レクサス IS F CCS-R 試乗レポート/松田秀士(2/4)
- 筆者: 松田 秀士
- カメラマン:島村栄二
ニュル24耐にも出場できる程の装備を搭載!
IS Fは、ISのハイエンドスポーツバージョン。ちょうどBMW 3シリーズのM3と同じポジショニングだ。
M3とはV8エンジンを搭載したFRレイアウトを取るという点でも共通項が多い。ある意味、ヨーロピアン嗜好のスーパースポーツといえるだろう。
そのことを証明するかのように、開発を行ったのはニュルブルクリンクのオールドコースであるノルドシュライフェ。184ものコーナーから成るこのオールドコースは、様々な路面が混在しアップダウンが激しくジャンピングスポットもある。
欧州はおろか、今や全世界の自動車メーカーが開発試験のテストコースとして使っている。
実は私自身、昨年のニュルブルクリンク24時間レースにIS-Fで出場し、クラス4位をゲットしている。
このときのライバルは、同社のスーパーカー「LFA」とアストンマーチンだった。そんな強豪に交じっての4位は立派なもの。しかも24時間中エンジンにも8速ATにもトラブルは出なかったのだ。
では、CCS-Rの車両解説に入ろう。
一番のトピックは、ベース車両に対して約300kgの軽量化を達成していること。
エンジンフード、フロントフェンダー、ラゲッジドア(トランクフード)、スポイラー、リヤウィングなど徹底したカーボン化。さらにウィンドウはポリカーボネイト。ドアも軽量化されている。
インテリアは、レーシングカーと同じ手法でホワイトボディから作り上げたことを証明するかのようにアンダーコーティングは皆無。そこにFIA公認のロールケージがしっかりと組み込まれている。
ボディはスポット増などで強化され、120Lの安全燃料タンクを装備。また簡単にタイヤ交換ができるエアジャッキシステムを装着。
つまり、レースイベントにすぐに出場できる装備が揃っているということ。
実はこのままでもニュルブルクリンク24時間レースに出場できるのだという。もちろん6点式シートベルトとフルバケットシートも装備。ざっと見ただけでもレーシングマシンそのものの出で立ち。
しかし、エンジンとトランスミッションには手が加えられていない。わずかにチタン製のエクゾーストシステムが奢られているぐらいなのだ。また、ブレーキもオリジナルのままである。
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