マツダ SKYACTIV搭載車 試乗レポート(2/3)

マツダ SKYACTIV搭載車 試乗レポート
SKYACTIVEを搭載したアテンザ SKYACTIVEを搭載したアテンザ SKYACTIVEを搭載したアテンザ SKYACTIVEを搭載したアテンザ SKYACTIVEを搭載したアテンザ SKYACTIVEを搭載したアテンザ マツダ SKYACTIV発表記者会見にて山内孝社長 SKYACTIV-D SKYACTIV-G SKYACTIV-Body SKYACTIV-MT 画像ギャラリーはこちら

軽やかに吹け上がる次世代クリーンディーゼル「SKYACTIV-D」

SKYACTIV-D

そして,次世代クリーンディーゼル「SKYACTIV-D」は、燃費が20%改善され、アテンザクラスでデミオ並みの低燃費を実現するという。低・高速トルクの大幅向上と、スムーズでリニアなレスポンスと、日米欧の厳しい排出ガス規制に対し、高価なNOx後処理を必要とすることなく適合できるのが特徴だ。このために、

・燃焼タイミングの最適化

・軽量化と機械抵抗の低減

・2ステージターボチャージャーの採用

・マルチホールピエゾインジェクターによる多段噴射

・可変排気バルブ機構の採用

などを実施している。

SKYACTIVEを搭載したアテンザ

まず、現行型に乗ってみたところ、それほど悪くないと感じた。トルクフルだし、ガラガラという振動感も小さく、このままでも十分に使えそうだ。

ところがプロトタイプに乗ると、さらに上を行っていた。1,000rpm台後半から太いトルクを発し、とてもスムーズな回転フィールを持っている。

レッドゾーンが現行型は4,600rpm~であるのに対し、プロトタイプは5,200rpm~という数字にも表れているとおり、プロトタイプはとても軽やかに吹け上がる素性を持っている。

トルク感はディーゼルの得意とするところだが、これほど回転感を楽しめるディーゼルというのは珍しいのではないだろうか。世のディーゼルがどんどんよくなっていることは知っていたが、これもまた予想を超える仕上がりであった。

SKYACTIV-Dは、日本導入もありえるという話だったが、近年は日本でもディーゼルのメリットを理解している意識の高い人も少なくないため、大いに受け入れられるのではないかと思う。

次世代高効率ミッション「SKYACTIV-Drive」「SKYACTIV-MT」

SKYACTIVE-DRIVESKYACTIV-MT

さらに、上記プロトタイプには、次世代高効率AT「SKYACTIV-Drive」と、次世代MT「SKYACTIV-MT」が搭載されていた。前者の「SKYACTIV-Drive」は、

・燃費4~7%改善

・マニュアルのようなダイレクト感

・スムーズで力強い発進となめらかな加速

・ステップAT、CVT、DCTの利点を集約

・劇的なロックアップ領域の拡大

繰り返すが、基本的にはATであり、説明を聞いていて、そのとおりと共感する部分が多々あった。筆者が常日頃から思っていることと、まったく同じことが述べられていたからだ。

マツダが出した結論は、「ロックアップ領域の大きいATがイチバン」である。どんなミッションにも得手不得手があり、例を挙げると、DCTは発進時や坂道発進で扱いにくい面があるし、CVTはリニアさに欠けるし、高速巡航時にロスが大きいというデメリットがある。

ロックアップ領域が半分以下という一般的なステップATも、これまたダイレクト感に欠けるし、効率はよろしくない。それらの問題を払拭した、もっとも総合力の高いトランスミッションが、SKYACTIV-Driveで、JC08モードで82%というロックアップ領域を実現しているのが特長だ。

実際にドライブしてみると、期待どおりの走りが提供されていた。

発進直後はトルコンのおかげでスムーズで扱いやすく、車速が乗って積極的にロックアップしてからはダイレクト感のある走りがもたらされる。変速時には、一瞬ロックアップを外して、直後すぐにまたロックアップするので、スムーズでかつダイレクト感は損なわれない。

この駆動力の途切れのない感覚は、トルコンのないDCTに対しても遜色ないほどだ。

いろいろなシチュエーションを想定して試したところ、細かな部分の制御では、まだ煮詰める余地も見受けられたが、まずは上々の出来ばえだった。これも大いに期待できそうだ。

後者の「SKYACTIV-MT」は

・スポーツカーのような軽快で節度感のあるシフトフィール

・大幅な軽量化とコンパクト化

を追求している。こちらは、もう少しシフトフィールのよくなる余地はありそうだが、目指したものはよく伝わってきたという印象だった。

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岡本 幸一郎
筆者岡本 幸一郎

ビデオ「ベストモータリング」の制作、雑誌編集者を経てモータージャーナリストに転身。新車誌、チューニングカー誌や各種専門誌にて原稿執筆の他、映像制作や携帯コンテンツなどのプロデュースまで各方面にて活動中。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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