アルファロメオ アルファ8Cコンペティツィオーネ 海外試乗レポート(1/3)
- 筆者: 西川 淳
- カメラマン:フィアット・グループ・オートモービルズ・ジャパン
そのネーミングに刻まれたアルファロメオの魂
現代アルファロメオを知っている人であればあるほど、どうしてアルファロメオが2,000万円を超えるような高額スーパーカーを出すの?という疑問がまず先に立つかも知れない。
実際、現有ラインナップで言えば、最も高価なアルファスパイダー3.2でさえ600万円強であり、それ以上のラインナップはここ数年見られなかった。2,260万円というプライスタグは、いかにも唐突で突拍子もない。
けれども、アルファロメオの歴史を少しでもかじったことのある人であれば、第二次世界大戦前後の、アルファロメオが最も華やかだった時代に想いを馳せ、そのネーミングとともに、アルファロメオは強くて高級なスポーツカーブランドであったということを再認識するはずだ。
8C(オット・チ)コンペティツィオーネ。アルファロメオマニアには魂に突き刺さるネーミングである。奇才ヴィットリオ・ヤーノが手がけた8気筒ターボ搭載のグランプリカーP2を粗とする戦前の8C(オット・チリンドリ=エイト・シリンダー)と、かのミッレミリアを制するなど、戦後の大復活劇の主役を演じた流麗なベルリネッタ・6Cコンペティツィオーネという、戦前戦後の名レーシングアルファにその名の由来をもつからだ。
不死鳥の如く世に出た1台
もっとも、このクルマの市販が決定するまでには紆余曲折があった。03年のジュネーブショーにコンセプトカーとして突如現れた8Cであったが、21世紀になってから重度の業績不振に陥っていたフィアットアウトには、市販を決断する余裕がまったくなかったのだ。高級スポーツカーが果たすべき役割は、スポーツブランドのフラッグシップであり、その余勢をかっての北米市場への再挑戦がかかっていた。要するに、本社体制を固めることが何より先決であり、そのためにはアルファロメオのみならず、フィアットやランチアといった他ブランドの業績向上が必須であったのだ。
結果的に、フィアットアウトは国民的英雄であるルカ・モンテゼーモロ率いる新体制化で不死鳥の如く蘇り、06年秋のパリ国際ショーにて、8Cコンペティツィオーネの市販化が華々しく発表されたのだった。
世界限定500台。伝統のアルファレッドを現代的に再解釈し直したロッソ8Cというレッドメタリックをまとった8Cコンペティツィオーネを見た世界中のエンスージアストが、息せき切ってオーダーしたのは言うまでもない。この11月よりいよいよデリバリーが始まる。日本への割当台数は69台で、完売。正規車両の上陸は来冬以降だと言われている。
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