東京~仙台間は東北道と常磐道どちらを走った方が良い?
- 筆者: 清水 草一
仙台までは東北道と常磐道どちらを走った方が良い?
お盆に仙台の実家までクルマで帰ろうと思います。そこで相談なのですが、東北道と常磐道、どっちを走ったほうがいいのでしょうか。
「常磐道の方が遠回りだけど速い」と、何かで読んだ記憶があるのですが。(ケンブロさん)
其の疑問、MJブロンディがお答えいたします!
東京―仙台間は、素直に東北道を行くルートと、常磐道-磐越道と走って郡山から東北道に合流する常磐道ルートのふたつがあります。近いのは当然東北道で、常磐道ルートより25キロ短い。制限速度が80キロになっている区間も多いので、通常は所要時間にして約30分、東北道ルートの方が速くなります。
しかしお盆のような帰省ラッシュの時期は、状況によって常磐道ルートの方が速くなることがあります。
NEXCO東日本は、郡山JCTまでの区間で、「常磐道より東北道の渋滞が15キロ以上長いときは、常磐道ルートの方が早く到着する場合があります」と案内してします。
それはどんな時かというと、基本的には渋滞のピーク時です。下りなら深夜・早朝から午前中にかけて、上りなら午後から夜にかけて、混雑がひどい時ほど、東北道の渋滞距離の方が長くなる傾向があるのです。
つまり、渋滞がひどい時ほど常磐道ルートを選べ、ということになります。
もうひとつ重要な傾向があります。それは、下り渋滞は、常磐道より東北道の方が早く始まるということです。原因は、「東北道の方が遠くまで帰る人が多いから」と推定されます。東北道の下り渋滞は、お盆ピーク時には前日の夜から始まります。夜通し走って故郷に帰ろう、という人が東北道には結構多いんです。
その結果、渋滞のピークは一旦夜中の1時に訪れ、その後若干弱まって、朝6時ごろ最大のピークを迎える、というのが大まかなパターンです。
一方常磐道は、そんなに遠くまで帰る人は少ないので、夜はほとんど渋滞しません。渋滞が始まるのは朝からで、ピークは午前9時くらいという「寝坊型」なんです。
今年のお盆渋滞下りのピークと予測されている8月13日を例に取ると、12日夜から13日早朝にかけては、東北道は埼玉県や栃木県でひどい渋滞が発生しますが、常磐道ルートは渋滞ゼロ。よって断然速い。
しかし午前9時に両方の渋滞ロス時間がほぼ等しくなり、以後は逆に常磐道の方が渋滞がひどくなって、正午の出発だと、1時間以上常磐道ルートの方が遅いという予想結果が出ています(詳しくは渋滞予報カレンダーhttp://calendar.driveplaza.com/を参照してください)。
つまり、早く出るなら常磐道、遅く出るなら東北道がオススメということになりますね。
上り渋滞は、どちらも夕方から深夜にかけて、ほぼ同時にピークが来ます。これは、遠くの人も近くの人も、そんなに遅くない時間までに帰るようにしよう、という心理が働くからです。
なので、郡山JCTを午後2時から9時くらいまでに通過するなら、常磐道ルートの方が速いと考えればいいでしょう。
MJブロンディの「ひとりごと」
常磐道ルートが注目されるようになったのは、昨年3月から1,000円高速が開始され、お盆を前にNEXCO東日本が「常磐道ルートも検討を」とPRしてからです。それを朝日新聞など大マスコミが取り上げて、一気に広まりました。
しかしそのせいで、昨年のお盆初日は常磐道にクルマが集中し、東北道より時間がかかる状況になってしまいました。
渋滞は人が集中することで起きます。「こっちがトク」という情報にみんなが飛びつけば、そのおトクは、真夏のアイスクリームのように溶けて消えてしまうんです。
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