2018年“モビリティの世界”から見渡す2019年CASE・MaaSの近未来 [“モビリティの世界” Vol.7]

  • 筆者: 楠田 悦子
  • カメラマン:トヨタ自動車・オートックワン編集部

トヨタと共に振り返る2018年のモビリティと2019年のトレンド

新年あけましておめでとうございます。皆さんにとって2018年ってどんな年でしたか?

「暮らしに大切な移動(モビリティ)を考える」という目線で振り返ってみると、世界TOPの自動車メーカーである「トヨタ自動車」の動きに対して、モビリティ(移動)に関係するあらゆる業界が揺れ動いた年だったように思います。

ひとつ言葉を選ぶとしたら「融合」。自動車、鉄道、バス、タクシー。ばらばらだった移動手段の垣根が融けて、モビリティ業界となりつつあることを強く感じます。

ここで改めてトヨタ自動車の主な動きとともに2018年の流れをおさらいしていきましょう。

>>自動車産業、100年に一度の大変革期!「トヨタ e-Palette Concept」ほか2018年のモビリティを振り返る[フォトギャラリー]

“MaaS” (モビリティアズアサービス)を見据えたトヨタの自動運転・電気自動車

2018年の幕開けは、今やモーターショーよりも注目されるようになった、アメリカのラスベガスで毎年開催される世界最大級の見本市CES(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー:シーイーエス)。

携帯電話やパソコンのように、クルマというハードよりもソフトに価値がある時代になったらクルマはどうなるのか。CASE[Connected(コネクテッド・つながる)/Autonomous(自動運転)/Shared(共有・シェアリング)/Electric(電動化)]の先、クルマがデバイスとして使われるMaaS(モビリティアズアサービス:マース)時代をイメージしてトヨタが発表した自動運転専用電気自動車「e-Palette Concept」(イーパレットコンセプト)が発表され話題を呼びました。

そしてサービスとなったクルマを、利用者のニーズに応じて配車したり、関係するデータをマネジメントしたりするために提案されたのが「モビリティサービスプラットフォーム」(MSPF)。

初期パートナーとして、アマゾン、ディディチューシン(滴滴出行)、ピザハット、マツダ、ウーバーを選んだことにも世界中が驚きました。

こうなると自動車業界の動きではおさまりません。あらゆる分野のメディアがトヨタの動きを見つめ、クローズアップされたMaaSというビックワードを追いかけるようになりました。

3月には日本最大のタクシー配車アプリ「全国タクシー」を提供する日本交通グループのJapan Taxi(ジャパンタクシー)、KDDIなどと一緒に、AIを活用してタクシーの需要予測を行う「配車支援システム」を開発し、東京都内で試験導入しました。CESで発表した「モビリティプラットフォーム」で収集したビックデータを加工・分析しているのだそうです。

タクシーの車両の多くはトヨタのクラウンやユニバーサルデザイン車両として登場したJPN TAXI(ジャパンタクシー)です。この動きは、将来の自動運転時代を見据えたデータ収集の動きではないかとアメリカのアナリストは分析しています。

トヨタが業界に衝撃を与える幾つかの“事件”

まさか!? トヨタとソフトバンクが手を組んだ!

そして2018年10月初めには、不仲説もあったと言われるソフトバンクと組むことを発表しました。新しいモビリティサービスの構築に向けて新会社「モネ・テクノロジーズ」を設立し、2019年3月をめどに共同事業をはじめる予定にしています。

製造業である自動車メーカーは動きが遅く、ユーザーニーズをつかみ新規事業を生みだすことは苦手だと言われており、自動車メーカーもそれを認めています。ソフトバンクはトヨタよりも先んじてライドシェアに投資をしており、グループ内には地図、乗換検索、天気などのあらゆるサービスを展開する「ヤフー!」、自治体や地域の交通事業者と丁寧な会話をしながら自動運転に組む「SBドライブ」を抱えています。自治体を訪ねてニーズの把握を行っているようで、新会社での事業内容の詳細は来年のお楽しみのようです。

また2018年10月末には、公共交通、自動車(タクシー、レンタカー、自家用車)、自転車、徒歩など、さまざまな移動手段を組み合わせて予約・決済まで行うアプリ「マイルート」を、福岡県内で商業施設や公共交通などのサービスを提供する西日本鉄道(西鉄)と福岡市内で実証実験を開始しました。30~40代というこれからを担う若手が中心となり手掛けた事業で、クルマがサービスになる時代の街のプラットフォームになるのではないかと注目が集まっています。

私鉄各社、公共交通事業者、自治体や国もその動向を注視しています。

聖域だったトヨタの国内ディーラー4チャネル制がいよいよ解体される!?

2018年11月には、自動車産業に激震が走りました。全国トヨタ販売店代表者会議で、新たなモビリティサービスを提供する販売ネットワークの変革に乗り出すことを宣言したからです。

2022~2025年をめどに、店舗ごとに扱う車種を変えていた「チャネル軸」から「地域軸」へと見直して、新たにカーシェアリング事業を立ち上げる方向性を示しました。全国に先駆けて東京のメーカー直営販売店4社は融合して2019年4月から「トヨタモビリティ東京」として生まれ変わります。

加えて2019年はじめごろから開始を予定している”サブスクリプションモデル” 「KINTO(キント)」にも注目が高まっています。

ネット動画などで採用していた定額の料金形態をクルマにも採用し、税金や保険の支払い、車両メンテナンスなどの手続きをパッケージにした個人向けの月額定額サービスです。同様にアウディが「アウディ オンデマンド」、中古車販売のイドム(ガリバー)が「ノレル」を始めるなど、クルマの使い方とライフスタイルの新たな形が提案されようとしていて、ビジネスモデルとしてうまく機能するか着目されています。

2018年12月には「配車サービス車両向けのトータルケアサービス」を開始しました。東南アジアでウーバーより支持を集めた配車サービス大手の「グラブ」に対して、トヨタ販売店と配車サービス事業者が情報を共有して、車両管理、保険、メンテナンスなどを一貫するものです。1月のCESで発表され注目が高まったモビリティサービスプラットフォームが実際にサービスとして形になった事例と言っていいでしょう。

中国や東南アジアでは、まだまだクルマの免許保有率は低く、ライドシェアなどに対する自社車両の活用を普及させたいと自動車メーカーは各社考えているようです。

2018年、自動車メーカーを取り囲む業界で急激な変化が起こった! そして2019年も・・・

このように2018年の主な動きを簡単に振り返っただけでも、自動車メーカーを取り囲む業界で急激な変化が起こっていることがわかります。

サービスとしての車両、そして情報プラットフォームの構築を急ぐトヨタ。その動きや考え方を追いかけてみると、クルマは個人が所有するだけの孤立したものではなくなり、社会のインフラへともっと入り込んでくる・・・そうした将来像が浮かび上がってきます。

その際には、今よりももっとバス、タクシー、ライドシェアといったような既存サービス形態すらも溶けて交じり合い、また新たなサービスへと再構築されていきそうです。

このようなトヨタの動きは、CASE、MaaSを追求するかたちで2019年もさらに加速していくでしょう。

[筆者:楠田 悦子/撮影:トヨタ自動車・オートックワン編集部]

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楠田 悦子
筆者楠田 悦子

「暮らしや社会をより"心豊か"に」をテーマに、新進気鋭のモビリティジャーナリストとして活躍中。 欧州生活、バックパーカー、NGOなどの経験を基に、クルマ、鉄道、バス、自転車、飛行機‥身近な人やモノの移動やその手段の進化に着目。暮らしや社会の問題を考察したり、新たな価値を提案するなど、具体的にアクションをとることがライフワークになった。自動車業界紙、(株)自動車新聞社の記者出身で、モビリティビジネス情報誌「LIGARE」の初代編集長。国や自治体の検討会委員なども務める。記事一覧を見る

監修トクダ トオル (MOTA編集長)

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