スズキ SX4セダン 新型車解説
- 筆者:
- カメラマン:原田淳
スズキから新型コンパクトセダン「SX4セダン」が登場した。名前の通りSX4をベースにたセダンである。2006年7月に発売となったSX4は、スイフト、エスクードに続くスズキの世界戦略車として乗用車の快適性とSUVの機能性を融合させたクロスオーバーカーとして誕生し、世界中で好調に販売されている。新型SX4セダンは、SX4の持つハンドリング性能に、セダンとして求められる室内のゆったり感・開放感、乗り降りのしやすさ、トランク容量を重視し開発された。
SX4セダンのコンセプトは“コンフォート ドライビングセダン”。子供の手間が掛からなくなりはじめた世代=ダウンサイズ志向のユーザーをメインターゲットに、フォーカルからカジュアルまで、気軽に使えて長距離ドライブも気持ちよく楽しめる大人のセダンとして開発された。
エクステリアは、SX4の特徴であるクサビ形のシェイプをセダンボディにアレンジ。基本Bピラーより前はSX4と同じで、フロントは、バンパー、グリルを専用にデザイン。フロントからリアに力強く伸びるショルダーラインが個性を主張する。Bピラーより後は、SX4セダン特有のもの。伸びやかなルーフライン、高めのトランクリッドにより、流麗かつ存在感のあるリアデザインを構成している。
インテリアも、デザインはSX4と共通だが、シート表皮を新開発し上質感を高めている。リアシートは専用に設計された。SX4のハイトなプロポーションは、室内のゆったり感を感じさせ、高めのヒップポイント(フロント620mm、リア660mm)は、乗り降りのしやすさと良好な視界に貢献している。新設計のリアシートは、SX4よりシートバックが最大幅で+180mm広げられ、座面も大きく、クッションも厚みを増している。また、シートバックと座面の角度、サイドサポート形状を最適化し、サポート性を向上させている。
セダンで重要視されるトランク容量は、515Lの大容量を実現。9.5インチのゴルフバックを5個収納することができる。さらに、大きな荷物や長い荷物を積載できるトランクスルー機構を採用。ワンタッチでシートバックを倒せる6:4分可倒式リアシートが採用されている。
エンジンは、SX4で採用されるM15A型 1.5リッターDOHC VVTを搭載し、4速オートマチックトランスミッションが組み合わされる。セダン専用に吸音材の追加、制振材を効果的に配置することで、室内を包み込みように騒音対策が施されている。195/65R15タイヤを採用し、ダンパーを最適チューニング。広いトレッドによるロール剛性と高速長身安定性により、長距離でも疲れにくい快適な乗り心地を実現する。
1.5Gには、オートレベリング機構付きディスチャージ付きディスチャージヘッドランプ、及びフォグランプ、自動的にスモールランプ、ヘッドランプを点灯/消灯させるオートライトシステム、本革巻きステアリング、アルミホイールなど快適装備を充実。SRSカーテンエアバッグ&フロントシートSRSサイドエアバックを標準装備するなど、安全性にも配慮されている。
SX4の特徴をそのままにアレンジされた個性的なセダンであるSX4セダン。SX4で実証されている欧州テイストの走行性能も魅力のひとつである。
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