【排気量】なぜ排気量が大きいと、ロングドライブが楽なの?
- 筆者: 清水 草一
- カメラマン:メルセデス・ベンツ日本
【排気量】なぜ排気量が大きいと、ロングドライブが楽なの?
よく、大排気量車はロングドライブが楽だ、と聞きます。一定の速度で走るなら、そんなに差はないんじゃないかと思いますが、どうしてなのでしょう。
その謎、私がおもしろ可笑しくお答えいたします。

確かに、大排気量車はロングドライブが楽だ。
もちろん、大排気量車は大抵ボディサイズが大きくて、ホイールベースも長く重量も重いから、その分乗り心地もよく、それで楽に感じる部分もあるが、乗り心地がガチガチのスポーツカーでも、排気量が大きいとロングドライブは楽に感じる。
高速道路を巡航している時は、シフトチェンジが必要なわけでもなく、していることと言えばアクセルを踏むことだけなのに、なぜ疲労度に差が付くのか?
それは、ロングドライブ時の疲労の多くは、精神的なものだからだ。
大排気量車はパワーやトルクに余裕があるから、上り坂でもアクセルの踏み込み量が少なくてすむ。エンジン回転も低い状態で巡航でき、ほんのわずかな力で走り続けている感覚になる。
追越しをする際も、加速力に余裕があるから、後続車にあまり気を使わずに車線変更ができる。それで、精神的な疲れが少なくてすむ。
メルセデスベンツのような、威圧感のある高級車の場合は、周囲が気を使ってくれる分、さらに疲労度は少なくなる。「一度ベンツに乗ると二度と他のクルマに乗れなくなる」と言われるのは、ここにも原因がある。
清水草一の「ひとりごと」
ロングドライブでの排気量の差による疲労度は、運転の初心者ほど差が大きくなる傾向があるね。
知り合いの主婦は、国産コンパクトカーからゴルフに買い換えたことで、「追越しがすっごく楽になって、長距離でもへっちゃらよ!」と嬉々としていた。
国産コンパクトカーの時は、「追越し車線に出るときは、すごい決心が必要だったの」と言っていた。
こういう「決心」が、精神的疲労になるということだ。運転の熟練者になれば、国産コンパクトカーだろうと軽自動車だろうと、きっちりパワーを使いきれば何の問題もなく走れるから、疲労度にそれほど大きな差は出ない。
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