首都高の渋滞は激減してる? 外環の千葉区間開通でさらに緩和へ

首都高の渋滞は激減してる? 外環の千葉区間開通でさらに緩和へ
2013年当時の「外環道路計画絶対阻止」看板 建設中の外環道半地下の掘割構造 国土交通省が発表している3環状道路の開通予定 現在の高谷JCT 美女木JCT 大泉付近の外環道表示版 山手トンネル 大橋JCT 画像ギャラリーはこちら

都内の渋滞は緩和してる?

モータージャーナリストでもあり、高速道路研究家でもある清水草一氏が高速道路に対する疑問にズバリ回答。編集部が皆さんの気になる質問をぶつけます!

■今回は「首都高の渋滞」について聞きました!

(編集部 = 編 / 清水草一 = 草)

山手トンネル 大橋JCT

編)素朴な疑問なんですが、首都高の山手トンネル開通で、渋滞は緩和してるんですか?

草)今年3月に開通した中央環状品川線のことだよね。もちろん緩和してるよ。

編)浜崎橋JCTの渋滞が解消したとも聞いてますが、他が混んだりしているとか。

草)それは俺が書いた記事をどっかで読んだんじゃないかな。中央環状線の内側は渋滞が約5割減で、浜崎橋JCTの渋滞もほぼ解消。ただ、中央環状線の渋滞は増えていて、特に5号線と重複する板橋―熊野町間をネックとする渋滞はかなり悪化したけれど、全体として首都高の渋滞は4割くらい減った。

編)個人的には、あまり実感できないんですけど。

草)首都高をしょっちゅう使っていれば感じないはずはないんだけど、季節や時間帯による渋滞の増減がよりはっきりしたから、たまたま混んでいるときに当たって、「あんまり渋滞減ってないじゃないか」と感じる可能性はある。7月から9月までは交通量の多い時期で、特に8月の金曜日の夕方ともなれば真っ赤っ赤だったよね。でも、4月から6月はスイスイだった。スムーズな時は本当に速い。

外環千葉区間の用地買収は終わり、2017年開通に向け建設真っ只中!

2013年当時の「外環道路計画絶対阻止」看板

編)自分は千葉在住なもので、2017年に開通予定とされている外環道の千葉区間(三郷南IC~高谷JCT間)に非常に期待してるんですけど、あっちはどうでしょう。

草)昨年9月、ついに用地買収がすべて完了して、いま建設の真っ最中だ。

編)用地買収、終わったんですか!?

草)ようやくね。本当に長い道のりだった。俺は過去10年間に確か5回、予定地を辿って観察してるから感慨もひとしおだ。最初は「ここに本当に造れるのか」と、絶望的な気分になったもんだ。その後買収は進んだけど、2年前の段階でもまだ十数軒の未買収地があって、「外環道路計画絶対阻止」というでっかい看板を立てている家もあった。その家もこの間行った時はなくなっていたよ。涙が出そうになったね。

編)じゃ、予定通り2017年に開通しそうなんですか?

草)正確には2017年度中だから、2018年3月だ。これまで何度も延期されてきたけれど、今度こそ大丈夫じゃないだろうか。

松戸や市川の住宅地のド真ん中にパナマ運河!?

建設中の外環道半地下の掘割構造

編)東関東道や京葉道路を走っていると、外環道のJCTらしきものができあがりつつありますよね。

草)普通に高速を走っているとJCTくらいしか目に入らないけど、外環道千葉区間は物凄いよ。大部分が半地下の掘割構造で、全体の幅員は60メートル。松戸や市川の住宅地のど真ん中にパナマ運河を掘っているような感じだ。その壮大さに圧倒される。

編)半地下なんですか?

草)もともとは高架構造の計画だったけど、住民の反対でそうなった。外環道の大泉あたりと同じ構造だ。

編)それができたら、千葉県民としてはありがたいです。今だと、常磐道・東北道方面に行くには、幕張から箱崎JCT経由で、大回りだし、渋滞に突っ込むカタチなので。

草)千葉市方面からは、首都高を迂回して関越までかなり楽に行けるようになる。ただ、いま箱崎JCT経由って言ったよね?

編)ええ。葛西から中央環状線だとものすごく混んでいるので。

2017年度末には中央環状線内回りの堀切-小菅間の拡幅工事も完成

現在の高谷JCT

草)実は中央環状品川線の開通で、中央環状線の東側、葛西から堀切にかけてもずいぶん渋滞が緩和したんだよ。

編)そうなんですか?

草)東京の北から南へ抜けるルートが増えて、その分交通が分散されたからね。葛西から堀切までは渋滞地獄だと頭から決めてかかっていて、選択肢に入れてなかったんじゃないの?

編)言われてみれば……。

草)人間は一度痛い目を見ると、二度と近寄らないからね。でも、どこかが開通すると、その影響が思わぬところに出ることがある。時間帯によってはかなりスイスイ流れるから、今度試してみたらどうか。

編)じゃ、外環道ができればもっとスイスイですね?

草)外環道千葉区間と時を同じくして、2017年度末には中央環状線内回りの堀切―小菅間の拡幅工事も完成予定だから、ダブルでスイスイになるはずだ。

編)それは凄い楽しみです!!

[Text:清水草一]

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清水 草一
筆者清水 草一

1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。代表作『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高はなぜ渋滞するのか!?』などの著作で交通ジャーナリストとしても活動中。雑誌連載多数。日本文芸家協会会員。記事一覧を見る

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