第三京浜ってどうして安いの?玉川ICはなぜ中途半端なところにあるの?
- 筆者: 清水 草一
第三京浜ってどうして安いの?玉川ICはなぜ中途半端なところにあるの?
第三京浜の通行料の安さってどんな理由があるのでしょうか?うれしいですけど気になります。(レッド)
第三京浜の玉川ICはなぜあんなに中途半端なところにあるんですか?(マキタダイシ)
其の疑問、MJブロンディがお答えいたします!
なぜか第三京浜について、立て続けにご質問をいただきました。こういうオタッキーな質問は大歓迎です!私も勉強になりますし!
まず料金ですが、第三京浜は、もともと独立した有料道路(自動車専用道路)で、いわゆる高速道路とは、法規上の扱いが違うんです。 東名や東北道などは、日本道路公団が建設し、料金プール制という制度によって、どんなに黒字でもそれが赤字路線の建設に回されていたわけです。
それでも全然建設費が足りなくて、無責任体質によりどんどん借金が膨らんでいたのを、猪瀬直樹氏が民営化によって絶ち切ったのです。私は猪瀬さんを大尊敬、国民として大感謝しています。
で、第三京浜はその枠組みとは別で、独立した有料道路でした。しかも完成したのは昭和39年ときわめて初期。その後物価が値上がりしたことで、相対的に建設費は非常に安く、その分安い料金が設定され、基本的にはそのままになっているということなんですね。
ただ、厳密にはそのままではなく、途中で「横浜プール」という枠組みに入れられて、赤字の横浜横須賀道路などと合併して建設費を償還することになったので、料金が150円から250円に値上げされました。
民営化後は、料金据え置きのまま、NEXCO東日本の一般有料道路となりました。そういうわけで、他の高速道路に比べると、相対的に料金が安くなっているんです。
続いて、玉川ICがなぜあんなところにあるのか、という質問ですが、もともと第三京浜は、東急グループが渋谷-江の島間に「東急ターンパイク」という名前で高速道路を建設しようとしたのが始まりです。
時は昭和29年。東急グループは、宅地・観光開発のために、非常に積極的に動いていました。箱根ターンパイクも、東急グループが観光のために建設した有料道路です。
東急ターンパイク構想は、その後建設省に横取りされてしまい、それが第三京浜となりました(仕方なく東急は田園都市線を造りました)。
起点が玉川なのは、「暫定的に」という意味合いが強かったのだと私は推定しています。
実際、首都高2号線は、昭和30年代までは第三京浜まで延長される構想でした。その後沿道の宅地化が非常に進み、まったく不可能となって、現状のまま取り残されたような形です。
ただ、首都高2号線は、当初は第2京浜(国道1号線)上に延長する構想もあったようで、そのあたりははっきりしません。
さらなる歴史の掘り起こしが必要だなぁ、と思ってます。
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