3つの顔になった新型ワゴンRは、呪縛から解き放たれたスズキの”意欲作”[試乗](4/5)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:和田清志
走行安定性は高まったが、アシの硬さはもう少し抑えたいところ
走行安定性も向上した。標準タイプのFZとスティングレーは、前後の足まわりにボディの傾き方を制御するスタビライザーを装着。前述の操舵感が最適化されたこともあって安定性を高めた。車線変更や下り坂のブレーキングでも後輪の安定性が削がれにくい。
ただし乗り心地は少し硬い。バタバタした粗さはないが、路面のデコボコは相応に伝えるので、もう少し柔軟性が伴うと良い。試乗車のタイヤは、サイズを問わずダンロップ エナセーブEC300プラスで、指定空気圧も前後輪とも240kPaで統一している。燃費向上のために空気圧が高いのは確かだが、もう少し硬さを抑える余地があるだろう。
>>[大量画像165枚!]スズキ 新型ワゴンR/ワゴンRスティングレー(2017年2月フルモデルチェンジ/6代目) フォトギャラリー
ベーシックグレードにもスタビライザーを装着して欲しいところ
標準タイプのハイブリッドFXは、最廉価のFAと併せてスタビライザーを装着していない。そのためにハイブリッドFZやスティングレーに比べると、車線変更や急なカーブを曲がる時にボディの傾き方が拡大しやすい。
またスタビライザーを装着せずに安定性のバランスを取るため、ステアリングのギヤ比は少しスローにしている。スタビライザーを備えたハイブリッドFZは、ハンドルを右から左までいっぱいに回すロック・トゥ・ロックが3.7回転だが、FXは4.1回転だ。後者はハンドル操作が忙しく、操舵感は軽い設定にした。ショックアブソーバーの減衰力も少し高めたので、FZよりも乗り心地が硬く感じる。
先代型のスタビライザーを持たない仕様に比べると、ボディが唐突に傾く挙動は抑えたが、全幅に対して背の高い軽自動車ではスタビライザーが重要だ。安全装備の一種だから、全車に標準装着してコストアップを抑えて欲しい。
そしてスタビライザーが全車に装着されれば、ショックアブソーバー、横滑り防止装置のセッティングなども共通化できるので、むしろ開発段階の労力も減らせ、総合的にはコストも低減出来るだろうと思うのは素人考えだろうか。
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