【安全装備】なぜ安全装備は全部の車に標準でつけないの?

【安全装備】なぜ安全装備は全部の車に標準でつけないの?
エアバッグ展開イメージ アウディ Q5 ESP作動イメージ 画像ギャラリーはこちら

【安全装備】なぜ安全装備は全部の車に標準でつけないの?

クルマの安全装備というと、エアバッグとかABSとか横滑りを防止するものなど色々あると思いますが、クルマによって付いている安全装備がいつもバラバラなのが気になります。

もちろん高いクルマについている新しい装備などは仕方ないと思いますが、エアバッグでも運転席は標準だけどサイドのものはなぜかオプションだったりと良く分かりません。「安全装備」という重要な項目なのに、なぜ全部のクルマに一律で付いてないのでしょうか。

その疑問、私「MJブロンディ」がお答えいたします!

アウディ Q5 ESP作動イメージエアバッグ展開イメージ

「なぜ」と問われれば、装着は義務ではなく、そこまでの需要もないから、ということになりますね。

現在、普及が進んだ安全装備の代表的なものとして、衝突安全ボディ、エアバッグ、ABS、横滑り防止機構(メーカーによってESP、VSC、VSAなど呼称は様々)が挙げられる。

衝突安全ボディは、採用しないと衝突安全基準をクリアできないので、現在はすべてのクルマに採用されている。前席エアバッグも軽自動車も含めて100%標準装備、ABSは軽自動車以外の乗用車には100%標準装備化されている。

残るは横滑り防止機構だけなんだけど、これは排気量が2リットル以上の上級モデルでないと、標準装備にまではなっていない。軽自動車を除くほぼすべての乗用車でオプション設定されているが、軽ではオプション設定もないモデルもあり、ここらあたりが「安全性軽視だ」と問題になっているわけですね。

安全装備先進国のドイツでは、数年前からすべてのクルマで横滑り防止機構の標準装備化が進んでいて、日本製コンパクトカーも当然標準装備なので、「なぜ国内販売車と差別化するんだ!」という指摘があるんだけど、最大の理由は、日本では「そこまではユーザーが望んでいないから」。

ドイツのように、小型車でも高速走行が主体なら、横滑り防止機構の必要性は高くなるが、日本の市街地の低速交通環境からすると、横滑り防止機構が必要とされる場面は多くない・・・というのが現状だ。

横滑り防止機構を標準装備化すると、少なくとも数万円は値上がってしまうため、単なる足グルマとして低価格の小型車や軽自動車を求める場合、横滑り防止機構が付いているよりも、より安いほうが嬉しいという声が圧倒的なのである。

MJブロンディの「ひとりごと」

横滑り防止機構を、じいちゃんばあちゃんのゲタである軽自動車にまで付ける必要があるのかどうか微妙だけど、ABSはどうでしょう。

こっちは絶対必要だろう!という気もするけど、考えてみると、おじいちゃん・おばあちゃんは、ABSが効くほど強くブレーキを踏めるのか?

それ以前に、とっさに急ブレーキを踏めるだけの反射神経があるのか!?という疑問に突き当たる。

結局、自動ブレーキが必要なんじゃないか、という話になり、きりがない。どんな装備をつけても「絶対安全」は実現しないので、非常に難しい問題ですね。

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清水 草一
筆者清水 草一

1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。代表作『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高はなぜ渋滞するのか!?』などの著作で交通ジャーナリストとしても活動中。雑誌連載多数。日本文芸家協会会員。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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