トヨタ 6代目クラウンマジェスタ[2013年フルモデルチェンジ]試乗レポート/渡辺陽一郎(1/3)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:和田清志
しかし、2005年には日本国内でも上級ブランドのレクサスが開業。2006年にはレクサスLSが発売され、もともと海外版のLSだったセルシオはラインナップからはずれた。この点を踏まえ、クラウンマジェスタは2004年に登場した4代目、2009年の5代目において、「ポスト・セルシオ」の役割を担うことになる。「クラウンロイヤル&クラウンアスリートから、いかに距離を離してトヨタの最上級車種に位置付けるか」を重視したわけだ。
ところが2013年9月9日に発売された6代目となる新型マジェスタでは、この位置付けを再び変更し、クラウンの最上級モデルとした。象徴的なのがフロントマスクに装着されたエンブレムだろう。4代目・5代目ではトヨタのマークを掲げたが、6代目の新型では、再びクラウンを示す「王冠」に戻している。ロイヤルとアスリートにマジェスタを加え、3つのモデルでクラウンの品ぞろえを強化したわけだ。
この変化は外観を見ても良く分かる。フロントマスクには大きなグリルがバンパーを分割する形で装着され、クラウンロイヤル、クラウンアスリートとの同一性が強い。
ボディサイズも同様だ。ホイールベースは2925mmで先代型と同じ。クラウンロイヤル&クラウンアスリートよりは75mm長いが、全長は先代型よりも25mm短い4970mmになった。全幅は10mm狭まって1800mmだから、クラウンロイヤル&クラウンアスリートと同じ数値になる。
要はクラウンロイヤル&クラウンアスリートのロング版と考えて良い。
新型マジェスタは、ロイヤル&アスリートと同一性が強まった
エンジンはV型6気筒の3.5リッターをベースにしたハイブリッド。レクサスGS450hと基本的には同じ仕様で、エンジンとモーターの駆動力を合計したシステム最高出力は343馬力で、GS450hの348馬力とほぼ同じだ。従来型に搭載されていたV型8気筒の4.6リッターエンジンは廃止された。
以上のような数値を見ると、従来型に比べて少し物足りない。レクサスでは、V8エンジンはLS、V6ハイブリッドはGSに搭載される。なのでクラウンマジェスタがV8からV6ハイブリッドへ載せ換えると、実質的なグレードダウンと受け取られないかが、気がかりだ。
また、先代クラウンハイブリッドが、現行型の直列4気筒ベースではなく、新型マジェスタと同じV6ハイブリッドを積んでいたのも気になるところだ。
さらに全幅の数値もクラウンロイヤル&クラウンアスリートと同じだから、ボンネットやフェンダーなどの形状も統合されている。ますます同一性が強まった。
取り扱いディーラーのトヨタ店からは、「新型マジェスタがV6ハイブリッドを積むと聞いて、V8エンジンの従来型に代替えされたお客様も多い」という声も聞かれる。
果たしてどのように評価すべきクルマなのか。疑問を感じながら試乗を開始した。
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