エコカーの真相/第一回「災害時のエコカー」(2/2)
- 筆者: 桃田 健史
- カメラマン:桃田健史
被災地で最も有効なエコカーは?
では、ハイブリッド車はどうか?プラグインハイブリッド車はどうだろうか?
共に、ガソリンが無くなれば無意味な存在だ。プラグインハイブリッド車は、電気自動車としての側面もあるが、「プラグイン プリウス」でも、実用域は20km強。これでは災害時には効果が薄い。
こうなると、車という名の付くものは災害時、どれも役に立たない。
災害時に貴重となるガソリン、ディーゼル燃料は、自衛隊車両や緊急物資配送車両に集約されるべきだ。被災地の避難者にとって、被災地域で燃料が底をつけば、車は無意味な存在。車は、寝泊り用の個室代わりになるだけだ。
こうしたなか、被災地で唯一の移動手段は「自転車」だ。
疲れと栄養不足が伴う災害時に、自転車と徒歩で消耗する体力の差は普段以上に大きい。
また、東京では東北関東大震災の後、電車の一斉運休により、帰宅難民が大量発生。そのため、東京周辺の自転車店で1万円以下から3~4万円の自転車までが飛ぶように売れた。
「自転車と徒歩の差は、かなり大きい」と、多くの人が認識したのだ。
そうした観点で、被災地で最も有効なのは「電動アシスト自転車」だ。津波から避難する場合の高台の避難所への坂道では、電動アシスト自転車の本領が発揮される。
電動アシスト自転車は、無論自動車よりも機動性がある。仮に電池が切れても、自転車として使える。電気が復帰した時点で、充電すれば良い。
また、パナソニックサイクルテックの一部モデルなどは、回生充電機能もある。
災害時には特に必要とされる、医療施設や自地体などの職員が職場と自宅を往復する際にも、電動アシスト自転車を活用するのが良い。さらに言えば、小型リアカーを牽引できるタイプの電動アシスト自転車が良いだろう。
これは現在、宅配業者の一部が実用化している。これならば、食料や灯油などをある程度の距離まで運ぶことができる。
こうしてみてくると今後、防災グッズとして、電動アシスト自転車の需要が高まることは間違いない。災害時に最も適したエコカー(移動体)は、「電動アシスト自転車」である。
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