どうしよう! 急にタイヤがパンクしちゃった! あなたは即座に対応できますか!?
- 筆者: 増田 真吾
タイヤのパンクはもっとも身近なトラブルの1つ
タイヤのパンクは、クルマに起こるトラブルの中でバッテリー上がりの次に多い。また道路を走行中に起こるトラブルとして考えれば、バッテリー上がりよりも起きる確率は遥かに高い。
楽しいドライブの最中に万が一パンクしてしまったら、即座に確実な対応を取るのはもちろん、しっかりと安全を確保するように心がけることが大切だ。また行楽シーズン前などに、今一度タイヤがパンクしてしまった場合の対処方法を確認しておくことが重要だ。
パンク修理の正しい知識と月に1度の空気圧チェックを忘れずに!
ここからは、タイヤがパンクしてしまった場合の対処方法をご紹介していくが、どの方法もパンクしたタイヤを完全に修復できるわけではない。
異物が刺さるということは、タイヤのゴムに穴が開くだけでなく、カーカスやベルトといったタイヤの構造体にもダメージを与えることになる。
そのため、この記事でご紹介するのは、あくまで整備工場まで移動するための応急処置であることをご理解いただきたい。
さらに付け加えておくと、空気圧が低いと異物が刺さりやすくなるだけでなく、バーストの原因にもなる。安心安全なドライブのためにも、月に1度はタイヤの空気圧をチェックすることが大切だ。
スペアタイヤへの交換
クルマに搭載されているスペアタイヤに交換するのが、もっとも一般的な対処方法だ。
パンクしてしまったタイヤと交換する際は、できれば路肩などを避け、安全に作業できる場所にクルマを停めるようにしよう。
クルマをジャッキアップする際は、必ずジャッキアップポイントにジャッキを掛け、同乗者がいる場合は、クルマから降りてもらうことも忘れてはいけない。
スペアタイヤを取り付ける際、テーパー(円錐状)になっている方をホイール側に向け、タイヤホイールナットの締め付け順序は、必ず対角線に行う。
その際、つい強く締め込みたくなってしまうかもしれないが、締め込み過ぎは脱落の原因となってしまう。車載工具を使用する場合は、“グッ”と体重を掛ける程度と覚えておいてほしい。
スペアタイヤを使用する際の注意点としては、いつでも使用できるよう、スペアタイヤの空気圧は定期的に確認しておくこと。また、純正のタイヤと同サイズのスペアタイヤを使用する場合は問題ないが、応急用タイヤ(テンパータイヤ)を使用する場合は、テンパータイヤに書かれている規定速度を守るようにしよう。
パンク修理キットの使用
近年、軽量化や車内スペースの拡大のため、スペアタイヤを搭載していない車種が増えつつある。パンク修理キットには、空気を入れるためのミニコンプレッサーと修理剤入りボトルがセットになったものが一般的。
使い方は、まずパンクしたタイヤ内に、ボトルに入っている修理材をすべて注入する。その後付属のコンプレッサーで規定圧になるまで空気を入れ、5km程度テスト走行を行い、再びコンプレッサーで規定圧に調整すれば完了。
ジャッキアップする必要もなく、比較的簡単に修理を行うことができるが、パンク修理キットには使用期限が決められているため、定期的に期限を確認しておこう。またパンク修理キットでの修理は、完全に穴が塞がり、タイヤが元通りになったわけではないため、最高速度は時速80キロ以下に抑え、早めにタイヤの修理、交換を行わなければならない。
ロードサービスを依頼
ここまで、スペアタイヤへの交換と、パンク修理キットの使用法についてご紹介してきた。しかし、路上での作業が不安という方や、安全な環境が確保できないという場合は、無理をせずJAFを始めとしたロードサービスを依頼しよう。
ロードサービスが来るまでの間、路肩などにクルマを停車させておくことになるが、必ずハザードを点滅させ、三角表示板や発煙筒で後続車に自分の存在を知らせることが大切。また車内で待機するのではなく、ガードレールの外側、且つ、クルマの後方(進行方向の逆)でやや離れて待機する。
路肩でロードサービスを待っているとき、後続車に追突されてしまうという事故も報告されているため、待機中の安全は必ず確保するようにしよう。
[筆者:増田 真吾]
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