マツダ SKYACTIV搭載車 試乗レポート(2/3)
- 筆者: 岡本 幸一郎
まず、現行型に乗ってみたところ、それほど悪くないと感じた。トルクフルだし、ガラガラという振動感も小さく、このままでも十分に使えそうだ。
ところがプロトタイプに乗ると、さらに上を行っていた。1,000rpm台後半から太いトルクを発し、とてもスムーズな回転フィールを持っている。
レッドゾーンが現行型は4,600rpm~であるのに対し、プロトタイプは5,200rpm~という数字にも表れているとおり、プロトタイプはとても軽やかに吹け上がる素性を持っている。
トルク感はディーゼルの得意とするところだが、これほど回転感を楽しめるディーゼルというのは珍しいのではないだろうか。世のディーゼルがどんどんよくなっていることは知っていたが、これもまた予想を超える仕上がりであった。
SKYACTIV-Dは、日本導入もありえるという話だったが、近年は日本でもディーゼルのメリットを理解している意識の高い人も少なくないため、大いに受け入れられるのではないかと思う。
次世代高効率ミッション「SKYACTIV-Drive」「SKYACTIV-MT」
さらに、上記プロトタイプには、次世代高効率AT「SKYACTIV-Drive」と、次世代MT「SKYACTIV-MT」が搭載されていた。前者の「SKYACTIV-Drive」は、
・燃費4~7%改善
・マニュアルのようなダイレクト感
・スムーズで力強い発進となめらかな加速
・ステップAT、CVT、DCTの利点を集約
・劇的なロックアップ領域の拡大
繰り返すが、基本的にはATであり、説明を聞いていて、そのとおりと共感する部分が多々あった。筆者が常日頃から思っていることと、まったく同じことが述べられていたからだ。
マツダが出した結論は、「ロックアップ領域の大きいATがイチバン」である。どんなミッションにも得手不得手があり、例を挙げると、DCTは発進時や坂道発進で扱いにくい面があるし、CVTはリニアさに欠けるし、高速巡航時にロスが大きいというデメリットがある。
ロックアップ領域が半分以下という一般的なステップATも、これまたダイレクト感に欠けるし、効率はよろしくない。それらの問題を払拭した、もっとも総合力の高いトランスミッションが、SKYACTIV-Driveで、JC08モードで82%というロックアップ領域を実現しているのが特長だ。
実際にドライブしてみると、期待どおりの走りが提供されていた。
発進直後はトルコンのおかげでスムーズで扱いやすく、車速が乗って積極的にロックアップしてからはダイレクト感のある走りがもたらされる。変速時には、一瞬ロックアップを外して、直後すぐにまたロックアップするので、スムーズでかつダイレクト感は損なわれない。
この駆動力の途切れのない感覚は、トルコンのないDCTに対しても遜色ないほどだ。
いろいろなシチュエーションを想定して試したところ、細かな部分の制御では、まだ煮詰める余地も見受けられたが、まずは上々の出来ばえだった。これも大いに期待できそうだ。
後者の「SKYACTIV-MT」は
・スポーツカーのような軽快で節度感のあるシフトフィール
・大幅な軽量化とコンパクト化
を追求している。こちらは、もう少しシフトフィールのよくなる余地はありそうだが、目指したものはよく伝わってきたという印象だった。
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