[スタッドレスタイヤ テスト]トーヨータイヤ OBSERVE GARIT GIZ(オブザーブ・ガリットギズ) 試乗(3/3)
- 筆者: 飯田 裕子
- カメラマン:TOYO TIRES
摩耗末期のスタッドレスタイヤを新品と比較テストしてみた
トヨタ アクアに履いたそのタイヤは、テストコースの弱圧雪路での発進は大きな変化は感られず、評判路では「いくぶん横滑り防止装置の作動が早いかな?」と思う程度。これもあらかじめタイヤの状態を知っているから、注意深く観察しつつ「そう言われればそんな感じかしら?」という感覚だ。
ただ目に見えて異なったのは、氷盤路でのブレーキの制動力。同じアクア同士で20km/hからのブレーキを試したところ、新品では8~10mくらいで完全停止したが、555%摩耗タイヤは約10~15mの地点で停止。という具合に、制動距離自体はわずかに伸びたけれど、摩耗末期であっても効きが持続するという事は体感できた。
スタッドレスの性能を長く維持するのに最も大事なのは、オフシーズンの保管方法
ただし、いくら摩耗末期のタイヤが性能を維持し続けているといっても、所期の機能を保つためには、もうひとつとても重要な条件がある。
それは使用しない間の保管状態=自然な劣化をなるべく抑えるということ。
ゴムが主原料のタイヤは、使用していない間にも自然と劣化するけれど、劣化速度は保管方法次第で大きく変わるという。トーヨータイヤでは、以下のような保管方法を推奨している。
<直射日光や熱、油類からタイヤを避けて保管すべし!>
まずホイール付で保管する場合は、タイヤの空気圧を半分くらいに減らしておくこと。タイヤ内の空気の膨張/収縮が、内側からゴムの劣化を進めるというのだ。
タイヤを重ね積み上げて保存する場合は、2~3ヶ月に1度、一番下のタイヤをローテーションすること。タイヤは床に直に置くと、タイヤ内に浸透しているオイルなどが染み出し、シミをつくることがあるので、新聞紙などを敷いてから置くように。
立てて保管する場合は、接地面をローテーションしよう。ずっと同じ場所が床と接しているとフラットスポットができ、装着後の走行に影響する可能性がある(走れば復元する能力はあるそうだけど)。
高い排水性能だからと言って、こちらも過信は禁物
ちなみにOBSERVE GARIT GIZは、冬道での排水性の向上が一つの特長なのだけど、排水性と言っても“雨”の走行が格段に得意というわけではない。これはスタッドレスタイヤ全般に共通する特徴だ。雪や氷が融けたときのようなウエット路面も同様。サマータイヤほどの排水効果が得られると勘違いしていたなら、ダメよ~ダメダメ(古い!)。あくまでも冬用タイヤを履いているのだから、その点は注意して走行しなければいけないのだ。
近年のタイヤは経年劣化の変化度合も緩やかになり、摩耗による性能の変化も極端に変わることはないようだ。これから保管していた冬タイヤを履こうという方は、あらためてきちんとチェックをしてからにしましょう。また今シーズン終わりで保管しようという方は、保管の仕方に注意して翌シーズンに備えよう!
ゴムは生もの。せっかく優れた性能を持つタイヤを手に入れたのなら、オフシーズンの維持や保管も怠らぬようにお願いします!
[レポート:飯田裕子/Photo:TOYO TIRES]
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