、例えばMiEV駆動用バッテリー16.0kWh仕様車(満充電)に接続して、1500Wで連続使用した場合、約5~6時間使用することが可能とされており、これは一般家庭の約1日分の電力消費量に相当する。携帯電話ならば一度に100台の充電が可能で、しかもそれを10セット、計1000台分の充電が可能というから、なかなかのパワフルバッテリーだ。

すでに多くの公共施設において実証実験も行われており、停電時を想定した信号機への給電実験をはじめ、長崎ハウステンボスのファンタジースクウェアのツリーへの点灯も成功させている。

そのほかの利用方法としては、アウトドアはもちろんのこと、ケータリングカーや、屋台、さらにはミニライブなど、様々なイベントに活用できるとしている。ただし、『i-MiEV』、または『MINICAB-MiEV』の急速充電コネクターに接続した状態でのみ使用できるということをお忘れなく。

きっかけは、3.11の東日本大震災

この「MiEV Power BOX」は、実はi-MiEVの開発段階から同時に構想されていたもので、東日本大震災を期に、被災地へ89台のi-MiEVを送ったことが開発着手の決め手だと説明する。

被災地では、4WD車の重要が高いだろうと当初は考えられていたが、被災された方やボランティアの方からは、予想以上にEVの需要が高かった。そうした中から、そもそもEVから電気を取り出せたらという声が多く、そこから開発に拍車がかかったというわけだ。

同社の益子修社長は、なんとしても震災から1年以内の完成を目標に掲げ、開発現場へ指示するなど、とにかく電気のない暮らしを強いられている人達に早く対応しようと、関係者一丸となって取り組んだと話す。

また、いずれはスマートグリッドを活用した、家への電力供給も視野に入れた開発も進めていくとコメントした。

ジャパネットたかたでも販売か!?

この日の発表会では、すでに『i-MiEV』や『MINICAB-MiEV』の販売も手掛ける、ジャパネットたかたの高田明社長が登場し、「これは大変すばらしい商品。多くの人にEVに関することをもっともっとわかりやすく伝えたい、それがi-MiEVを販売する身としての使命だと考えている」と話した。

さらに、「昨今、日本のものづくり力が低迷していると言われているが、私はそうは思わない。むしろ伝える力が弱くなっただけだ」と語り、モノを売る情熱を高めていこうとアピールした。

「MiEV Power BOX」は4月27日より、全国の三菱系列販社で発売を開始する。価格は149,800円(消費税込)、目標販売台数は年間1000台を目指すとしている。

現段階では、ジャパネットたかたで「MiEV Power BOX」を販売するか否かは検討中とのこと。しかしその際はやはり『i-MiEV』や『MINICAB-MiEV』とセットで販売するなどして、多くの人へ購入しやすいイメージを与え、いつものアッと言わせる高田社長のプレゼンに期待したい。

EVの普及は加速していくのか?今後の行方に注目だ。

(TEXT:吉澤憲治)

MiEV Power BOX 概要

・サイズ:395mm×334mm×194mm

・接続ケーブル長:1.7m

・重量:11.5kg(本体9.5kg/ケーブル2kg)

・出力電圧:AC100V

・最大出力:1500W(15A)

・出力端子:1個(AC100Vコンセント)

・周波数:50/60Hz(変更可能)

・動作温度範囲:-30~60℃

・保存温度:-40~85℃

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筆者
樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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