スバル レヴォーグに“STI”の名を冠した最上級モデルが登場!「レヴォーグ STIスポーツ」【徹底解説】(2/2)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
すべてにわたって質感が高められた「レヴォーグ STIスポーツ」
以上のようにレヴォーグSTIスポーツは、外観、内装、運転感覚、乗り心地と、すべてにわたって質感を高めた。
バリエーションと価格は、1.6STIスポーツアイサイト(348万8400円)、2.0STIスポーツアイサイト(394万2000円)の2種類を用意する。1.6リッターのターボを選べることを見ても、スポーツ性に特化した従来のSTIと違うことが分かるだろう。
ベース車との価格差は、1.6STIスポーツアイサイトは1.6GT-Sアイサイトに比べて43万2000円、2.0STIスポーツアイサイトは、2.0GT-Sアイサイトよりも37万8000円高い。
ベース車との価格差が異なるのは、ベースの2.0GT-Sアイサイトにはアルカンターラ&本革シートなどが採用され、1.6GT-Sアイサイトとは内装が異なるが、STIスポーツでは共通化されるからだ。そのために1.6リッターターボは価格アップが拡大した。
表現を変えれば、STIスポーツの場合、エンジンと4WD(1.6リッターターボは多板クラッチのアクティブトルクスプリット/2リッターターボはセンターデフによるVTD式)の違いにより、両グレード間に45万3600円の価格差が生じている。ベース車に比べてSTIスポーツの価格が37万8000円/43万2000円高いのは割安ではないが、スペシャルティカーなら許容範囲だろう。
本革シートと各種の専用内装が加わるだけでも16万円前後の価格上昇に相当するから、1.6STIスポーツアイサイトであれば、実質27万円くらいで足まわりを変更して外観をドレスアップしたことになる。スポーツ性の高さを求めるなら2リッターターボだが、価格の割安感も含めれば一般的には1.6リッターターボを推奨したい。
45万円の価格差は性能以上に大きく、2リッターターボはエコカー減税の対象外だから、さらに割高になってしまう。
なお、STIスポーツの発売は2016年7月21日だが、先行予約は5月27日から行われている。ディーラーによると、6月下旬時点の契約でも、納車は9~10月頃になりそうだ。つまり納期は3~4ヶ月を要する。
展示車や試乗車が配車されるのは7月に入ってからなので、これを見てから注文を入れると、さらに納期が伸びる可能性がある。
今の日本車は、スバルに限らず受注の開始を前倒しするようになった。
「実車を見ずに注文を入れて納期を短く抑えるか、見てから注文して長い順番待ちを我慢するか」という選択を迫る。メーカーに都合の良い売り方が定着してきた。
この売り方は不満だが、レヴォーグSTIスポーツ自体は、今の時流に沿ったスポーツワゴンだ。
以前は「旋回性能を高めれば乗り心地が悪くなる」のが常識だったが、今のクルマ造りは違う。ボディを入念に造り込み、足まわりをさまざまな条件に合わせて正確かつ滑らかに動かすことで、走行安定性と乗り心地を両方とも向上させることが可能になった。本当の意味で「優れた足まわり」が開発されている。
同様のことが日本車であればマツダ車、さらに欧州車などにも当てはまり、スバルも着実に進化している。この象徴的な存在がレヴォーグSTIスポーツだろう。
資料を見ながら「6速MTは用意していないの?」と疑問を感じた私は、もはや進化に取り残されているようだ。
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