トヨタ ヴィッツ 1.3U 試乗レポート
- 筆者: 松下 宏
- カメラマン:原田淳
1.3L車はヴィッツのお勧めモデル
初代モデルが大ヒットしただけに、2代目モデルの開発にはひときわ苦労したと思われるが、2代目ヴィッツも世界に通用するコンパクトカーとしてきっちりした仕上げがなされてきた。基本的には初代モデルの良さを継承発展させる形ながら、2代目モデルならではの魅力も新たに追加している。
大きく変わったのはパッケージングだ。ボディの全長とホイールベースが100mm前後長くなったことで、リヤシートの足元に余裕が生まれたほか、荷物の積めるラゲッジスペースになった。1.3L車を中心にスライド&リクライニングが可能なリヤシートが用意されるのもポイントとなる部分である。
長期的に見れば、低価格が設定された1L車の販売比率が高くなるかも知れないが、当面は1.3L車を中心にした売れ行きになるはず。走りや装備と価格とのバランスが取れた1.3L車は、長期的に見てもヴィッツのお勧めモデルといえる。
外観デザインは1.3L車に特有の仕様は少ない。1.3FではUVカット機能付きプライバシーガラスや電動格納式カラードドアミラーなどが装備されるが、これは1.0Fでも同じである。また1.3Uになるとタイヤが1サイズ大きくなって15インチの185/60になるのが相違点だ。
走りに関しては1.3L車がちょうど良いという印象。ベースエンジンとなる1Lは、取り敢えず必要十分な動力性能を発揮するが、これはあくまでもタウンユースを中心に考えてのこと。高速域での追い越し加速となるとさすがに苦しいので、1Lエンジンの搭載車には一定の限界がある。1L車に比べると市街地から高速クルージングまで過不足のない走りを示すのが1.3L車だ。加速時の騒音がやや大きめな点だけがわずかに気になるが、スーパーCVTとの組み合わせによる走りのスムーズさなど、ヴィッツにふさわしい走りのフィールを実現する。
シンプルな構造となるトーションビーム式のリヤサスペンションも、それなりに軽快なフットワークを感じさせる。乗り心地には不満がないし、ロールはするもののコーナーでの安定感もまずまずだ。今回の試乗ではワインディングを試すことはできなかったが、安定感のあるシャシー性能が感じられた。電動式のパワーステアリングも違和感のないものに仕上がっている。
ヴィッツでは排気量が小さい1.3Uが1.5Xを上回る最上級グレードとして設定されている。価格的にはエンジンの違いがあるために1.5Xのほうが高いが、装備は逆に1.3Uのほうが上回っており、スマートエントリー&スタートシステム、時間調整式ウォッシャー連動間欠ワイパー、SRSエアバッグ&SRSカーテンシールドエアバッグなどが装備される。これで価格は138.6万円と1.5Xより2万円ほど安いのだから、1.3Uのほうに買い得感がある。
同じ1.3Lエンジンを搭載した1.3Fの価格は121.8万円で、1.3Uとはけっこう大きな価格差がある。各種装備の差が累積されてこの価格差になるのだが、結果的には多くのユーザーが選ぶのは1.3Fになると思う。1.3Uは装備は良いが1.3L車としては高すぎる感じになる。
1.3Fをベースに、スマートエントリー、SRSサイドエアバッグ&SRSカーテンシールドエアバッグ、それにCDボイスナビなど20万円分くらいのオプションを装着するというのが最適の買い方になると思う。
愛車の売却を、もっと楽に!もっと高く!
-
一括査定はたくさんの買取店からの電話が面倒?
これまでの一括査定は、たくさんの買取店からの電話が面倒でした。MOTA車買取なら、最大20社の査定額をwebで簡単比較。やり取りするのは査定額上位の3社だけ。車の査定が楽に完結する仕組みです。
-
一括査定は本当に高く売れるの?
これまでは、買取店に会わないと査定額がわからず、比較がしづらい仕組みでした。MOTA車買取は最短3時間後、最大20社を簡単比較。加えて、買取店は査定額上位3社に選ばれるために競い合うから、どうしても高く売れてしまいます。