ドライブシミュレーターで恐怖体験!? TOYO TIRESが「タイヤ安全啓発活動」を実施
- 筆者: オートックワン 編集部
- カメラマン:オートックワン 編集部
”不良”なタイヤの危険性をドライブシミュレーターで体験
2019年5月18日、イオンモールむさし村山(東京都武蔵村山市)で行われた「タイヤ安全啓発活動」に参加した。主催するのはTOYO TIRES(トーヨータイヤ)。同社が独自に開発したドライブシュミレーターで、タイヤの状態が良いクルマと悪いクルマの挙動をシチュエーションごとに体験し、タイヤ管理の大切さを実感することができるイベントだ。
タイヤ点検の重要性を伝えたい! ドライブシミュレーター開発の目的
同社ではタイヤ点検の重要性をより多くのドライバーに伝えることが自動車用タイヤメーカーの使命だと考えている。
そのためには、パンフレットや動画だけでなく、実際に"新品タイヤ"と"不良タイヤ"(すり減ったり、空気圧が適正ではない状態のタイヤ)を履いたクルマとを乗り比べ、それぞれの違いを実際に体験してもらうことが、不良タイヤの危険性の理解に繋がる。しかし、実車で不良タイヤを体験することは流石に危険である。そこでバーチャル体験ができるドライブシミュレーターを開発したとのことだ。
リアルな恐怖を味わえる。実車に近いドライブシミュレーターを体験
ドライブシミュレーターは、実車に近いハンドル、アクセルペダル、ブレーキペダルに加え、運転席から見える景色を映す3画面のモニター、走行音が響くスピーカー、車体の揺れを再現する揺動機構が備わっているため、本当に運転しているかのようなリアリティがある。
「止まれない」「曲がらない」「ハンドル操作不可」「タイヤが破裂」を体験
トーヨータイヤのドライブシミュレーターでは、良いタイヤと不良タイヤを比較しながら5つの体験をすることができる。
■1.「濡れた路面でブレーキ」制動距離の違いを新品・摩耗タイヤで体験
濡れた路面では、タイヤの溝が浅くなるほど制動距離が伸びる。新品タイヤではブレーキをかければ止まるものが、摩耗して溝が浅くなったタイヤではなかなか止まらなかった。
■2.「空気圧の違うタイヤでスラローム」空気圧違いによる操作安定性を比較
空気圧の低いタイヤでスラロームをすると、空気圧が正常なタイヤでは感じることはなかった旋回時のヨレや不安定さを感じた。
■3.「ハイドロプレーニング現象」雨の日に摩耗タイヤで高速走行する危険性を体験
摩耗して溝の浅いタイヤを履いて水たまりの上を走ると、溝からの排水が追いつかなくなり、タイヤと路面の間に水膜ができ、クルマが浮いたような状態(ハイドロプレーニング現象)になる。まるで氷の上を走っているかのような操作不能の恐怖を味わえる。
■4.「濡れた路面のワインディング」タイヤの溝の違いでコーナーリング性能を比較
タイヤの溝が浅くなると排水が追いつかなくなるだけではなく、タイヤのグリップが下がり、コーナーではハンドリングが不安定になる。峠道のコーナーでこんなことが起こったら・・・。
■5.「タイヤバースト」摩耗タイヤ使用によるタイヤ破裂の危険性を体験
劣化したタイヤで走り続けるとバーストの危険がある。カーブを曲がりながらタイヤが破裂すると、曲がりきれないという恐怖を味わうことができる。
ドライブシミュレーターを使用した今後のタイヤ啓発活動イベント
同社はドライブシミュレーターを設置したタイヤ安全啓発発動を2019年の4月20日から実施している。今後は下記のスケジュールで開催が予定されているので、参加してみてはいかがだろうか。
■イオンモール広島祇園
開催日 :2019年6月8日~同年6月9日
開催時間:10:00~18:00
■イオンモール鈴鹿
開催日 :2019年6月22日~同年6月23日
開催時間:10:00~18:00
TOYO TIRESよりドライバーの皆さんへのメッセージ
日頃からタイヤ点検を行い、異常がないかチェックを欠かさないようにしてほしい
トーヨータイヤでは、日頃からタイヤの点検として、タイヤの傷や溝の目視によるチェック、タイヤ溝ゲージを使ったチェックをしてほしいと呼びかけている。
また、同社が2018年に実施した「タイヤ安全啓発活動」の調査では、点検した車両の約29%が空気圧不足だった。そのデータからも、ドライバーの皆さんには最低でも月に一度は空気圧点検を行い、未然にトラブルを防ぐためにも実施してほしいと訴えている。
タイヤのチェック項目とやり方
実際にどのようなチェックをするのか、同社では点検項目と方法をは3つにまとめている。
■タイヤの溝のすり減りをチェック
新品時より溝が半分以下になるとハイドロプレーニング現象の危険が高まる。タイヤ溝ケージを使ってチェック。
■タイヤに傷がないか確認
ちょっとの傷でもバーストやパンクに繋がることも。タイヤの側面や接地面をチェック。傷を見つけたら、タイヤ販売店に相談しよう。
■空気圧は適正か?
タイヤの整備不良ナンバー1。空気は自然に抜けていくものなので、指定空気圧になっているか確認。指定空気圧は車両の運転席側のドア付近などに表示されている。
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