「回転シフト」など装備も攻めまくり!? 新型「eビターラ」4つの注目ポイント

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スズキから登場する電気自動車(EV)の新型「eビターラ」。「どんな車なんだろう?」「どこがすごいの?」と気になっている方も多いのではないでしょうか?

SUVなのに後席スライド、スズキ初の電動シート、そして異形ハンドルやメーター・ナビ一体のディスプレイまで、一度見たら忘れられない個性的な装備の数々に迫ります。実際に乗ってみてわかった、その驚きの使い勝手と走行性能を詳しくご紹介しましょう。

目次[開く][閉じる]
  1. 「eビターラ」ってどんなクルマ?
  2. SUVなのに後席スライド!? 運転席が電動!? スズキのシートへのこだわり
  3. ユニークだけど使いやすい! 「押し込んで回す」シフトボタン
  4. 運転のしやすさに貢献! D型をさらに進化させた「異形ハンドル」
  5. デカいのに意外にも視界が良い! メーター・ナビ一体のディスプレイ
  6. 小回りが利き、意のままに操れる! 抜群の運転しやすさ
  7. まとめ

「eビターラ」ってどんなクルマ?

まず、スズキ eビターラについて簡単にご紹介しましょう。このクルマは、スズキが満を持して投入するコンパクトSUVタイプの電気自動車(EV)です。

今回試乗したのはプロトタイプでしたが、EV専用設計ということもあり、49kWhと61kWhの2種類のバッテリー容量が設定されます。EVならではの力強い走りと、コンパクトSUVとしての使い勝手の良さを両立したモデルになりそうです。

SUVなのに後席スライド!? 運転席が電動!? スズキのシートへのこだわり

eビターラの大きな特徴の一つが、シートへのこだわりです。

特に驚かされたのは、SUVでありながら後席にはスライド機能が備わっている点です。これはコンパクトな車体の中で、後席の居住性と荷室の広さを両立させるための工夫だと考えらます。

スライド機能があることで、普段は後席を下げて足元空間を広く保ち、大きな荷物を積む際には前にスライドさせて荷室を拡大するなど、ユーザーの用途に合わせて柔軟に空間を使い分けることができるでしょう。

また、運転席にはスズキとして初となる電動シートが採用されています。

欧州市場を強く意識したモデルであるため、体格の異なるドライバーでも細かくシートポジションを調整しやすいよう配慮されています。

これにより、どんな人でも最適なドライビングポジションを見つけやすく、長距離移動でも疲れにくいでしょう。

ユニークだけど使いやすい! 「押し込んで回す」シフトボタン

eビターラのシフト操作には、従来のレバー式ではなく「プッシュ&ターン式」のダイヤルが採用されています。D(ドライブ)やR(リバース)へは、ダイヤルを一度押し込んでから回転させて選択します。

この「押し込む」という一手間は、走行中に誤って体に触れてしまうなどの意図しないシフトチェンジを防ぎ、安全性を高めるための設計思想(フェイルセーフ)の表れです。また、物理的なレバーをなくすことで、センターコンソール周りがすっきりし、デザインの自由度やスペース効率を高める狙いもあるでしょう。

これによりドライバーは、誤操作の不安なく安心して運転に集中できるというメリットが得られます。最初は独特な操作に戸惑うかもしれませんが、安全性とデザイン性を両立させた、非常に合理的な機構と言えます。

運転のしやすさに貢献! D型をさらに進化させた「異形ハンドル」

eビターラは、ハンドルの上下を水平にカットした、特徴的な異形ステアリングホイールを採用しています。

このデザインの最大の目的は、メーターパネルの視認性をあらゆる状況で最大化することにあるでしょう。ステアリングホイールの上部が物理的に存在しないため、ドライバーがどのようなシートポジションを取っても、ステアリングホイールによってメーターが隠されることがありません。

これにより、例えば小柄な方でも最適な運転姿勢を保ったままクリアなメーター視界を確保できるなど、ドライバーの体格を選ばずに安全性と快適性を向上させます。

さらに、ステアリングホイールの下側がフラットなため、乗り降りの際に膝周りのスペースに余裕が生まれるという副次的なメリットもあります。見た目の先進性だけでなく、誰もが運転しやすいようにという設計思想が反映されていると感じます。

デカいのに意外にも視界が良い! メーター・ナビ一体のディスプレイ

eビターラのインテリアで最も目を引くのが、ダッシュボードに鎮座するワイドディスプレイ。その圧倒的な存在感から、「こんなに大きいと、かえって視界の邪魔になるのでは?」と懸念する方もいるかもしれません。

しかし、実際に運転してみると、驚くほど前方の「見切りが良い」のです。その理由は、ディスプレイの高さがダッシュボードの水平ラインと巧みに一体化されており、物理的に視界を遮らないよう緻密にレイアウトされているからです。

さらに、ただ大きいだけでなく、必要な情報が一目で把握できるよう表示が整理されているため、運転中にあちこち視線を動かす必要がありません。

結果として、ドライバーは前方に集中したまま、必要な情報をストレスなく得ることができるでしょう。単に大きいだけでなく、安全で快適な運転体験をもたらす、考え抜かれたインターフェースでしょう。

小回りが利き、意のままに操れる! 抜群の運転しやすさ

個性的な装備だけではなく、eビターラは「運転のしやすさ」も大きな魅力です。パイロンが置かれたクランクコースや8の字コースを走ると、車体がキビキビと動くことに驚かされます。

この運転のしやすさの秘密は、EVならではの低重心にあると考えられます。

カーブでも車体がふらつきにくいため、安心してハンドルを切ることができます。また、アクセルを踏んだ瞬間に静かなままスーッと力強く加速するのは、モーターで走るEVならではの気持ちよさです。

この性能は、日常のちょっとしたシーンでのストレスを減らしてくれるでしょうし、同乗者にとっても快適な乗り心地を提供するでしょう。ワインディングやサーキットなどのクローズドでも気持ちのよい走りを楽しめるはずです。

まとめ

eビターラに採用された特徴的なシフトダイヤル、異形ステアリング、そして大型のワイドモニター。これらは単なる奇抜なデザインではなく、それぞれが「視認性向上」「安全性と快適性の両立」という明確な目的を感じました。

また、後席スライドやスズキ初の電動シートといった装備からも、ユーザーの利便性を徹底的に追求する同社の本気度がうかがえます。

その上で、EVならではの静かで力強い動力性能と、コンパクトSUVとしての優れた取り回しやすさを高次元で両立させている点も大きな魅力です。

eビターラは、先進的な運転支援やインターフェースを求めつつ、日常での使い勝手も犠牲にしたくないと考えるユーザーにとって、極めて有力な選択肢となるでしょう。

価格は未定ですが、国や自治体の補助金を活用して350万円前後での購入が実現するならば、そのコストパフォーマンスは市場で際立つものになります。スズキが示すEV時代の新たなスタンダードとして期待の1台です。

【筆者:篠田 英里夏(MOTA編集部) カメラマン:茂呂 幸正】

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篠田 英里夏(MOTA編集部)
筆者篠田 英里夏(MOTA編集部)

クルマ好きが高じて、大学卒業後は自動車専門紙の記者や自動車メディアの編集を経験し、現職に至る。MOTA編集部ではこれまでの知識を生かし、主に記事制作や取材、企画などを担当。最近ではeモータースポーツのレースにもたびたび参戦している。記事一覧を見る

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監修者MOTA編集部

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